一人暮らしと夫婦世帯との間の「週刊誌や雑誌、書籍の支出額」の違いをグラフ化してみる(2011年分反映)

2012/02/26 06:40

雑誌先に【週刊誌や雑誌、書籍の支出額をグラフ化してみる(総世帯版)(2011年分まで反映)】で、「二人以上の世帯」と「一人暮らしの世帯(単身世帯)」を合わせた「総世帯」の視点から、「新聞や雑誌、書籍などはどの程度買われているのか」について調べた記事の更新を行った。今回は「二人以上の世帯」「単身世帯」それぞれの紙媒体の購入頻度や購入額の違いを眺めた過去の記事について、2012年2月17日に更新された【家計調査(家計収支編)調査結果】のデータを元に、各グラフを再構築し、動向を見て行くことにする。

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データの取得元は先と同じように【家計調査(家計収支編)調査結果】から。そのページにある「4.詳細結果表」の項目から、「二人以上の世帯」「単身世帯」それぞれについて、やはり同じように「購入世帯頻度」と「支出金額」を確認する。今回は収録されているデータのうち、先日更新されたばかりの一番新しい2011年のものを用いる。

なお「世帯購入頻度」は世帯単位での購入頻度。例えば構成員の誰かが特定期間に2回雑誌を購入すれば、その世帯の該当期間における購入頻度は200%になる。

まずは月次購入頻度。「世帯単位での動き」であることに注意してほしい。「単身世帯」は当然本人自身のみだが、「二人以上世帯」の場合は夫か妻の片方どちらか、さらには子供が購入しても(子供の小遣いでの調達までは「家計」にカウントしきれていないので、あくまでも「世帯全体のお財布から買った」もののみになるが)「購入世帯」として該当することになる。

↑ 2011年における単身・二人以上世帯の月次購入頻度(世帯当たり)(総務省統計局発表)
↑ 2011年における単身・二人以上世帯の月次購入頻度(世帯当たり)(総務省統計局発表)

新聞は「二人以上世帯」が6ポイント強ほど上。家族を持つようになると新聞が入り用になるようだ。また、「書籍」も4ポイント近く上回っており、夫婦のそれぞれが、あるいはいずれかが読書をたしなむために調達している様子がうかがえる。

「二人以上世帯は単身世帯と比べて、購入する機会がある人が2倍以上なのだから、購入頻度が高くて当然」という意見もあるだろう。ところが「雑誌・週刊誌」では「単身世帯」「二人以上世帯」の差異がほとんどない。その場読み・時間つぶし・短期消費性向の強い「雑誌・週刊誌」はコストパフォーマンスに劣り、お財布事情を気にしやすい「二人以上世帯」では手に取られにくいと考えられる(構成員一人一人で考えた場合)。

そして2010年分を反映した記事を参照しながら差異を見ると、「単身世帯の書籍以外はすべて購入頻度が減っている」「雑誌・週刊誌の減少、特に単身世帯の減り方が著しい(前年比5.4ポイント)」ことが確認できる。多分に震災絡みの供給不足が要因だが、一度無くした習慣が元に戻るのは難しいため、来年以降もこのままの状態が維持、さらに減少する可能性はある。

これを金額ベースで見たのが次のグラフ。子供のことを考えると大きな意味はない(大人と子供で購入性向は大きく異なる)のだが、一応「二人以上世帯」では「一人当たり」も(平均世帯構成人数から)試算して、グラフを併記しておく。

↑ 2011年における単身・二人以上世帯の月次「世帯当たり」平均支出金額(総務省統計局発表)(二人以上世帯・平均構成人数3.08人)
↑ 2011年における単身・二人以上世帯の月次「世帯当たり」平均支出金額(総務省統計局発表)(二人以上世帯・平均構成人数3.08人)

↑ 2011年における単身・二人以上世帯の月次「一人当たり」平均支出金額(総務省統計局発表)(二人以上世帯・平均構成人数3.08人)
↑ 2011年における単身・二人以上世帯の月次「一人当たり」平均支出金額(総務省統計局発表)(二人以上世帯・平均構成人数3.08人)

購入頻度は多少ながらも「二人以上世帯」の方が上だが、金額は世帯単位で計算しても「単身世帯」の方が上。「単身世帯」の方が本の購入には多少ながらもラフ、どんぶり勘定の雰囲気が見受けられる。もっと端的に表現すれば、「単身世帯は、二人以上世帯と比べて単価の低い雑誌や週刊誌、書籍を購入している」ことになる。

また2010年次の値と比較すると、「雑誌・週刊誌」「書籍」共に大きく減少している。とりわけ「単身世帯」の「雑誌・週刊誌」の下げ幅(約45円)が大きい。多分に震災による、供給不足が影響していると考えた方が妥当ではある。



「新聞は二人以上世帯の方が購入されている」「雑誌や週刊誌は暇つぶし、時間の合間に読まれる場合が多いので、コストパフォーマンスが低い。お財布のヒモが緩い単身世帯の方が多く買われていたが、2011年は震災の影響で購入機会そのものが失われたこともあり、単身世帯で特に購入頻度が落ちた」など、これまで継続されている傾向、2011年の特殊事情による動きが、今回統計データの上で確認できたことになる。

今後各業界の動向を精査する際においても、今回の結果が役に立つに違いない。

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