「適度な運動」を続けている高齢者は「何もしない」人より健康? 5年間継続した健康維持手法の結果を探る

2012/03/26 06:35

健康維持厚生労働省は2012年2月22日、中高年齢者に対する継続的な調査「中高年者縦断調査(中高年者の生活に関する継続調査)」の第6回調査結果を発表した。それによると60-64歳の高齢者においては、過去5年間継続して健康維持のために、適度な運動を続けられた人は18.9%であることが分かった。他の健康維持方法として食事量に注意する、多様な食品を食べるなども2割近い人が継続出来ている。それらの健康維持方法を続けられた人は、特にしなかった人と比べ、自覚症状として「健康状態が良い」とする回答率が高い傾向が確認できる(【発表リリース】)。

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今調査は2005年10月末時点で50-59歳だった日本全国の男女を対象に、その時点以後継続的(毎年1回・11月第一水曜日)に同一人物を対象に行われているもの。今回第6回における対象者年齢は55-64歳、2010年11月3日に実施している。調査方法は調査票郵送・被調査者自己記入・郵送返送。回答数は2万6220人、そのうち第1回-第6回まで集計可能な2万5157人分を集計客体としている。調査母体全体では55-64歳であるが、今件項目ではその中から60-64歳の者を対象とし、集計している。

健康を維持する方法としては、世間一般に伝えられていること、親から継承していること、各メディアで伝えられていることなど、多種多様なものが存在する。それらの中で汎用的かつ多くの人が行っている項目を列記し、それらの行為をしているか否かを毎回の調査で確認。第一回目から今回の調査まで継続していた人の割合をグラフ化したのが次の図。見方としては「調査母体のうち18.9%は、5年前から継続して、健康維持のために適度な運動を続けている」となる。

↑ 2005年時点(50-59歳)から今回調査(2010年11月3日、60-64歳)まで継続して健康維持のために心がけることが出来た者の割合
↑ 2005年時点(50-59歳)から今回調査(2010年11月3日、60-64歳)まで継続して健康維持のために心がけることが出来た者の割合

次いで多いのは「食事量」、そして「多種多様な食品の摂取」「食後の歯みがき」「適正な体重の維持」「ストレスをためない」が続く。ここまでが「1割超の人が継続実践が出来た」項目。以下は実践者率がグンと下がり、多くの人がしていない、あるいは挫折したことを表している。該当項目には「飲み過ぎをしない」「たばこを吸い過ぎない」など、続けられた人が少ないのが納得できる、誘惑の強い事象が並ぶ。

さて、これらの「健康維持のための方法」が役に立ったのか否かについてだが、自分の健康状態の自己判定をしてもらい、その上で個々の健康維持方法を続けられた人毎にまとめて「良い」「悪い」の回答率を整理したのが次のグラフ。非常に興味深い結果となった。

↑ 2005年時点(50-59歳)から今回調査(2010年11月3日、60-64歳)まで継続して健康維持のために心がけることが出来た者別、今回調査での健康状態
↑ 2005年時点(50-59歳)から今回調査(2010年11月3日、60-64歳)まで継続して健康維持のために心がけることが出来た者別、今回調査での健康状態

「適度な健康」「人間ドック」「ストレスをためない」「適正体重の維持」などは特に効用が高いように見え、何もしていない人と比べて10ポイント以上の差が出ている。一方で「錠剤・カプセルなどの摂取」「喫煙過多の厳禁」は他項目と比べて、「何もしていない」との差異はさほど大きくない。

当然この結果はあくまでも「相関関係」を示したもので、「因果関係」までは証明できない。つまり「適度な運動をすれば、健康状態が良くなる」までは立証できない。とはいえ特に上位項目は、健康状態でい続けたいのなら必要不可欠な項目ばかりであることもまた事実(長寿な方々が語る「長生きの秘訣」でも良く出てくる)。

もちろん今件調査の調査母体に該当する年齢層の人だけでなく、他の世代の人達も、これらの項目に注意することで、より健康的な時間を過ごせる……かもしれない。


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