30代前半でも男性未婚率は約半数・年齢階層別未婚率の推移をグラフ化してみる(最新)
2020/09/24 05:33


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最新の白書では今件「年齢階層別未婚率の推移」について、最新の国勢調査の確定報となる2015年分を反映した値が掲載されている。ただし収録されている値は25-39歳分までの5年区切り値のみのため、国勢調査から関連する値を直引きして計算し、もう5年分若い層となる20-24歳の動向もグラフに反映させる(独自に値を算出した結果と、共通項目において白書の値は同一であり、計算方法に間違いが無いことは確認済み)。
今件「未婚率」に該当する者「未婚者」には、有配偶者はもちろんだが、死別者(結婚相手が亡くなって一人身の人)・離別者(結婚相手と離婚して一人身の人)も含まれていないことには注意。要は「まだ一度も結婚していない人の割合」である。もっとも結婚状態にないが異性と同棲している人は含まれうる。また性交渉の有無とは無関係。

↑ 男性未婚率(年齢階層別)

↑ 女性未婚率(年齢階層別)

↑ 未婚率(男女別・年齢階層別)(2015年)
【日本の婚姻率・離婚率・初婚年齢の推移をグラフ化してみる】でも触れているように晩婚化が問題視されているが、それとともに未婚率の増加もまた同軸の問題として浮かび上がっている。男性若年層の未婚率は元々高かったが、中年層以降、そして女性は全般的に1970年代あたりから上昇の動きを示し、現在に至っているのが確認できる。そして直近の2015年では、男女とも30歳未満まではわずかな上昇を続ける一方、30代では男性は多少ながらも減少し、変化の兆しが見受けられる。
今グラフからは戦後の直後はともかく、1970年あたりと比較しても、いかに未婚率が増加しているかがあらためて確認できよう。また詳しくは過去の記事【1950年の20代後半男性未婚率は3割強・世代別未婚率の推移をグラフ化してみる】の後半部分で検証しているが、社会的変化が起きたと思われる1970年代以降、上昇傾向を続けている状態に変わりはない。
国勢調査の前回調査分の2010年分との比較が次のグラフ。

↑ 男女未婚率変移(ppt)(2010年→2015年)
元々中年層以降は未婚率が低かった、見方を変えれば伸びしろが大きかったこともあり、バブル時代あたりから未婚率は急激に上昇していた。前回の2010年分調査でも一部兆しはあったが、最新の調査分となる2015年分で明らかに頭打ちの動きを見せており、30代の未婚率はこのあたりが天井になりそうな雰囲気ではある。
年齢階層区分や男女比も含め、別調査の結果【「お金が無い」「異性とうまく付き合えない」上昇傾向 気になる独身…独身者が独身で留まっている理由とは?(詳細版)(最新)】や【結婚したいがアレが邪魔…未婚男女が頭を抱える、結婚のハードルとは?(最新)】などと見比べると、結婚のハードルの高まりや結婚意識の変化と、未婚率の関係を類推できよう。
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