一様にマイナス圏を推移、しかし一部には…少年・男性向けコミック誌部数動向(2011年まで)

2012/02/13 12:00

先日まで【少年・男性向けコミック誌の部数変化をグラフ化してみる(2011年10月-12月データ)】などで【社団法人日本雑誌協会】が2012年2月9日に発表した、2011年10月から12月分の主要定期発刊誌の販売数を「印刷証明付き部数」ベースで公開したデータを元に、いくつかのグラフを生成した。これらに対して「継続的な変移を見たい」との要望がいくつか寄せられた。現時点で確認できるデータは2008年4-6月期以降のもののみで、雑誌の中長期的動向を知るには正直物足りず、四半期単位の変動では季節属性も考慮しなければならない場合もある。そこで「それらの制約の上で」との条件付きで、部数推移をグラフ化していくことにした。今回は「少年・男性向けコミック誌」を対象とする。

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使えるデータは「2008年4-6月期」から「2011年10-12月期」まで。四半期単位なので、都合15期分となる。個々の分野では多数の雑誌を対象としているが、すべてを対象としたのではグラフの動き把握しにくい・部数が少ない雑誌はぶれが大きくなるので、今回は直近時点でデータが確認でき(発刊中)、部数が上位5位のものに限定した。

まずは少年向けコミック誌。印刷部数推移そのものと、部数の前期比の推移をグラフ化する。

↑ 少年向けコミック誌の印刷実績(万部)(上位・一部のみ)
↑ 少年向けコミック誌の印刷実績(万部)(上位・一部のみ)

↑ 少年向けコミック誌の印刷実績(上位・一部のみ)(前期比)
↑ 少年向けコミック誌の印刷実績(上位・一部のみ)(前期比)

上位陣を抽出したため、いずれも知名度の高い雑誌ばかりだが、それらもわずか3年強の間に少なからぬ部数の減少を来たしているのが分かる。もう少し詳細に眺めると、

・少年ジャンプ……横ばい、あるいは微増
・少年サンデー、(月刊・週刊)少年マガジン……逓減
・コロコロコミック……大きな変動を見せながら中期的には減少

と、雑誌ごとの特性が見えてくる。特に「コロコロコミック」は期による部数変動が大きく、それが前期比グラフでの大きな上下の動きにも表れている。

さらにいえば前期比グラフで「週刊少年サンデー」「週刊少年マガジン」「月刊少年マガジン」の3誌がほとんどすべてマイナスゾーンで推移しているのが分かる。この動きから、これらの雑誌の部数逓減ぶりがあらためて確認できる。

続いて男性向けコミック誌。

↑ 男性向けコミック誌の印刷実績(万部)(上位・一部のみ)
↑ 男性向けコミック誌の印刷実績(万部)(上位・一部のみ)

↑ 男性向けコミック誌の印刷実績(上位・一部のみ)(前期比)
↑ 男性向けコミック誌の印刷実績(上位・一部のみ)(前期比)

前期比グラフは比較しやすいように、縦軸をあえて「少年向けコミック」と同じ間隔で区切りした(部数そのものの推移は別途区分となっている)。全般的な低迷感は少年向けコミック誌以上であること、特に上位三位誌の下げ具合が再認識できる。何しろ上位五誌において、前期比プラスを示す機会がほとんど無いのだから。

そして少年・男性コミック双方とも、先の東日本大地震・震災における影響の大きさ、具体的には「2011年4-6月期」のイレギュラー的な動きを改めて確認できる。それだけあの震災の影響は大きかったというわけだ。



今回取り上げた少年・男性向けコミック上位5誌では、「週刊少年ジャンプ」が唯一現状維持・漸増傾向にあり、他の9誌は程度の違いこそあれ、いずれもその部数を減らす動きを見せている。「コロコロコミック」のように特集や付録などで大きく動くものもあれば、「ビッグコミック」のようにじわじわと、そして確実に数を減らしていくものもある。

【1か月の購入金額は117円!? 週刊誌や雑誌、書籍の支出額をグラフ化してみる(2011年11月版)】【週刊誌や雑誌、書籍の支出額をグラフ化してみる(総世帯版)(2010年分まで反映)】にもある通り、消費者における雑誌の購入性向は確実に減少を続けている。このような厳しい市場環境の中、各誌がどのように生き残り・躍進策を模索、実践していくのか。その可能性に期待したいところだ。

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