子供達の喘息(ぜんそく)の状況推移をグラフ化してみる(2013年)(最新)

2013/12/26 10:00

文部科学省では2013年12月14日に、幼稚園から高校生までにおける各種身体的測定結果や病症の状況などを定期的に集計している【「学校保健統計調査」】の2013年度版速報値の公開を行った。今回はその公開値を基に、喘息(ぜんそく)に関する直近、及び経年変化の状況確認を行うことにする。

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まずは最新2013年度における学校種別・年齢別の喘息の者の割合。

↑ 喘息の者の割合(2013年度)
↑ 喘息の者の割合(2013年度)

↑ 喘息の者の割合(2013年度)(年齢別)
↑ 喘息の者の割合(2013年度)(年齢別)

5歳から6歳に成長すると急に値が高まり、11歳から12歳で0.4%ポイント減る。4%台(25人に1人以上)の高い値を示すこの年齢は小学校時代に該当する。小学校という環境が喘息を誘発するのでは無く、「小学校に進学して身体検査などを綿密にする」「保護者の健康意識が高まる」などの理由から喘息が発覚するものと思われる。中学校への移行の際に値が低くなるのは、身体的な成長の他、環境がやや開放的になることが考えられるが、このデータだけでは確定はできない。一方で高校生でも1.9%という値は、つまり50人に1人(2クラスに1人程度)は喘息持ちとの計算になる。

これを男女別に見ると、一様にして女性の方が低い値を示している。

↑ 喘息の者の割合(2013年度)(男女別)
↑ 喘息の者の割合(2013年度)(男女別)

幼稚園から高校まで、似たような比率で、男女間では男性が女性よりも高い値との結果が出ている。原因は不明だが、中高生の場合は「女性の方が生育が早く、体力が付きやすいから」と考えることができる(その場合でも幼稚園・小学校の説明はつかない)。ホルモンの影響によるものという説もあるが、まだ類推の域を出ていない。

最後に経年推移。

↑ 喘息の者の割合推移
↑ 喘息の者の割合推移

幾分の起伏、順位の変動はあるが、概して喘息保有者は増加傾向にある。収録されているもっとも古い1967年分では、幼稚園0.3%・小学校0.3%・中学校0.1%・高校0.1%だったのに対し、2013年ではそれぞれ2.1%・4.2%・3.2%・1.9%にまで増加している。前述の通り健康意識の高まりで、診断をする人が増え、結果として喘息持ちであることが判明した、という事例が考えられる。直近数年分に限れば、幼稚園と小学校でやや減少、中学校で増加の動きが見られるが、変動の領域内と考えられる(高校は頭打ちかもしれない)。

その他にも【メルクマニュアル医学百科】によれば
・増加の原因についての仮説は複数あるが解明されていない。

・アメリカでは子供の6パーセントが喘息持ち。

・特定物質(刺激物)に誘発されて喘息の発作が生じることがある。

・発症の危険因子は多数判明している。遺伝的要素、妊婦の喫煙、都市部住居などなど。

・アレルギーとの関連性も示唆。

などが挙げられる。喘息(の子供)の増加は日本だけでなく、海外でも現象として起きているようだ。

喘息は他人からの見た目以上に、本人にさまざまな負担が生じてしまう。特に体力の消耗ぶりは想像を絶するものがある。何しろ日常茶飯事的に行われる呼吸プロセスで、多分に息苦しさと疲労を覚えてしまうのである。身内も含め、もし周囲に喘息持ちの人(特に子供)がいたら、十分以上の配慮を願いたい。


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