愛車のトラブルを気付かせ、さらに役に立つ名刺
2012/03/27 06:50


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↑ 自動車のペイントの代表的なカラーが表面、裏面にはキャッチコピーや会社のロゴ、連絡先が書かれている

↑ 愛車に妙なシートが。はがすと……あ、こんなところに傷があったのか
これはブラジルの自動車整備会社PAINT&CIAが行った、プロモーション兼名刺配り的な広告(営業とも呼ぶべきかもしれない)。冒頭で触れたように自動車オーナーにとって車の傷は大敵だが、小さな傷は気がつかれないことが多いのも事実。そこでPAINT&CIAでは、自動車のペイントに使われそうな配色を表面に持つ「マグネットシートを素材とした」名刺を創り上げた。
そして業務区域内を外回りし、傷がついている駐車中の自動車を見つけたら、手持ちの名刺から車体の色に近いものを選び、その傷の部分に貼りつけて行く。色の微妙な違いはあるが、それなりに「傷が無かったように」そして「何かが貼ってあるのが分かる」ような状態になる。完全に「何も無かったような」状態では持ち主に気がつかれないが、完全に色が一致することは滅多に無く、また名刺そのものに厚みがあるので、その部分に目が留まればすぐに気がつく。
そして自動車のオーナーが戻ってくると、自分の自動車に何かが貼りつけてあるのに気がつく。それをはがすと(マグネットシートなのですぐにはがれる)、その下からは傷やペイントの欠損が現れ、貼りつけてあったシートがその傷を隠していたことが分かる。さらにシートの裏には「あなたの愛車のペイント(がはがれた部分)を元通りに致します(We bring back your car's original paint job)」のメッセージと共に、会社名やロゴ、連絡先などが記されているのが分かり、これが名刺を兼ねていることを理解する次第。

↑ シートを見つけてはがし、傷の存在を(再)確認し、さてどうしようとシートを見直すと「あなたの愛車のペイント(がはがれた部分)を元通りに致します」

問題は二点。傷のことを知らなかった自動車のオーナーの場合、「営業のためにうちの車に傷つけやがった」と勘違いする可能性がある。そしてもう一点は、この「名刺シート」を貼りつける対象となりうる、傷がついた自動車を探すのが大変な作業となること。
もっとも、それらの難点があったとしても今件は、シート=名刺を手に取った本人が、その瞬間に名刺の相手に連絡をしたくなる状況を提案する・指し示すという点で、非常に巧みなプロモーションといえよう。
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