自衛隊への好印象度89.8%(最新)

2018/03/13 05:09

2018-0312内閣府は2018年3月12日、自衛隊・防衛問題に関する定期世論調査の結果を発表した。それによると自衛隊に対する好印象度は前回調査の2015年分からはやや落ちる形となり、「よい印象」に区分される回答割合は89.8%に達したことが分かった。年齢階層別では大よそ高齢層ほど、強い形での「よい印象」を持つ傾向が確認できる(【自衛隊・防衛問題に関する世論調査(平成29年1月調査)】)。

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特に高齢層で好意的意見多し


今調査は2018年1月11日から21日にかけて、層化二段無作為抽出法によって選ばれた18歳以上の日本国内に在住する日本国籍を持つ人に対し、調査員による個別面接聴取法で行われたもので、標本数は3000人、有効回答数は1671人。有効回答者の男女構成比は781対890。年齢階層別構成比は18〜29歳が133人、30代が175人、40代が271人、50代が265人、60代が361人、70歳以上が466人。

「全般的に見て」陸上・海上・航空すべてを合わせた自衛隊そのものに、回答者がよい印象を持っているか、それとも悪い印象を持っているかに関して、「よい」「どちらかといえばよい」(以上「よい派」)「わからない」(意見留保派)「どちらかといえば悪い」「悪い」(以上「悪い派」)の5段階評価で尋ねたところ、全体では89.8%の人が「よい派」に該当する回答を示した。「悪い派」は5.6%に留まっている。

↑ 自衛隊に対する印象(2018年)
↑ 自衛隊に対する印象(2018年)

男女別ではやや男性の方が、年齢階層別ではおおよそ高年齢ほどよい印象を示している。ただ18-29歳層と30代では「悪い」の回答が皆無の代わりに「どちらかといえば悪い」が高めに出ているのも目に留まる。年が上になるに連れて「悪い派」の値は減る傾向にあるが、その一方で「悪い」の回答が少数だが出現する。

この「よい派」「悪い派」の動向について、前回調査(2015年1月実施)の結果と比較し、「よい派」から「悪い派」をそのまま引いた値と、「わからない」の回答率それぞれについて、その変化を見たのが次のグラフ。「よい−悪い」の値がプラスならその属性は3年間で好印象派が増え、マイナスなら悪印象派が増えたことになる。「わからない」がプラスなら評価を留保する人が増え、マイナスならば自衛隊などに対する評価を固めた人が増えたことを意味する。ただし2015年時点の調査では最若年層の階層は18-29歳では無く20代だったため、厳密な比較とはいえず、参考値レベルの精度となる。

↑ 自衛隊に対する印象(属性別、2015年→2018年の変移)
↑ 自衛隊に対する印象(属性別、2015年→2018年の変移)

全体的には「よい−悪い」はマイナスに動いているが、それと同時に「わからない」は増えており、よい印象を持っていた人が意見留保にシフトした感はある。

他方男性、20代(18-29歳)と50代、60代に限れば「わからない」の増加を大きく超える形で「よい−悪い」の値がマイナスに大きく振れており、好印象の度合いが減ったように見受けられる(もっとも20代(18-29歳)では上記説明の通り、統計上のぶれの結果が出た可能性はある)。30代はそれとは別の動き、具体的には意見留保の人はほとんど変わらずによい印象の人が増えており、悪い印象を持っていた人がよい印象に移行したように見える。

自衛隊への印象の経年推移をたどる


最初のグラフにある通り、男女別・年齢階層別で多少の差異はあれど、青系統色=「よい派」が圧倒的なのがひと目で分かるが、これは経年推移の上でも特筆すべき傾向。「よい派」「悪い派」に単純化した上で、1969年以降の調査結果の推移をグラフ化したのが次の図。

↑ 自衛隊に対する印象の推移
↑ 自衛隊に対する印象の推移

「よい印象」がイレギュラー的に減り、「悪い印象」が増えた年を調べると、軍事関係で大きな歴史的出来事が起きているのが分かる。繰り返しテレビや新聞でそれらの事象が報じられ、多かれ少なかれ直接に関連する形で、あるいは文言では語られなくとも印象的に自衛隊との連動イメージ(概して悪い方)が刷り込まれ、結果として調査にも反映する面があったものと思われる(2009年の減少はリーマンショック直後であることから、景気悪化などから生じた社会体制への不満が飛び火したものと思われる)。

一方、最近の動きで目に留まる、2012年の調査結果における「よい印象」の大幅な上昇は、言うまでも無く東日本大地震・震災における自衛隊の活躍によるところが大きい。無論縦横無尽の活動を行ったのは自衛隊だけでは無いのだが、今調査では自衛隊への印象のみを聞いており、このような結果が出て当然の話。

中長期的に見ると、自衛隊の印象は概してよい方向に移行する動きを示している。現状認識・認知がなされ、浸透が進んできたということだろう。

今後は震災対策で損耗した各方面の備品などの充足整備はもちろんのこと、周辺情勢や国際的立ち位置を踏まえ、実績や意義、責務に見合うだけの環境整備が求められるのは言うまでも無い。


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