色で「なるほど」な広告

2012/03/18 07:30

レゴの棒が示すものは……横の層で「白に黒」ならパトカー、赤と青と白のねじり棒(サインポール)なら床屋が代表的な事例となるが、大まかな配色(、加えて大雑把な造形)だけで、何を表しているのかが分かる事例は少なくない。対象物の使用色の共通化によるイメージ戦略、認識の容易化・符号化のようなものだ(鉄道車両でも良く使われる手法)。今回紹介するのは、そのような「色」で容易に対象物が想像しうる、人の想像力をうまく利用した広告である(I Believe in Advertising)。

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↑ レゴブロックで創られた5本の棒
↑ レゴブロックで創られた5本の棒

これはドイツで展開された、おもちゃのブロック「レゴ(LEGO)」の広告。【「ここまでやるか!?」としか言葉の出ないレゴ作りの品々たち】などにもある通り、レゴはその組合せで多種多彩な情景、物体を創ることができ、人々の想像力を無限大にふくらませる玩具として、世界中から愛されている。今回の広告は、シンプルな色の組み合わせでも切り口次第で色々なモノを創ることができる、レゴの表現の豊かさと同時に、人の想像力への挑戦をも含めたもの。

写真にはごく普通のレゴがいくつか積み重なった「棒」が5本並んでいるだけ。そしてレゴのロゴマークと共に書かれているのは「想像しましょう(IMAGINE)」の文字のみ。メッセージを読まずとも「あれかな?」と分かる人もいるだろうが、これはアメリカの風刺アニメとして知られている『ザ・シンプソンズ』に登場する主要キャラクタたちを抽象化した造形。

↑ 上の広告を拡大したもの
↑ 上の広告を拡大したもの

↑ 「ザ・シンプソンズ」の主要キャラクタ。
↑ 「ザ・シンプソンズ」の主要キャラクタ。『ザ・シンプソンズ MOVIE (劇場版)』から。

それぞれのキャラクタの肌の色、服の色、そして髪の毛が身長と共にシンプルに、そして分かりやすい組合せで再現されているのが理解できるはず(ちなみにレゴの写真では左からホーマー、マージー、リサ、バート、そしてマギーの順)。

あえて広告上に「ザ・シンプソンズを表していますよ」と出さずに「想像しましょう」と表記し問いかけることで、読み手の注意と関心を引きつけているのも、巧みなやり方。

同じ手法では他に7種類の作品を模した造形広告が展開されているが、日本ではあまりなじみの無いモノが対象となっている場合が多く、我々には少々イメージしにくいところ。


↑ ニンジャタートルズ
↑ かろうじて日本でも分かるかな、というのがこのニンジャタートルズ。緑とオレンジが基調でアイマスク部分の色だけで個体を区別化しているが、レゴではこのような表現が出来る。下の写真は『ミュータント・ニンジャ・タートルズ3』からのもの。

髪の毛の色や服を固定化させることで、登場キャラクタの判別をしやすくするのはよく行われる手法。それを逆手に取り、レゴを使って抽象的なレベルで各作品を再現し、見る人に考えさせ、広告そのものに目を留めさせるのは面白い広告手段といえる。また、カラーリングによるイメージ化は、日本の作品(アニメや漫画)でも多数行われているから、日本でも容易に応用できるはずだ。

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