スマートフォン普及で期待される欧米のQRコード利用

2012/03/17 19:30

スマートフォンでQRコード読み込み先の2012年3月12日に公開した記事【EUより米の方が女性比率は高め…欧米主要国のスマートフォン保有者の世代区分などをグラフ化してみる】でも解説しているが、世界に調査パネルを持つアメリカの調査機関comSCOREは同年2月23日、モバイル端末、とりわけスマートフォン関連の調査結果を発表した。今調査結果では同社調査パネルを対象とした、主要国のモバイル端末事情にまつわるデータが多数掲載されている。今回はその中から、「スマートフォン保有者とQRコードの関係」について見て行くことにする(【発表リリース】)。

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調査対象母集団や調査方法については先日の「EUより米の方が女性比率は高め…欧米主要国のスマートフォン保有者の世代区分などをグラフ化してみる」にて説明済みなので、そちらを参照してほしい。

【企業へのサイトのアクセスするのには「空メール」より「QRコード」ネ】でも解説しているように、「QRコード」はデンソーウェーブ開発の、携帯電話などのデジタルカメラで取り込むことにより、各種文字データを展開できる2次元バーコード。文字データにはメールアドレスやサイトのURLも含ませることができ、それを読み取れば直接リンクでメール送信手続きやウェブサイトの閲覧が可能なため、特に長いURLやメールアドレスを不特定多数に知らしめたい時に便利。

日本国内では一般携帯電話の多くにデジタルカメラ機能が搭載されており、普及も早かったものの、欧米では「デジカメ機能を持つモバイル端末の普及」はスマートフォンの展開・浸透を待たねばならなかった。昨今においてようやく普及が進みつつあるのが現状。例えば先日【スマホで楽しむインタラクティブな世界】で紹介した雑誌広告も、スマートフォンによるQRコードの取り込みを前提としている。


文章とBGMの組合せで色々な演出効果が狙えることをアピールする広告。QRコードを読み込ませると別々のBGMが流れる(アプリへのリンクが表示される)。
文章とBGMの組合せで色々な演出効果が狙えることをアピールする広告。QRコードを読み込ませると別々のBGMが流れる(アプリへのリンクが表示される)。

この事例のように、QRコードは既存広告をはじめとした実物の物品と、モバイル端末、特にスマートフォンとを結び付ける「窓口」「橋」として注目されている。

今調査項目ではスマートフォン利用者におけるQRコードの取り込み経験率を尋ねているが、アメリがもっとも多く約2割、次いでカナダの16.1%、ドイツの15.6%の順となっている。

↑ QRコードをスキャンする人の割合(スマートフォン利用者)(2011年10-12月平均)(comScore MobiLens)
↑ QRコードをスキャンする人の割合(スマートフォン利用者)(2011年10-12月平均)(comScore MobiLens)

日本の値は無い。日本では「QRコードの取り込み」に対する抵抗感は薄いが、スマートフォンの普及率は低め。そしてスマートフォンにおけるQRコードを使ったサービスは、まだ欧米ほどではない(スマートフォンの市場規模がまだ十分なほどのものでは無いため)。今後日本も同様の調査では対象となるはずだが、どの程度の値が出るのかが楽しみといえる。

QRコードの使われ方だが、今件調査結果を見る限りでは、商品の詳細情報の提供に使われている事例が多い。

↑ QRコードをスキャンした行動理由(アメリカ、複数回答)(QRコードをスキャンしたスマートフォン利用者)(2011年10-12月平均)(comScore MobiLens)
↑ QRコードをスキャンした行動理由(アメリカ、複数回答)(QRコードをスキャンしたスマートフォン利用者)(2011年10-12月平均)(comScore MobiLens)

これはアメリカの回答だが、他の西欧諸国も大きな差異はないだろう。「慈善活動などの情報取得」は日本ではあまり見られないが、それ以外はほとんど日本と同じ使われ方といえる。

リリースではQRコードについて「比較的低いリスク・コストによって、既存の広告手法とデジタルの広告手法とをリンクさせる有益な手段足り得る」と評価している。その一方で、QRコードを「本当に」役立つツールとして使うためには、消費者の利用性向やQRコードの提供方法に関して、頭をひねる必要があるとも述べている。

手段は用意された。しかしそれを有効に使えるか、効果を発揮するか否かは、使い手次第というところか。

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