子供がいる核家族世帯「数」がわずかに増加…核家族の中身の推移をグラフ化してみる(2010年分反映版)

2011/12/23 19:30

核家族先に【平均世帯人員と世帯数推移をグラフ化してみる(2010年分反映版)】などで厚生労働省が2011年7月21日に発表した【平成22年度版の「国民生活基礎調査の概況」】を元に、いくつかの記事データの更新を行った。しかし今調査の詳細データのうち一部は、東日本大地震・震災などの影響で公開が遅れており、11月末までにようやく全データが出そろうことになった。そこで先日から、9月の時点でデータ未収録のため更新できなかった記事に関して最新の値を反映させ、2010年版としてあらためてグラフ・記事化を行っている。今回は核家族の中身の推移をグラフ化して精査した記事について、最新値を反映させることにしよう。

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データそのものは【e-Stat】から「世帯(第1巻・第1章)」「報告書掲載」「年次推移(第1表-第17表)」「年次」「2010年」「2.世帯数-構成割合,世帯構造・年次別」で取得する。そしてそのデータからグラフを生成する。

まず核家族(二世代家族)そのものだが、漸増を続けていることは以前の記事でも解説した通り。

↑ 種類別世帯数推移(千世帯、1968年-2010年)
↑ 種類別世帯数推移(千世帯、1968年-2010年)(再録)

そこで核家族を「夫婦のみ(子供なし)」「夫婦と未婚の子供のみ」「一人親と未婚の子のみ」の3通りに区分し、その推移を見ることにする。「夫婦のみ(子供なし)」はいわゆる「DINKS(ダブルインカム・ノーキッズ)」のライフスタイルを取ると自主的に決めている、あるいは諸般の事情でそうせざるを得ない夫婦の場合もあれば、結婚してからまだ日が浅く、子供が授けられていないだけの場合もある。一方で「一人親と未婚の子のみ」は配偶者と死別、離婚した、あるいはいわゆる「未婚の母(・父)」の場合が想定される。

まずは核家族の内部区分別に世帯数を積み上げた棒グラフが次の図。核家族そのものが増加しているのは先のグラフにもある通りだが、その内部構成としては「子供がいない核家族世帯の大幅な増加」と「一人親+未婚の子世帯の漸増」であることが分かる。今回も前回記事を踏襲する形で、21世紀に入ってからのグラフも作成する。

↑ 核家族世帯における世帯種類別推移(千世帯、1968年-2010年、積上げグラフ)
↑ 核家族世帯における世帯種類別推移(千世帯、1968年-2010年、積上げグラフ)

↑ 核家族世帯における世帯種類別推移(千世帯、2001年-2010年、積上げグラフ)
↑ 核家族世帯における世帯種類別推移(千世帯、2001年-2010年、積上げグラフ)

夫婦と子供から成る核家族数はさほど変化が無く(1980年初頭までは急増していたが)、夫婦のみ・一人親と子供世帯の増加によって、核家族内の構成比も変化を遂げている。

続いて、全核家族世帯数に占める世帯種類別構成比推移。こちらも前回記事の踏襲として21世紀以降のみのデータを抽出したグラフも併記する。

↑ 全核家族世帯数に占める世帯種類別構成比推移(1968年-2010年)
↑ 全核家族世帯数に占める世帯種類別構成比推移(1968年-2010年)

↑ 全核家族世帯数に占める世帯種類別構成比推移(2001年-2010年)
↑ 全核家族世帯数に占める世帯種類別構成比推移(2001年-2010年)

中央部分の赤い「夫婦と未婚の子供のみ」世帯の比率が年経過と共に漸減し、両サイドから圧迫を受けているのが確認できる。特に子供なし核家族世帯の比率増加は著しく、この40年で核家族全体に占める割合は2倍以上となっている。

最後に純粋な世帯数を折れ線グラフにしたもの。

↑ 核家族世帯における世帯種類別推移(千世帯、1968年-2009年)
↑ 核家族世帯における世帯種類別推移(千世帯、1968年-2009年)

「夫婦と未婚の子供のみ」世帯”数”は1970年代後半からほぼ横ばい、あるいは微減状態にある。一方で「子供がいない核家族世帯の大幅な増加」と「一人親+未婚の子世帯の漸増」が確認できる。



「一人親+未婚の子世帯の漸増」は、離婚件数の増加から推測は可能(【日本の婚姻率・離婚率・初婚年齢の推移をグラフ化してみる(2011年1月版)】)。一方で「子供がいない核家族世帯」、つまり「夫婦だけの世帯」の増加は、単に「子供が授かるのを待っている状態」「しばらく新婚生活を楽しみたい世帯」の増加だけでは説明がつきにくい。これは以前内閣府の調査結果として出された【「結婚しても子供は必要ない」20代・30代は6割に】で語られている「結婚しても子供を持つ必要性を感じない夫婦の増加」が大きな要因であると考えられる。要は「子供を持つ事に消極的な、親と同居もしない夫婦だけの世帯が増加している」ということ。

世帯・家族に対する価値観の変化や、生活そのものの厳しさがこの傾向をもたらしているのだとすれば、成果は短期的では無く中長期的なものでしか望めないとしても、早急に何らかの、そして長期的な視点で手を打つ必要に迫られている。そのヒントの一端は、先日まで継続的に記事化した【厚生労働省の出生動向基本調査】の、特に独身者(未婚者)からのデータで推し量ることができよう。例えば【結婚したいがアレが邪魔…未婚男女が頭を抱える、結婚のハードルとは?】【時代は専業主婦から家事と仕事の両立へ…未婚女性が望む結婚後のライフスタイルをグラフ化してみる(2010年分反映版)】などが良い例である。

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