自然災害や将来への不安は高いまま、一人暮らしでは他人との接触を強く求めるように

2012/03/12 12:10

不安DIMSDRIVEは2012年3月8日、東日本大地震発生から一年経過にあたり、震災前と調査時点における心境変化に関する調査結果を発表した。それによると調査母体においては、震災前後で自然災害への不安が増えた人は2/3近くに達していることが分かった。日本の将来・放射線や放射性物質・景気後退などへの不安の高まりを覚える人も半数を超えている。一方、他人とのつながりを一層求める気持ちは、一人暮らしにおいて大きく増加した様子が見受けられる(【発表リリース】)。

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今調査は2012年2月10日から23日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万0106人。男女比は55.9対44.1、既婚率は66.9%、世代階層比は10代0.6%・20代6.2%・30代21.7%・40代33.2%・50代22.5%・60歳以上15.8%。一人暮らし率14.4%。

2011年3月11日に発生した東日本大地震(本震)とそれに関連する各種震災を経て、人々の心理状態・心境・行動性向には大きな変化が生じたと言われている。各種調査ではその変化を裏付ける結果が出ているが、今件項目でもそれが容易に見て取れる。今項目では主に「不安」「対人関係における寂しさ」にスポットライトをあてているが、特に不安要素において「増えた」とする人が多い状況が明らかにされた。

↑ 震災前と比べて自分自身の生活・考え方に変化はあったか(不安・寂しさ編)
↑ 震災前と比べて自分自身の生活・考え方に変化はあったか(不安・寂しさ編)

1年を経てなお自然災害への不安が高まったままの人が2/3近くに達している状況は、余震が継続していること、そして「本震」による震災がいかに(規模的にだけでなく、人々の心理への影響が)大きかったかがうかがえる結果といえる。

他にも「日本の将来」「放射線・放射性物質」「景気後退」「ライフライン脆弱性」「食品安全性」のような、震災に直接、あるいは直接に近い形で影響を受けている項目で、半数以上の人が「不安が増えた」としている。

一方で「人との関係を大事にしたい気持ち」は1/3に達しているものの、他人との関係強化や成長を期待できるポジティブな気持ち・考え方は(「減った」とする意見はほぼ無きに等しいものの)「増えた」との回答はさほど多くない。やはり生存本能に直接働きかける「不安」の方が、人の心には強く刻まれ、印象付けられるようであり、そう考えればこの数字も説明できる。

ところが「他人との関係強化」の項目も、区分対象を「一人暮らし」に限定して再集計すると大きな違いを見せる。

↑ 震災前と比べて自分自身の生活・考え方に変化はあったか(不安・寂しさ編)(「増えた」回答率)
↑ 震災前と比べて自分自身の生活・考え方に変化はあったか(不安・寂しさ編)(「増えた」回答率)

これらの項目に関する「想い」は一人暮らしなら元々多分にあったと思われるが、今件では「震災を経て」という条件がついている。震災によって生じたさまざまな不安が、一人暮らしでいることのリスクを再認識させ、心境に大きな変化をもたらしたと考えられる。気持ちを充足させられるか否かはまた別問題だが、「想いが強くなった」という変化は注目に値する。



不安の高まりと、他人とのつながりを強く求める想いは表裏一体。物理的な手法による不安解消以外に、他人との関係を強化し不安を共有して、薄めさせる効果が期待できるからだ。自分が一人で無いことを再認識するだけで、不安定な心理状態を安定化させる働きもある。

個人差はあるものの、このような不安の増加と他人とのつながりを強く求める動きは、多くの人に内包されているものと思われる。その変化が、良い方向に向かっていくことを願いたいものだ。


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