健康意識高し、しかしながら…日本と諸外国における高齢者の医療サービス利用状況をグラフ化してみる(高齢社会白書(2011年版))

2012/01/06 12:10

病院内閣府は2011年6月7日、2011年版の高齢社会白書を発表した。日本の高齢化の現状や将来予想をまとめたもので、日本の社会情勢を推し量る重要な資料を多数盛り込んだ、注視すべき白書の一つである。今回はその中から、日本と諸外国の高齢者における、健康状態・意識の現状と、医療サービスの利用状況の双方について見て行くことにする(【高齢社会白書(2011年版)】)。

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まずは日本と諸外国における、60歳以上の高齢者(日本では普通「高齢者」は65歳以上を指すことが多いが、ここでは他国と合わせるために60歳にしている)の、健康についての意識を尋ねた結果。日本では自分自身の状況について、現在健康であると答えた人は約2/3に達している。

↑ 60歳以上の高齢者の健康についての意識(国際比較)(60歳以上男女対象)
↑ 60歳以上の高齢者の健康についての意識(国際比較)(60歳以上男女対象)

韓国の「病気がちで寝込むことあり」がやや多めなのが目に留まる。他は日本とアメリカ、スウェーデンがほぼ同水準で、ドイツの「健康である」が半分程度となり、その分「あまり健康だとはいえないが病気ではない」が多い。もっとも赤系統の項目は本人の自己判断によるもので、意識の持ち方・国民性や環境要素もあるため、青・灰色の部分のみを特に注視すれば良い。

一方自己判断では無く、実際にカウントできる医療サービスの利用頻度を尋ねたところ、健康意識ではアメリカやスウェーデンと並び高水準(健康のように見える)だった日本が、韓国と同程度の高頻度での利用傾向(色々と体に支障があるように判断できる)にあることが分かる。

↑ 医療サービスの利用状況(国際比較)(60歳以上男女対象)
↑ 医療サービスの利用状況(国際比較)(60歳以上男女対象)

「利用していない」高齢者の割合も直近で2割とかなり多めだが、それでも「月一以上の利用」が6割・「週一以上の利用」が1割との回答は、最初の「健康意識の回答」とは随分とかけ離れているように見える。

病院これについて白書側では「健康面で何らかの自覚症状を持つ高齢者でも、日常生活に支障をきたしていない以上、健康状態であると自認している」との推測を呈している。それと同時に「国際的にみても高齢者が医療サービスを利用する割合は高い」と項目名に明記している通り、医療サービスの利用姿勢の点で他国との差異がある可能性を示唆している。

【夫婦とも65歳以上のお年寄り世帯で「1キロ以内にお医者さんがいない」のは24.4%】などにもある通り、高齢者にとっては自分が通う医療機関が身近にあることが、安心できる環境条件の一つ。しかし高齢者は増加し、医師・医療機関は横ばい、あるいは減退の動きすら確認できる。全般的な医療のあり方も合わせ、現状を精査し、医療を行う側が手いっぱいとなってしまい「本当に医療サービスが必要な人」が足踏みをさせられることのないよう、適切な対策を取ることが求められよう。


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