「牛乳が心配だ」…世帯単位での各種飲料の利用性向推移をグラフ化してみる(2010年分反映)

2012/02/13 06:50

牛乳先に【カップめん参上…世帯単位での「カップめん」の購入性向推移をグラフ化してみる(2010年分反映)】【お米とパンとめん類と…世帯単位での主食3品目の購入性向推移をグラフ化してみる(2010年分反映)】で、「二人以上の世帯」「単身世帯」を合わせた「総世帯」におけるいくつかの食品に関する消費性向の確認と分析を【家計調査(家計収支編)調査結果】から取得したデータを元に行った。一方で先日掲載した【外食全般、さらにはハンバーガーは? 単身・二人以上世帯での外食利用動向をグラフ化してみる(2010年分反映版)】などで取り上げた、外食系の食品や飲料水系についても同じような動きを見たいとりリクエストをいただいた。今回はその声に応える形で、各種主要飲料に関する購入性向の推移などを見て行くことにする。

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データの取得元は【家計調査(家計収支編)調査結果】で先の記事と変わらない。そこから「4.詳細結果表」「総世帯(平成14年から掲載)」「年データ」を選択(今項目には四半期・年・年度しか無い)。「3.時系列データ」は基本的要項しか掲載されていないので使えない。

「年データ」は現時点で2010年分までのものが収録されている。そこで1年ずつ「家計調査 > 家計収支編 > 総世帯 > 詳細結果表 > 年次 >」から「<品目分類>1世帯当たり品目別支出金額」「10 年間収入五分位階級別」を選び、ファイルを取得。その中にある「飲料」項目中の「茶類」、「コーヒー」「コーヒー飲料」「牛乳」「ミネラルウォーター」をチェックしていく。これらの項目が具体的にどのような食品を示しているかは、【収支項目分類及びその内容例示(平成22年1月改定)】で次のように解説されている。

・茶類……植物の葉や実などを主原料とし、一般的に「茶」と呼称されるもの。茶葉にあられ、玄米、こんぶなどを少量加えたものも含む。自動販売機・駅・車内売りも含む。

・コーヒー……粒、か粒、粉末、固体のもの。インスタントコーヒーも含む。
・コーヒー飲料……液体のみ。濃縮液含む。コーヒー牛乳は含まれない。

・牛乳……着香成分(果糖、コーヒー、色素、ビタミンなど)入りは除く。低脂肪や乳牛以外からの獣乳も含む。

・ミネラルウォーター……飲用適の水を容器に詰めたもの。炭酸が圧入されたものや栄養素や果汁を加えたものを除く。

なお「世帯購入頻度」は世帯単位での購入頻度。例えば構成員の誰かが特定期間に2回缶コーヒーを購入すれば、その世帯の該当期間における「コーヒー飲料」の購入頻度は200%になる。「コーヒー」では無いことにも注意。

まずは「購入世帯頻度」と「支出金額」(「総世帯」では「購入世帯数」の結果は掲載されていない)。また「世帯購入頻度」は世帯単位での購入頻度を示している。直近データの2010年分について、主要項目の「購入世帯頻度」と「平均支出額」、さらには「一人当たり」の金額をグラフ化したのが次の図。

↑ 2010年における総世帯の平均支出金額・購入世帯頻度(各種飲料)(総務省統計局発表)(月次換算)
↑ 2010年における総世帯の平均支出金額・購入世帯頻度(各種飲料)(総務省統計局発表)(月次換算)

↑ 2010年における総世帯の”一人当たり”平均支出金額(各種飲料)(総務省統計局発表)(月次換算)
↑ 2010年における総世帯の”一人当たり”平均支出金額(各種飲料)(総務省統計局発表)(月次換算)

単身も二人以上も老いも若きも全部ひっくるめた平均値であることから、「お茶」と「牛乳」の値が比較的高めとなっている。特にお茶は自宅で飲む以外に缶やペットボトルで外飲みされているのも含むため、購入頻度も額も高め。

「コーヒー」と「コーヒー飲料」とでは、購入頻度が4倍ほど違うものの、平均支出額はほぼ変わらない。逆算すると、缶コーヒーの4本分位の金額で、家で沸かして飲むタイプのコーヒーを買っていることになる。また「ミネラルウォーター」は常用している人が少数派のせいか、購入頻度も金額も控えめな結果が出ている。

この「購入世帯頻度」「支出額」の推移を、データが収録されている2002年以降のものにつき、時系列で再整理してグラフ化したのが次の図。なお「ミネラルウォーター」は単独の項目として登場したのが2005年からなので、グラフ上のプロットも2005年以降のもののみとなる。

↑ 総世帯の平均購入頻度(各種飲料)(総務省統計局発表)(月次)
↑ 総世帯の平均購入頻度(各種飲料)(総務省統計局発表)(月次)

↑ 総世帯の平均支出金額(各種飲料)(総務省統計局発表)(月次、円)
↑ 総世帯の平均支出金額(各種飲料)(総務省統計局発表)(月次、円)

単年では高い頻度と購入金額を誇る「牛乳」だが、中期的に見ると購入頻度・購入金額共に漸減しているのが分かる。世帯構成人数の減少も一因ではあるが、それをはるかに上回る減少率(本統計上の集計値としての平均世帯人数は、2002年が2.63人・2010年が2.47人。6.1%の減少でしかない)であることは間違いない。「牛乳に相談だ」のテレビCMのメロディで、今記事タイトルにある「牛乳”が”心配だ」のフレーズが頭の中でリフレインする。

一方「茶類」は金額こそ漸減しているが、購入頻度は漸増している。これは健康志向の高まりや、コンビニ・自販機ルートで多種多様なお茶の展開が行われたのが大きい。

また「金額」のグラフで薄い破線にて記した部分は、金額の上で「コーヒー」と「コーヒー飲料」が逆転した期間を示している。「茶類」同様気軽に購入・持ち運びできる容器での流通が広まったこと、多種多様な商品展開が、需要をかさ上げしたと見てよい(「コーヒー」も微増ながら増加しているため、「シェアを奪われた」ということではない)。



2011年分のデータ公開はしばらく先の話になるが、同年は震災後の消費性向も多分に反映されるため、色々と特異な、そして状況を如実に表す動きを見せるものと思われる。例年通りなら6月中に更新されるはずなので、それ以降機会があれば、今件同様に精査していくことにしよう。


■関連記事:
【外食全般、さらにはハンバーガーは? 単身・二人以上世帯での外食利用動向をグラフ化してみる(2010年分反映版)】

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