一人暮らしは弁当やおにぎりと好相性…お弁当やおにぎり、調理パンなど中食系主食の購入動向をグラフ化してみる(2011年分反映)

2012/02/27 12:00

おにぎり先に【一人暮らしと夫婦世帯との間の「週刊誌や雑誌、書籍の支出額」の違いをグラフ化してみる(2011年分反映)】で、「二人以上の世帯」「単身世帯」それぞれにおける紙媒体の消費性向の相違を【家計調査(家計収支編)調査結果】を元にした記事について、2012年2月17日に行われた家計調査のデータ更新(2011年・年次分反映)を元にした、最新のデータへの差し替えを行った。今回はその時のファイルを流用する形で、お弁当やおにぎり、調理パンなどのような「中食に該当する主食系の食事」の購入性向の違いを見た記事を最新の2011年次・年次データで展開する。「一人暮らしの方がお弁当の利用率が高い」ことは容易に想像できるが、それを数字的に裏付けてみようというものだ。

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データの取得元は先と同じように【家計調査(家計収支編)調査結果】から。そのページにある「4.詳細結果表」の項目から、「二人以上の世帯」「単身世帯」それぞれについて、やはり同じように「購入世帯頻度」と「支出金額」を確認する。今回は収録されているデータのうち、先日更新された2011年のものを使う。

対象項目は「主食的調理食品」のうち「弁当」「すし(弁当)」「おにぎり・その他」「調理パン」「他の主食的調理食品」。なお「世帯購入頻度」は世帯単位での購入頻度。例えば構成員の誰かが特定期間に2回お弁当を購入すれば、その世帯の該当期間におけるお弁当の購入頻度は200%になる。

まずは月次購入頻度。「世帯単位での動き」であることに注意してほしい。「単身世帯」は当然本人自身のみだが、「二人以上世帯」の場合は夫か妻の片方どちらか、さらには子供が購入しても(子供の小遣いでの調達までは「家計」にカウントしきれていないので、あくまでも「世帯全体のお財布から買った」もののみになるが)「購入世帯」として該当することになる。

↑ 2011年における単身・二人以上世帯の月次購入頻度(主食的調理食品)(世帯当たり)(総務省統計局発表)
↑ 2011年における単身・二人以上世帯の月次購入頻度(主食的調理食品)(世帯当たり)(総務省統計局発表)

月当たり「単身世帯」は平均で2.3回、「二人以上世帯」は1.5回ほどお弁当を購入しており、「単身世帯」の方が利用性向が高いことが分かる。自分の経験と比べて「この値、少なめかな?」との感想を抱く単身者もいるかもしれないが、一人暮らしの高齢者も今「単身世帯」には多分に含まれることに注意されたい。

おにぎり、あるいはそれに類するものも「単身世帯」の方が、購入性向が高い。単身世帯の中食を利用した食事事情がすけて見えてくる。

一方で「すし(弁当)」や「他の主食的調理食品(具体的にはピザや冷凍ピラフ、お好み焼きなど)」は「二人以上世帯」の方がはるかに多い。例えばピザのオーダーを一人暮らしの人が行っても、食べきるのは難しい(何食かに分ければ良いが、二食目以降は冷え切ったものを再加熱しなければならず、味わいは落ちる)ことを考えれば、一度に食べきれる「二人以上世帯」の利用性向が高いのも納得がいく。

空になった食事パンの棚2010年と今件2011年との違いでは、大勢に違いは無い。細かい部分を見ると「弁当は微増」「二人以上世帯の調理パン・他の主食的調理食品は増加」の傾向が確認できる。後者については「おにぎり」「弁当」と比べれば多少ながらも日持ちする食品が多く含まれるため、震災直後の「短期間備蓄」の動きが反映された可能性はある(【地震後に「インスタント」「水」「米やパン」をまとめ買い・「電池」は買いだめ出来ず】)。

これを金額ベースで見たのが次のグラフ。一応「二人以上世帯」では「一人当たり」も試算して、グラフを併記しておく。

↑ 2011年における単身・二人以上世帯の月次「世帯当たり」平均支出金額(総務省統計局発表)(主食的調理食品)(二人以上世帯・平均構成人数3.08人)
↑ 2011年における単身・二人以上世帯の月次「世帯当たり」平均支出金額(総務省統計局発表)(主食的調理食品)(二人以上世帯・平均構成人数3.08人)

↑ 2011年における単身・二人以上世帯の月次「一人当たり」平均支出金額(総務省統計局発表)(主食的調理食品)(二人以上世帯・平均構成人数3.08人)
↑ 2011年における単身・二人以上世帯の月次「一人当たり」平均支出金額(総務省統計局発表)(主食的調理食品)(二人以上世帯・平均構成人数3.08人)

購入性向同様に、「弁当」「おにぎり」は「単身世帯」の方が、「すし(弁当)」「調理パン」「他の主食的調理食品」は「二人以上世帯」の方が金額的に大きくなっている。「二人以上世帯」が中食を購入した場合、世帯構成員全員が食べる「とは限らない」ものの、「一人暮らしの食生活は二人以上世帯のより多額の中食に支えられている」ことが見て取れる。

また、2010年との差を見ると、やはり購入頻度同様に「調理パン」「他の初職的調理食品」の項目で、とりわけ「二人以上世帯」の額面が大きく伸びている。中食そのものの増加傾向と共に、少なからず「まとめ買い」効果が出ているものと考えた方が自然ではある。



「単身世帯」が増加傾向にあることはすでに複数の記事で実証済み(例えば【核家族比率は幾分減ったが…? 種類別世帯数の推移をグラフ化してみる(2010年分反映版)】)。スーパーや小売店、各種食品販売企業で、お弁当やおにぎりをはじめとした、小口の商品、一人用の食材が増えてくるのも、需要増加に合わせたものであり、道理といえよう。

また今件は、来年以降のデータ推移で確定する必要があるが、いわゆる「震災後の買い占め」の動向をかいま見る動きが確認出来た点も注目に値する。それだけ社会に与えた影響が大きかったことが、改めて理解できよう。

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