晴れて合格、高校入学…日常生活は楽しい? 勉強ははかどる??

2012/02/04 06:45

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楽しい高校生活ベネッセは2012年1月25日、高校受験に関する調査結果を発表した。それによると調査母体の現役高校生では、高校生活が楽しいと感じている人は9割近くに達していることが分かった。日常生活全般が充実しているとの意見も8割以上に及ぶ。一方で、勉強の内容が中学時代と比べて難しくなったと感じている人も8割を超えているなど、新たな環境での生活に戸惑いを見せている一面も見受けられる(【発表リリース、PDF】)。


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今調査は2011年9月に、子供を持つ母親(35-39歳)10万人対して予備調査を行い、高校受験(中高一貫校の内部進学は除く)を経験した高校一年生の子供が持つ母親に依頼する形で、インターネット経由にて実施されたもの。母子3085組のサンプルが集まった時点で調査を終了している(つまり「高校浪人」「中卒就職」のパターンは回答母体内に無い)。

多くの子供にとって初の大きな、自分自身の選択の余地が大きい、人生の岐路となる「高校受験」。悩み、不安がいかに大きいかは想像するに難くない。今調査母体ではその悩み事の最上位には「合格できるか不安」がついている。以下「イライラ」「何を勉強すべきかが分からない」が続く。

↑ 高校受験の悩みや不安(複数回答)
↑ 高校受験の悩みや不安(複数回答)(再録)

それでは晴れて高校に入学した現高校生達は、どのような想いを日々の生活の中で抱いているだろうか。「勉強・成績」「高校生活」「将来」の主要三項目で、いくつかの選択肢を用意。それぞれの選択肢に対する同意度を尋ね、「とてもあてはまる」「まああてはまる」を合わせた「同意派」の数字をグラフにしたのが次の図。

↑ 高校入学後の動向
↑ 高校入学後の動向

まず「勉強・成績」だが、世間一般によく言われているように「中学時分と比べて勉強内容が難しくなった」と体感している人が8割を超えている。一方で「授業ペースについている」人は7割強。多くの人は「難しい」と感じながらも「何とかなる」状態。

一方で「上手な勉強方法が分からない」「勉強意欲がわかない」など、高校受験時と似たような、勉強への悩みを抱えている人も少なくない。それぞれ全体の6割強・5割近くが同意を示しており、入学後の「つまづき」が気になるところ(今件は高校一年生に9月の時点で聞いている。つまり入学してからまだ半年程度しか経過していない)。

他方、「高校生活」そのものは多くの人が満喫しているようで、好意的な設問に対し多くの人が同意を示している。さらに「将来」の項目でも、少なからずの人が前を向き、目を見開いて歩んでいるようすがうかがえる。

これを「現在通学している高校」に対する入学意欲別に区分して再集計すると、微妙な違いが見えてくる。

↑ 高校入学後の動向(入学意欲別)
↑ 高校入学後の動向(入学意欲別)

今通っている高校が「第一志望校」だった人は、肯定的な項目では全般的に高い値を示している(青い棒)。先のグラフでも言及した、数少ない否定的項目「上手な勉強方法が分からない」「勉強意欲がわかない」では、三区分でもっとも低い値であることもあわせ、「自分の望む高校に通えた人は前向きな意識を持ち、十分以上に勉学・生活を楽しんでいる」ようすがうかがえる。他方「他に入学したい学校があった(第一希望がかなわなかった)」や「特に入学したい学校は無かった(特段の目的意欲は無かった)」人は、やや低めの値を示している。

勉強で考え中矢印で示しているが「将来」項目においては、その一部で「(入学出来たか否かはともかく)入学したい学校があった、意識していた」人は高め、「特に入りたい高校は無く、選択の意識は薄かった」人は低めの値を示す動きが確認できる。自分の近い将来としての「受験・入学先の高校」を考える姿勢が、そのままその先にある「(大学や就職などの)将来に向けた考え」にも反映されているといえる。

切り口を変えて表現すれば、「自分の将来への想いの強弱」が高校受験時の選択にも、大学や就職など「その先の未来」への想いにも表れていると見てよいだろう。


■関連記事:
【「高校受験を意識」過半数は中学3年生初めの時点で】


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