乳児の死亡率推移をグラフ化してみる(最新)

2020/10/02 05:28

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2020-0921厚生労働省は2020年9月17日、2019年分となる人口動態統計(確定数)の結果を発表した。それによると2019年における乳児(生後1年未満)の死亡率は1000人比で1.9となり、該当数は1654人であることが分かった。今回はこれらの値を基に、乳児の死亡率推移などについて中長期的な動向も含め、精査していくことにする(【発表ページ:令和元年(2019)人口動態統計(確定数)の概況】)。

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発表された報告書によれば2019年における乳児死亡率は1.9(対1000人比)。そして実際の死亡数は1654人。世界的に見ても低い値を示しているものの、わずか60年強ほど前(1955年)においては、日本でも1年で6万8801人が亡くなり、死亡率も39.8と高い値だった。乳児死亡率は地域・社会全体の保健水準・生活水準を指し示す指標の一つであることを考えれば、環境が大いに改善されたことが分かる。

↑ 乳児死亡数・死亡率
↑ 乳児死亡数・死亡率

衛生面・経済面での生活環境改善がさらに理解できるのが、次の死因数に関する値。戦後間もなくにおいては肺炎や腸管感染症(腸炎などの感染症疾患)を起因するものが多く、1960年ですら肺炎のみで年間1万人以上の乳児が亡くなっていた。

↑ 主な死因別乳児死亡数(人)
↑ 主な死因別乳児死亡数(人)

↑ 主な死因別乳児死亡数の推移(全死因比)
↑ 主な死因別乳児死亡数の推移(全死因比)

↑ 主な死因別乳児死亡数(人)(2019年)
↑ 主な死因別乳児死亡数(人)(2019年)

最大死亡原因だった肺炎、そして腸管感染症も医学の進歩や各種環境の向上でその数を大きく減らしている。直近年の2019年では肺炎は27人、腸管感染症は10人に留まっている。その他の要因も数的には減っており、死因全体比には大きな変化はない(件数そのものが減っているのは少子化の影響もある)。

なお2011年においては不慮の事故の件数・全体比がそれぞれ前年から2倍近くに跳ね上がっている(2010年が113人だったのに対し2011年は199人)。これは言うまでもなく同年に発生した東日本大震災によるものと考えられる。震災の影響は乳児の死因にも影を落としている。



詳しくは別途記事【年上ほど「あと何年生きられるか」が長くなる? …「この子の七つのお祝いに」と数字が示す現実】で解説しているが、わらべ歌の「通りゃんせ」のフレーズにある「七つのお祝いに お札を納めに参ります」は、かつては乳幼児の死亡率が高く、7歳まで生き延びることが今と比べて難しかった、無事に成長してその歳まで生きながらえたことを祝う儀式を表している、とする解釈がある。日本でも過去においては乳児の死亡率が高く、上記グラフにあるような値を示す状況にあった事実を知るとともに、昨今の環境整備・各方面の努力によって現状が支えられていることを、改めて認識しなければならない。


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