【更新】世界の二酸化炭素排出量比率をグラフ化してみる(2009年版)

2011/12/14 06:49

二酸化炭素イメージ先日[CNN]などが伝えた通り、カナダは2011年12月12日、二酸化炭素を中心とした温室効果ガスの排出削減を目指した「京都議定書」からの脱退を正式発表した。同国ケント環境相の主張によれば、意義・目的に同意し自国での努力は続けるものの、状況の変化に対応していない、そして2大排出国である中国・アメリカ合衆国が入っていない「京都議定書」ではその機能を果たせないとのこと。今件に絡み各国の二酸化炭素の排出量について、当サイトでは過去に2006年時点のもの、2007年時点のものを記事化してお伝えした。今回はカナダの主張をきっかけとする形で、現状を把握するため、最新のデータを元にした「世界の二酸化炭素排出量比率」を調べ、グラフ化を試みることにした。

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環境庁から地球温暖化対策に関する啓蒙などを行う団体として指定を受けたJCCCA:全国地球温暖化防止活動推進センター (Japan Center for Climate Change Action)の【公式サイト】では、「すぐ使える図表集」として二酸化炭素排出量周りの各種データが記載されている。しかしこれは2008年版のもの。そこでさらにソースをさかのぼる形で国際エネルギー機関(The International Energy Agency (IEA))のサイトを調べたところ、[無料配布している資料集]の中に、【CO2 Emissions from Fuel Combustion 2011 - Highlights-(PDF)】として、2011年発行の最新版「燃料燃焼による二酸化炭素排出 2011年版」があり、内容を確認することができた。ここから各種データ(2009年分が最新の数字)を取り込み、グラフ化を行う。

まずは世界全体の二酸化炭素排出量における、各国の比率。これまで掲載してきた最新のデータ、2007年分では中国・アメリカの順だったが、2009年でもそれに変わりはない。むしろ両国の差異は開き、ますます中国の量が増えているのが分かる。

↑ 世界の二酸化炭素排出量比率(2009年時点、IEA調べ)
↑ 世界の二酸化炭素排出量比率(2009年時点、IEA調べ)

↑ 世界の二酸化炭素排出量(億トン)(2009年時点、IEA調べ)(上位国のみ)
↑ 世界の二酸化炭素排出量(億トン)(2009年時点、IEA調べ)(上位国のみ)

注目すべき動きとしては、中国の量の増加もさることながら、インドの順位繰り上がりも目に留まる。EUを所属国全体で積み上げれば第3位であることに違いは無いが、単独国ベースで見ればインドは2009年ベースではじめてロシアを抜いて第3位になる。その他、少なからぬ新興国各国で大幅な増加が確認されており、今回のカナダによる京都議定書脱退の一因にもなった、新興国への対応が求められる裏付けが示された形。

2009年時点の上位国について、2000年時点との全体比の変化を示したのが次のグラフ。中国とアメリカ合衆国、そしてインドの変化が見て取れる。

↑ 世界の二酸化炭素排出量比率(2000年・2009年時点、IEA調べ)
↑ 世界の二酸化炭素排出量比率(2000年・2009年時点、IEA調べ)

上位2国による全体比も上昇しているが、中国とアメリカ合衆国がほぼその立ち位置を逆転しているのが分かるはずだ(実際アメリカ合衆国は「絶対量」でも減少を果たしている)。

最後に示すのは、排出量を単純に各国人口で除算して、一人当たりの排出量を算出したグラフ。

↑ 一人当たりの二酸化炭素排出量(2009年時点、排出量上位国、IEA調べ)(トン/年)
↑ 一人当たりの二酸化炭素排出量(2009年時点、排出量上位国、IEA調べ)(トン/年)

各国の国内事情、都市集中の度合い、工業化・公害対策技術の違いなど多種多様な要因があり、単純に「一人当たりの量」だけで各国の二酸化炭素排出量について判断することは難しい。例えばこのグラフでは、中国の値はアメリカの約1/3でしかないが、上のグラフにあるように「国単位での総量」では中国ははるかにアメリカを上回る値を占めている。「中国」という国単位で二酸化炭素排出量が世界最大である事実に違いはなく、たとえ一人頭の排出量が他国より少なくとも、「国単位として」科せられた責任は大きいと評せざるを得ない。



やや余談となるが、日本の一人当たりの排出量がかなり少なめなのが目に留まる。電力消費総量でも同じ傾向が確認できるが(【天然ガスが伸びてます…日本の一次エネルギー消費推移をグラフ化してみる(「2010-2011」対応版)】)、いずれも相当な省エネ化・効率化が進んでいる証といえよう。

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