【更新】アジア太平洋のモバイル加入者数や増加傾向をグラフ化してみる

2011/12/18 12:00

アジア太平洋のモバイル世界規模のモバイルオペレーターの業界団体である【GSM Association】が2011年11月16日に発表した、アジア太平洋地域のモバイル加入者(インターネットなどのデータ通信だけでなく、通話、そしてSMSサービス利用者も含む)の動向を書き連ねたレポートAsia Pacific Mobile Observatory 2011([http://www.gsm.org/newsroom/press-releases/2011/6570.htm、該当プレスリリース。現在はアクセスできず])。を元に、【アジア太平洋地域を中心に世界のモバイル加入者数推移をグラフ化してみる】をはじめとしてデータの抽出やグラフの再構築、考察などを行っている。今回は主要国における「モバイル加入者」の人口比率や成長率をたどっていくことにする。

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今レポートではアジア太平洋地域該当国として47か国を挙げているが、そのうち人口がある程度以上存在し、モバイル系の情報が精査しやすい、かつ特徴的な性質を持つ17か国を抽出し、それらの国を「AP17」と呼んでいる。今回はその「AP17」を対象とした、モバイル加入者に関するデータである。

まずは対人口比のモバイル加入率。

↑ アジア太平洋地域主要17か国・対人口比モバイル加入率(2010年)
↑ アジア太平洋地域主要17か国・対人口比モバイル加入率(2010年)

AP17のうち半数以上の9か国が100%を超している。レポートでは単純に「その国では人口以上の接続数=加入数がある」としか書かれていないが、これは「一人が複数台のモバイルを保有している」「【インターネットと携帯電話の普及率を世界の他国と比べてみる】でも説明しているように、プリペイド方式によるSIMカードの利用が大勢を占めている地域・国では、一人が複数枚のSIMカードを持っている場合もあり、その時には別々にカウントされてしまうため、結果として人口以上の「加入者」が存在することもありうる」などが理由として挙げられる。身の周りでもビジネスとプライベートで別々の携帯電話を保有していたり、スマートフォンと一般携帯電話別々の契約をしている人を見かけているのではないだろか。

レポートでは「中国やインドは加入率が他国と比べて低めだが、元々人口が多いので加入者”数”は多大なものとなる」とも説明している。それが分かるのが次のグラフ。これは加入率ではなく、加入者数を示したもの。直近の2010年と2000年分が併記してあるが、2010年の値を見ると、中国とインドの膨大な携帯電話加入者数があらためて認識できる。

↑ アジア太平洋地域主要17か国・モバイル加入者数(2000年・2010年)(単位:百万人)
↑ アジア太平洋地域主要17か国・モバイル加入者数(2000年・2010年)(単位:百万人)

中国が8億4200万人、インドが7億5200万人。【モバイルインターネットの広がりをかいつまんでみる……インドと中国】などでも解説しているように、この数字がそのままインターネットにアクセスできるモバイル端末利用者を意味するのではなく、音声+SMSのみの端末利用者が多分を占めていることに注意をしなければならない。それでも両国のポテンシャルの大きさを、あらためて認識することはできる。また、モバイルやインターネット周りの話で必ず登場するインドネシアも第3位におり、これらの国のモバイルパワーの大きさが分かる。

一方日本は第4位。順位・加入者数共に良いポジションのはずなのだが、目の前にいる3か国の前ではやや気後れしてしまうのが現実。また直後にベトナム・パキスタン・フィリピンなど、今後も高い成長が期待できる国が追いかけてきている状況も興味深い。

最後にこの2000年・2010年双方のデータを元に、年平均成長率を算出したのが次の図。横軸の国の並びは比較しやすいよう、上のグラフと合わせておいてある。

↑ アジア太平洋地域主要17か国・モバイル加入者数(2000年-2010年における年平均成長率)
↑ アジア太平洋地域主要17か国・モバイル加入者数(2000年-2010年における年平均成長率)

元々人口がさほど多くない、あるいは2000年の時点でそれなりに対人口比加入者率が高かった国は成長率が低い(例えば日本の場合は7%/年でしかない)。一方人口が多く(=伸び代が大きい)、2000年の時点で加入者数が少なかった国では、非常に大きな伸び率を見せている。特にインドはこの10年間で爆発的な浸透率を見せたことが分かる。

今後一般の携帯電話を利用した人の少なからずが、3Gなどのインターネットへのアクセスが可能な携帯電話、あるいはスマートフォンなどへの切り替え予備軍であることを考えると、似たような成長をとげることは容易に想像がつく。その成長が各国自身、そして世界の変化にどのような影響を与えて行くのか、興味をそそる話ではある。

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