「学校で教わった」77.8%…小中高校生のネットリスクの学習状況をグラフ化してみる(2011年・青少年のインターネット利用環境実態調査版)

2012/01/19 12:15

内閣府は2011年10月31日、青少年のインターネット利用環境に関する実態調査結果を発表した。現在の子供達を取り巻く携帯電話やインターネット関連の実情をかいま見られる貴重なデータが多数盛り込まれ、注目すべき内容となっている。そこで【小中高校生の携帯電話保有状況をグラフ化してみる(2011年・青少年のインターネット利用環境実態調査版)】などの例にある通り、重要な部分を抽出してグラフを構築、内容を精査している。今回は「インターネット上の危険性について、学習経験と今後の学習意欲」について、見て行くことにする(【「2011年度版青少年のインターネット利用環境実態調査」も含めた一覧ページ】)。

スポンサードリンク


今調査は2011年6月9日から26日にかけて、層化二段無作為抽出法で選ばれた、同年8月末時点で満10歳から満17歳までの青少年とその同居保護者それぞれ3000人に対し、個別面接聴取法によって行われたもので、有効回答数は青少年1969人・保護者2037人。

携帯電話の普及に伴いインターネットへのアクセスが容易になるに連れて、インターネットを介した子供のリスクも高まりつつある。【子供のネットトラブル、「コミュニティサイト」への移行続くも初の減少(2011年上半期データ反映版)】にもある通り、コミュニティサイト関連の被害報告は無視できない値を示している。

↑ 出会い系・出会い系以外のサイトに関連した被害児童数・検挙数推移
↑ 出会い系・出会い系以外のサイトに関連した被害児童数・検挙数推移(再録)

被害を少なくするには、該当者たる子供達への教示啓蒙が欠かせない。そこでその子供達に、これまで有害サイトやネットいじめの問題など、インターネット上で発生しうる危険について、説明を受けたり学んだりしたことがあるかを聞いた結果が次のグラフ。「学校から教えてもらった」との事例がもっとも多く、8割近くを占めている。学校が教育機関としの面目を保った形だ。

↑ 有害サイトやネットいじめの問題などインターネットの危険性について、これまで説明を受けたり学んだりしたことがあるか(複数回答)
↑ 有害サイトやネットいじめの問題などインターネットの危険性について、これまで説明を受けたり学んだりしたことがあるか(複数回答)

次いで多いのは親などの保護者から教えてもらった事例で、これが2割強。テレビや本などの媒体経由、友達経由が続く。一方で「特に無し」、つまり教えてもらったり自ら学んだ経験が無い人も1割強確認できる。調査母体には小学生もいるので「パソコンや携帯電話を使い始めたばかり。教わる機会をこれから設けてもらう」という人もいるだろうが、それにしては1割強は少々大きい。

経年別の動きを見ると、携帯電話契約時の説明(特にフィルタリング回り)の促進が行われていることもあり、「携帯電話購入時に店員に教えてもらった」とする回答率が少しずつ増えている。他方、子供自らの意志によるところが強い「テレビや本、パンフで知った」が漸減しており、自主的なネットリスクへの取り組み意識が減っている感はある。

それでは子供達自身のネットリスクに対する学習意欲は、どの程度のものなのだろうか。直近において全体では44.6%が学びたい派(「学びたい」「どちらかというと学びたい」)、学びたく無い派(「どちらかというと学びたく無い」「学びたく無い」)は19.4%という結果が出ている。それを性別・学校別に仕切り直したのが次のグラフ。

↑ 有害サイトやネットいじめの問題などインターネットの危険性について、もっと説明を受けたり学んだりしたいか
↑ 有害サイトやネットいじめの問題などインターネットの危険性について、もっと説明を受けたり学んだりしたいか

学校別で見ると中学生の学習意欲がもっとも高い。これは「小学生…問題意識そのものがまだ希薄」「高校生…もうすでに知ってる、または大人に束縛されたくない反抗心」などの理由が考えられる。

他方男女別では、どの学校でも一様に女子の方が学習意欲が高い。ネットリスクへの危機感は、女子の方が強いのかもしれない。



海外の事例だが、【米社会の子供達のネットとの付き合い方を箇条書きにしてみる】などにあるように、インターネットを介した子供のトラブルが社会問題化している。日本でも携帯電話へのフィルタリングを中心に(【子供の携帯フィルタリング未利用、高学年ほど「子供を信用」「つけないでと懇願される」】)、子供のネットリスクへの問題が「子育て」の観点でも重要課題の一つとなりつつある。

保護者の立場にいる人は、自らも共に学ぶ姿勢で、インターネット上の危険性について子供に教え説くことが求められよう。

スポンサードリンク


関連記事



▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2018 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー