中国、国際組織、周辺地域の米軍、サイバー攻撃……平和と安全面からの関心事(2015年)(最新)

2015/03/12 14:35

周辺諸国の軍拡と軍事的圧力の増大、国境を超えた反社会的勢力の策謀、同盟国アメリカ合衆国の日本の周辺諸国とのやりとり、そしてインターネットを介した攻撃…日本の平和と安全を脅かしそうな要素は多様な機会で見聞きすることとなり、改めて平和と安全の大切さを思い知らされる。当然、伝えられる、実体化する事象が多いほど懸念も大きなものとなり、関心も寄せられることになる。今回は内閣府が2015年3月9日付で発表した自衛隊・防衛問題に関する定期世論調査から、世間一般の人が日本の平和と安全の面から、どのような事柄に関心を持っているかを確認し、日本を取り巻く諸問題への認識を見ていくことにする(【自衛隊・防衛問題に関する世論調査(平成27年1月調査)】)。

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今調査に関する調査要項は先行記事【自衛隊への好感度92.2%・調査以来最高値を更新(2015年)(最新)】を参照のこと。

日本の平和・安全面の観点(≒外交問題や対外軍事関係、情勢)で、世間一般が気にかけるであろう項目を選択肢として複数挙げ、そのうち回答者が実際に関心を抱いている対象について、複数回答で聞いた結果が次のグラフ。もっとも多くの人が「関心あり」と答えた項目は「中国の軍事力の近代化や海洋における活動」だった。大よそ6割の人が関心ありと回答している。

↑ 日本の平和と安全の面から関心を持っている事(複数回答)(内閣府調査)(2012,2015年)
↑ 日本の平和と安全の面から関心を持っている事(複数回答)(内閣府調査)(2012,2015年)

次いで多数の人の関心事として選ばれたのは「朝鮮半島情勢」、さらに「国際テロ組織の活動」「日本の周辺地域における米国の軍事態勢」「米国と中国との関係」が続く。大よそ日本の近隣諸国の中でも中国・北朝鮮・韓国、特に前者2国が関わっている項目で、日本の平和や安全の観点では多くの人がこれらの国の動向に注意を払い、懸念を持っていることが分かる。

「サイバー攻撃を巡る動向」「中東情勢」「国際平和協力活動などの海外における自衛隊の活動」「宇宙空間をめぐる動向」など、日本の平和と安全においては周辺地域だけでなく、世界全体で包括的な視点で考える必要性を再認識させられる。しかし日本の周辺地域と直接関わり合いがある内容と比べると関心の度合いは低い。身近なものがまず目に付き気になるのは世の常であり、それは平和と安全においても変わりはない。

前回調査の2012年からの変移を見ると、グラフ上で赤矢印を配した項目で大きな増加が確認できる。特に上位2項目は前回調査から順位が入れ替わり、トップが差し換えとなるほどの動き。朝鮮半島情勢が沈静化したわけではないが、中国の軍事面での圧力、とりわけ海洋方面での策謀が活発化し、その実情が伝えられるにつれ、日本国内でも不安と懸念が強まり、結果として関心を持たれることになったといえる。同様の活性化による関心の高まりは「国際テロ組織の活動」などにも当てはまる。

また誤解釈やミスリードなども合わせ世間を騒がせた「集団的自衛権」周りの話から「安全保障に関する法律などの整備」をはじめ、いくつかの項目が今回調査から追加されているが、それぞれ新設項目に関する関心度の高低を推し量ることができる。現状では宇宙関連への動きにはほとんど関心を持たれていないようだ。

より緊迫感、必要性の高い事象に対し国民一般からの関心が強まるのは当然の話。ただしその動きが過度に至ると、情報の送り手側に扇動されるリスクもある。踊っているつもりが踊らされているだけだった、という類のものである。受け取れる情報をうのみにするのではなく、判断材料として取り込み、自分で考える能力を身に付けることをお勧めしたい。


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