高校受験生の悩み事、トップは「合格できるか不安」次いで「イライラする」
2012/02/02 12:00


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今調査は2011年9月に、子供を持つ母親(35-39歳)10万人対して予備調査を行い、高校受験(中高一貫校の内部進学は除く)を経験した高校一年生の子供が持つ母親に依頼する形で、インターネット経由にて実施されたもの。母子3085組のサンプルが集まった時点で調査を終了している(つまり「高校浪人」「中卒就職」のパターンは回答母体内に無い)。
保護者や先生、兄弟姉妹の立場ですら悩み、不安を覚えるのだから、高校受験を間近にひかえる受験生の悩み、不安がいかに大きいかは想像するに難くない。今件では代表的な悩み事、不安要素を列挙し、同意するものを答えてもらう形式を採用した結果だが、最上位には「合格できるか不安」がついた。80.6%の人が自信を持てず、不安を抱いていたのが分かる。

↑ 高校受験の悩みや不安(複数回答)
確実に合格するならともかく、少なからずのリスクを背負い、第一志望の高校に入学できない可能性を抱くのが、受験というもの。今後の高校生活3年間だけでなく、さらにその先の大学、そして就職まで左右しかねない、人生の岐路に立たされることになる。中学生時分には少々負担が重く、それゆえにプレッシャーとなり、不安になるのも当然。
第二位以降はトップからやや数字を落としてはいるが、多種多様な悩み・不安を抱えている様相が見えてくる。大きく分けると「イライラ」「口答え」「体調不良」などの精神的な過負荷からくる心身の傷み、そして「何を勉強すればよいのか分からない」「学校選びの不安」「思うように成績が伸びない」など勉学上の問題が挙げられる。
中でも後者における「何を勉強すればよいのか分からない」などは、受験勉強期に突入しているにも関わらず、その勉強方法が分からない「初めの一歩でのつまづき」に悩む人が多い事を示している。保護者や先生など「頼りになる人」の助けを求めている様子が想像できる。
これを中学3年生時点での校内成績別に見ると、成績によって違いが現れる項目と、現れにくい項目が存在するのが分かる。

↑ 高校受験の悩みや不安(中3時の校内成績別、一部)
全般的に成績が下の人の方が、悩み事が多い。特に「何を勉強すれば良いのか分からない」「思うように成績が伸びない」など、具体的な勉強への取り組みとその成果において、大きな違いが見られる。
一方、「友達との関係に気を使うように」など対友人関係の点ではさほど変わりは無く、「友達と遊ぶ時間が減った」項目では唯一、成績が下の人の方が悩みとしての回答率が低い(=成績が上の方が「友達との遊び時間が減った」と悩んでいる人が多い)。勉強絡みの成果、手法と共に、勉強への姿勢の違いも、成績の差異に現れているように見える。

そしてそこにはゲームなどの攻略法や裏技的なものなどは滅多になく、多分に受験生本人にも、周囲にも根気の居る作業となる(特定のゲームの攻略法はあるが、どのゲームで遊ぶべきかの攻略法が無いのと同じ)。しかしそのハードルを乗り越えれば、他の勉強面での悩みや不安も連鎖的に、少しずつ解消していくに違いない。
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【「高校受験を意識」過半数は中学3年生初めの時点で】
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