オークション不正操作などの警察把握件数は減少中、一方でオンラインゲームの不正層は前年比大幅増

2012/03/17 12:00

不正アクセス警察庁は2012年3月15日、2011年中の不正アクセス行為の発生状況などを発表した。それによると2011年中に不正アクセス行為を認知できた件数は889件となり、前年から996件減っていることが分かった。一方で検挙出来た件数は248件となり、前年から1353件減少してしまっている。不正アクセスが行われたあとの具体的行為については、区分別ではオンラインゲームの不正操作がもっとも多く、358件を数えている(【発表リリース、PDF】)。

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報告書によれば2011年に不正アクセス行為を認知出来た(警察において刑法犯の発生を認知した事件数。資料上の定義では「不正アクセス被害の届出を受理した場合のほか、余罪として確認した場合、報道を踏まえて確認した場合、援助の申出を受理した場合、その他関係資料により不正アクセス行為の事実確認ができた場合」となっている)「認知件数」は889件。そしてその行為に対して検挙出来た事件数(警察において刑法犯を検挙した事件の数。解決事件数を含む)「検挙件数」は248件。双方とも大幅に減少している。

↑ 不正アクセス行為発生状況
↑ 不正アクセス行為発生状況

各人の対策の強化による対抗効果が出てきたという見方も出来るが、同時に不正アクセスの手法が巧妙化し、認知できない事例が増えてきたとも考えられる(「巧妙化」という点では、「認知件数」と「検挙件数」との差が開きつつあるのが推測の鍵となる)。

不正アクセスが果たされた後の具体的行為だが、全般的には2009年までは「インターネットオークション上での不正操作」が多数を占め、2010年は「情報の不正入手」、2011年は(相対的に)「オンラインゲームの不正操作」が大きな比率を占めている。

↑ 不正アクセス行為後の行為
↑ 不正アクセス行為後の行為

【迷惑メール相談は増加中…警察庁、2011年のサイバー犯罪の検挙状況などを発表】でも示しているように、「インターネットオークションの不正操作」項目の2009年までの漸増とそれ以降の激減は、業者などの対策(警察側の要請に従い、代金詐取防止や商品の安全な受け渡しの仕組みの整備)のたまもの。また2010年に「情報の不正入手」が急増しているが、これは「インターネットショッピングで商品を詐取することなどを目的に、クレジットカード番号や他人になりすますための個人情報を不正に入手する事犯」を意味しており、【改正割賦販売法の概要(日本クレジット協会)】にもある通り2009年12月の時点で「クレジットカード番号などの安全管理措置の強化など」を内容とした改正割賦販売法の第一弾が施行されたことにより、業界側で対策が強化されたことにより、明らかとなる件数が増えたことによるもの。同時にいわゆる「フィッシング」や「スパイウェア」による「情報」の不正入手事例の発覚も相次いでいる。

特に二つ目のグラフを見ると、2009年以降は「不正アクセス後の行為≒目的」のトレンドが目まぐるしく動いており、半ばイタチゴッコ化していること、一方で「オンラインゲームの不正操作」は常に一定量が確認されており(確認「されやすい」のも数字として現れる一因だが)、2011年においては全体に占める比率が相当大きなものとなってしまったのが分かる。



「発覚」されなければ数字には現れない以上、単純に「数字が減る傾向にある」からといって油断してはならない。例えばインターネットオークションの不正操作は減少しているが、オークションを利用する際の注意点をおざなりにするのは禁物である。

また今後は「スマートフォンやタブレット機の普及による、デジタル界隈にさほど詳しく無い人による、初歩的なトリックにかかる事例」「ソーシャルゲームやコミュニティなどで起きる、巧みな話術などによる情報詐取と、その情報を悪用しての行為」などが問題としてクローズアップされるものと思われる。海外における事例も合わせ、逐次状況を確認し、自らの行動時の注意に活かしたいものだ。

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