伸びるiPadでのゲーム時間、そして縮むのは…アメリカでの機種別ゲームプレイ時間変移をグラフ化してみる

2012/02/21 12:00

米大手調査機関の一つニールセンは2012年2月15日、主に子供へスポットライトをあてた、同国での家庭内へのゲームの浸透ぶりを伝えるレポートを発表した。そこには直近、あるいは数年に渡るアメリカの家庭内でのゲーム機、さらにはゲーム機としても用いられることが多い携帯電話なども含めた利用状況が、多視点で描かれている。今回はその中から、「2010年から2011年における、主要端末でゲームを遊んだ時間の変移」を見て行く。

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今調査はニールセンの調査パネルによるもので、2012年分のデータは1月11日から17日、2011年は2011年10月13日から17日にかけて行われている。また対象年齢は18歳以上で人数は2000人以上、「ティーン」は13-17歳で700人以上、「キッズ」は6-12歳で保護者同伴によるもので300人以上を対象としている。男女比は1対1。それぞれの調査年の直近における国勢調査の結果を元にウェイトバックが行われているため、調査対象母集団における偏りでの世情とのかい離は無視してかまわない。

先に【子供はDSが圧倒的、iPhoneやiPadは世代の枠を超えて…米でのモバイル端末の世代別「ゲーム機としての」利用性向を探る】でも触れているが、アメリカの世帯ではゲーム機以外に携帯電話・スマートフォンなどもゲームを遊ぶ端末として十分以上に使われている。

↑ 該当機種で遊んでいる人の割合(アメリカ、それぞれの世代内での比率、2011年Q4)
↑ 該当機種で遊んでいる人の割合(アメリカ、それぞれの世代内での比率、2011年Q4)(再録)

それでは機種そのものやその機種で遊べるソフトの展開の推移と共に、遊ぶ側の注力ぶり、それを示す一つの指標であるプレイ時間はどのように変化したのが。2010年第4四半期・2011年第4四半期にそれぞれ主要機種で、1週間あたりにゲームで遊んだ時間を答えてもらい、その平均を比較し、伸び率を計算したのが次のグラフ。

全体では7%なので、全体に占めるゲームプレイヤーの増加やプレイ時間の増加双方合わせ、一人当たりのプレイ時間は7%増加している(グラフ上の各機種では「保有者」によるプレイ時間の比較なので、保有者が増えても平均ゲームプレイ時間、そして変移には影響は与えない)。

↑ 2010年Q4から2011年Q4における機種毎の週単位でのゲームプレイ時間変移率(アメリカ、13歳以上)
↑ 2010年Q4から2011年Q4における機種毎の週単位でのゲームプレイ時間変移率(アメリカ、13歳以上)

思い切り飛び抜けた値がiPadで出ているが、これは個々のiPad利用者によるゲームプレー時間が伸びたのと共に、「遊べるゲームが増えた」ことも大きな要素となる。なお前述の通り、iPad本体の普及率上昇はゲームプレイ時間の平均値増加には寄与しない(間接的には「普及率増加」「販売機会増加」「(収益率上昇への期待増加による)ソフト開発増加」「提供ソフト増加」「プレイ時間増加」というポジティブな連鎖を生みだす)。

iPadのずば抜けた値にはかなわないものの、他のスマートフォンのプレイ時間増加も著しい。特にiPhoneよりもAndroid系スマートフォンの伸び率が高いのは、スマートフォン分野で先行していたiPhoneに追い付く形で、ようやくAndroid系にも「遊べるゲーム」が増えてきたことを意味する。

ゲーム専用機やパソコン上のゲームも伸びてはいるが、iPadやスマートフォンなどと比べれば、その値は低く抑えられている。さらにWiiは前年比でマイナスを示しており、遊べるソフトの減退や、熱意焦点がモバイル端末に移りつつある状況を示唆する結果となっている。

無論今件はあくまでも同一機種でのプレイ時間の伸び率であり、絶対時間ではない(絶対時間は今資料に記載は無い)。とはいえ、今後の動向を知る上では、直近の過去データの変移は非常に参考になる。タブレット機やスマートフォンの成長ぶり、有料よりも無料のゲームへの傾注など、2012年の米ゲーム市場のすう勢がすけて見えてくるというものだ。

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