【更新】アフリカ主要国におけるモバイル普及率をグラフ化してみる

2011/12/15 06:45

2011年12月12日に掲載した記事【アフリカ諸国のモバイル利用者数をグラフ化してみる】でも解説している通り、先日から世界規模のモバイルオペレーターの業界団体【GSM Association】が同年11月9日に公開したレポートの内容をベースに、アフリカ地域のモバイル事情を逐次抽出し、精査と検証をしている。今回は同地域の主要国における、モバイル加入者の対人口比、そして支払い方法のシェアについて探りを入れることにする([http://www.gsm.org/newsroom/press-releases/2011/6552.htm、該当プレスリリース。現在はアクセスできず])。

スポンサードリンク


アフリカ大陸には54か国・約10億人が生活しており、過去のさまざまな歴史的背景・経過をベースとし、多種多様な言語・文化が花開いている。それは国単位だけでなく、国内の地域単位、さらには国境を隔てた複数か国にまたがる地域単位での区分による場合もある。今レポートではモバイル加入者上位25か国を「A25」と呼んでいるが、それらの国における具体的な加入者数を示したのが次のグラフ。

↑ アフリカ主要25か国におけるモバイル加入者状況(2011年Q3まで)(万人)
↑ アフリカ主要25か国におけるモバイル加入者状況(2011年Q3まで)(万人)

これとほぼ同じ時期、2010年末(Q4)における各国人口とモバイル加入者を元に、普及率を算出したのが次の図。

↑ アフリカ主要25か国におけるモバイル普及率(対人口比)(2010年Q4)
↑ アフリカ主要25か国におけるモバイル普及率(対人口比)(2010年Q4)

リビアが突き抜けて170%。他にチュニジア・南アフリカ・モロッコが100%以上。モロッコはともかく、上位3か国は理論上あり得ない値を算出してしまっている。これは以前【インターネットと携帯電話の普及率を世界の他国と比べてみる】でも説明している通り、プリペイド方式によるSIMカードの利用が大勢を占めている地域・国では、一人が複数枚のSIMカードを持っている場合もあるのが原因。相手の端末の会社毎にSIMカードを変え、少しでも安い料金での利用を模索する(同一会社同士の利用なら料金が安くなるのは、どこの国でも変わらない)使い方が浸透している。その時には別々にカウントされてしまうため、結果として人口以上の「加入者」が存在することになる(また、家族で端末を1台だけ保有し、親子で使い回すという事例もある。この場合はカード枚数=「利用者」数になる)。

この状況・事情を確認できるのが次のグラフ。これはA25国におけるモバイル加入者(とカウントされている人)における、プリペイド方式(前払い方式)・ポストペイド方式(後払い方式)のシェア比を示したものだが、ポストペイド方式は少数派で、最大でも南アフリカの18.9%でしかない。

↑ アフリカ主要25か国におけるモバイルでの支払い方式シェア(2011年Q2)
↑ アフリカ主要25か国におけるモバイルでの支払い方式シェア(2011年Q2)

レポートや、以前【新興国とスマートフォンの躍進ぶりを改めて納得・ケニアのケース】で紹介した【ケータイ急速普及地域ケニア(PDF)】でも言及されている通り、「ポストペイドよりプリペイドの方が初期導入コストが安く済む」「収入が不安定なため、中長期の契約を前提とするポストペイドはなじまない」「利用料金上のストッパーをかけられる(利用後の料金請求で慌てることが無い)」などの事情から、アフリカではプリペイド方式が圧倒的な需要があり、結果として主流となっている。またこの事情から、アフリカ内でも比較的裕福な国ほどポストペイド方式が浸透しやすい傾向も見受けられる。

同じツールでも地域、国の事情によって使われ方、支えるシステムは大きく変わってくる。今件におけるアフリカでのプリペイド方式の浸透率の高さは、その好例といえよう。

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2017 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー