お米とパンとめん類と…世帯単位での主食3品目の購入性向推移をグラフ化してみる(2011年分反映)

2012/02/29 12:10

パン食以前、「二人以上の世帯」「単身世帯」を合わせた「総世帯」における、「お米」「パン」「めん類」の主食3主要品目の購入性向の推移の確認と分析を【家計調査(家計収支編)調査結果】から取得したデータを元に行った。今回は2012年2月17日に行われた家計調査のデータ更新(2011年・年次分反映)に合わせ、その記事のデータの更新と再検証を行うことにする。

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データの取得元は【家計調査(家計収支編)調査結果】で先の記事と変わらない。そこから「4.詳細結果表」「総世帯(平成14年から掲載)」「年データ」を選択(今項目には四半期・年・年度しか無い)。「3.時系列データ」は基本的要項しか掲載されていないので使えない。

「年データ」は現時点で2011年分までのものが収録されている。そこで1年ずつ「家計調査 > 家計収支編 > 総世帯 > 詳細結果表 > 年次 >」から「<品目分類>1世帯当たり品目別支出金額」「10 年間収入五分位階級別」を選び、ファイルを取得。その中の上部にある「食料」「穀類」から、「米」「パン」「めん類」を選択、該当項目の値を抽出していく。今「総世帯」では「購入世帯数」の結果は無いので、「購入世帯頻度」と「支出金額」のみを見て行くことになる。

なお「世帯購入頻度」は世帯単位での購入頻度。例えば構成員の誰かが特定期間に2回パンを購入すれば、その世帯の該当期間におけるパンの購入頻度は200%になる。

さてまずは直近データの2011年分について概要を。主要項目の「購入世帯頻度」と「平均支出額」、さらには「一人当たり」の金額をグラフ化したのが次の図。

↑ 2011年における総世帯の平均支出金額・購入世帯頻度(主食3項目)(総務省統計局発表)(月次換算)
↑ 2011年における総世帯の平均支出金額・購入世帯頻度(主食3項目)(総務省統計局発表)(月次換算)


↑ 2011年における総世帯の”一人当たり”平均支出金額(主食3項目)(総務省統計局発表)(月次換算)
↑ 2011年における総世帯の”一人当たり”平均支出金額(主食3項目)(総務省統計局発表)(月次換算)

まず目に留まるのは「米」の「購入世帯頻度」の低さ。「米離れの深刻さ」と受け止めがちだが、これはひとえに「お米の購入スタイル」によるもの。「パン」や「めん類」がせいぜい数食分単位でのまとめ買いしかされないのに対し、「米」は一人暮らしでも(自炊する場合)5キロ・10キロの袋単位で購入されることがほとんど。今件は「消費頻度」ではなく「購入頻度」であり、その「袋単位での購入頻度」が数字に現れていることになる。概算だが、3か月に2回ほどの割合で、スーパーなりお米屋さんでお米を買う計算。一方消費金額となると、「米」と「パン」はほぼ同額。「めん」類は米・めん類の6割程度。

また、昨年の値と比較すると、パン・めん類はほぼ同じだが、「米」の購入額が3.5%ほどと大きく落ち込んでいる。後述するように「米」の購入額は毎年減少しており、2011年もその傾向は続いていることになる。

この「購入世帯頻度」「支出額」の推移を、データが収録されている2002年以降のものにつき、時系列で再整理してグラフ化したのが次の図。

↑ 総世帯の平均購入頻度(主食3項目)(総務省統計局発表)(月次)
↑ 総世帯の平均購入頻度(主食3項目)(総務省統計局発表)(月次)

↑ 総世帯の平均支出金額(主食3項目)(総務省統計局発表)(月次、円)
↑ 総世帯の平均支出金額(主食3項目)(総務省統計局発表)(月次、円)

「米」の購入頻度が低い理由は先の通りだが、それとは別に経年で少しずつ減退しているのが分かる。この9年で8.5ポイントもの減少。一方「パン」「めん類」、特に「パン」は2005-2006年の微減期間を超えれば一様に上昇。パンは9年で100ポイント強ほどの上昇との計算が出来る。つまり「月8.5回ほどの購入」が「月9.5回ほどの購入」となり、月1回分ほど購入頻度が上がったことになる。

一方支出額で見た場合、お米の価格値下がりも影響してか、データがある中では2004年をピークに「米」の購入額が減少。直近の2010年時点でついに「パン」に抜かれることとなった。そして2010年では「パン」の支出金額がほぼ横ばいだったのに対し、「米」は大きく下げており、結果として両者間の差はますます開いている。「食事回数」や「摂取量」ではまた別の話となるが、金額の視点で「米」以上に「パン」が食されている状況は、時代の流れを感じさせる。



【朝食は ご飯とパンが ほぼ均衡 二十歳の男性 5割が「ご飯だ!」】などにもある通り、パンは時間と手間があまりかからないため、朝食に食される機会が多い。やや意外だが高齢者の方がむしろ、パンを好む傾向がある。今後高齢世帯が増える状況を鑑みれば、パンの需要はさらに伸びることは容易に想像ができる。

【ちぎりパン(敷島製パン/セブンイレブン)】で紹介した事例のように、高齢者・少人数世帯向けのパン類も多く見かけるようになった。さらには米粉を使ったパンもその種類を増やしつつある。これもまた、パンそのものの需要増加、社会環境の変化に伴う商品市場の対応と見ることができよう。

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