米モバイルニュース事情をグラフ化してみる(ソーシャルメディアとの関係編)

2012/04/01 06:40

ニュースアメリカの調査機関【Pew Research Center】が2012年3月19日に発表した、デジタル・非デジタル双方の同国でのニュースメディアの動向、そして展望に関するレポート【State of the News Media 2012】をだが、現状と将来展望を同社の調査結果と公的情報や他調査機関のデータを合わせてまとめ上げた「米デジタルニュース白書」として、非常に優れた内容となっている。そこで先日から【タブレット機でニュースを読む人は約1割…アメリカのニュース取得状況をグラフ化してみる】をはじめ複数の記事で、気になる要項の抽出やグラフの再構築を逐次行い、現状を概要的にでも把握すると共に、今後の記事展開の資料構築も兼ねるようにしている。今回はアメリカにおけるモバイル端末(スマートフォンとタブレット)とニュースの取得に関する部分を、FacebookとTwitterの二大ソーシャルメディアとの絡みで見て行くことにする。

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調査対象母集団の詳細などは2012年3月の記事【タブレット機でニュースを読む人は約1割…アメリカのニュース取得状況をグラフ化してみる】などで確認のこと。

その記事で解説したように、今調査母体では4割近くの人がスマートフォンを持ち、1割強がタブレット機を保有している。そして両端末でも半数前後の人が、その端末でニュースを取得している。

↑ 主要デジタル機保有とニュース取得状況(米、2012年1月)
↑ 主要デジタル機保有とニュース取得状況(米、2012年1月)(再録)

そして例えばパソコン(PC)とスマートフォンなどのように、複数機種を持つ場合、ニュース取得にはPCを使う場合が多い。

↑ 各機器利用によるニュース取得者における「ニュース取得の際にメインで使っている」機器(2012年、米)
↑ 各機器利用によるニュース取得者における「ニュース取得の際にメインで使っている」機器(2012年、米)(再録)

それでは各機器を使ってニュースを取得する際には、どのようなルートを用いるのだろうか。主なニュースへのたどり方を提示し、その使い方を「頻繁に使う」か否か、ニュース取得の機種毎に聞いた結果が次のグラフ。

↑ 各機器利用によるニュース取得者における「ニュース取得のために頻繁に」行う人の割合(2012年、米)
↑ 各機器利用によるニュース取得者における「ニュース取得のために頻繁に」行う人の割合(2012年、米)

どの機器でも一番多く使われているのは、直接サイトを来訪したり専用アプリを使うやり方。要は「定期的にニュースのあり場所にアクセスしている」ことになる。次いで多いのは特定のキーワードを用いてニュースを検索する手法。さらにFlipboardのような集約ツールも多用されている。

一方でFacebookやTwitterなどを多用する人は少数。【ニュースとソーシャルメディアの関係をグラフ化してみる】で解説したように、「ソーシャルメディアを使ったニュース取得」という手法は、まだ少数派でしかないことが分かる。

また、全体的に見るとタブレット機における回答率が他機種と比べてやや高めになっている。【タブレット機は魔法のツール…米タブレット機利用者のニュース購読上の変化をグラフ化してみる】での話にもある通り、タブレット機の使用によりニュース取得へのモチベーションが上がっている可能性を示唆する値といえる。

FacebookとTwitterそれぞれにおけるニュース取得との特性の違いは【ニュースとソーシャルメディアの関係をグラフ化してみる】で詳しく解説した通りだが、どの機器でもFacebook経由の方が利用者が多い。

↑ 各機器利用によるニュース取得者における「ニュース取得のために頻繁に」行う人の割合(2012年、米)(保有機状態別)
↑ 各機器利用によるニュース取得者における「ニュース取得のために頻繁に」行う人の割合(2012年、米)(保有機状態別)

それでもモバイル端末を使う人はTwitterにもある程度便宜性・利用価値を見出して頻繁に使っている人もいるが、PCのみの場合にはFacebookと比べて1/4以下の人しか多用していない。トラブルを生みだし得るリンクを踏んだ時のリスクが、PCの方が高いと思っているのかもしれない。あるいは逆にTwitter自身のモバイル端末との親和性が、Facebookとの差を縮めているとも考えられる。

いずれにせよ、ソーシャルメディア利用に注目されるモバイル端末だが、ニュース取得の点ではモバイル機はもちろんPCからですら、現時点では重要視されていないのが分かる。今後雑誌社や新聞社がさらにモバイル向けのアプリや専用サイトを充実させるとなれば、今件の結果・傾向はますます顕著化していく可能性がある。ソーシャルメディアとモバイル、そしてニュースとの関係が今後どのような変化をとげるのか。注意深く見守りたいところだ。

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