日本の常任理事国入り、国内賛成派は約8割・「分からない」が増加中(2011年版)

2011/12/11 19:30

安保理内閣府は2011年12月5日、外交に関する世論調査を発表した。それによると調査時点において、日本が「国連の安全保障理事会における常任理事国入りすること」に賛成の意見を持つ人は約8割なことが分かった。反対派は1割にも満たない。過去からの推移を見ると、イラク戦争とその後の国連平和維持活動(PKO)時においてやや反対派が増加する動きを見せたが、それを除けば全般的に賛成派が増えている。また昨年との比較では賛成・反対両派が減り、その分「分からない」派が増えているのが確認できる(【発表リリース】)。

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今調査は2011年9月29日から10月16日にかけて層化2段無作為抽出法によって全国20歳以上の人の中から選ばれた3000人を対象に、調査員による個別面接聴取法によって行われたもので、有効回答数は1912人。男女比は909対1003、年齢階層比は20代158・30代281・40代283・50代318・60代436・70歳以上436。

国連の主要機関の一つ安全保障理事会は常任理事国5か国と非常任理事国10か国から構成されている。前者はアメリカ・ロシア・イギリス・フランス・中国で不動だが、後者は2年単位で改選が行われる。今件に絡み日本が安保理の常任理事国に加わるか否かについて、どのような考えを持つのかを「日本国内で」尋ねた結果が次のグラフ。賛成が41.7%・どちらかといえば賛成が36.3%となり、合わせて78.0%が賛成派という結果になった。

↑ 国連安全保障理事会の常任理事国入りについて
↑ 国連安全保障理事会の常任理事国入りについて

反対派が少ないのは赤系統の面積が小さいことからも明らかだが、特に強い意志での反対を意味する濃いオレンジ部分がわずか1.7%でしかないことに注目したい。賛成派はその内部では過半数が強い意思での賛成なのに対し、反対派の強い意志での反対はその内部での1/3にも満たない。

賛成派・反対派・分からないに区分し、過去のデータの推移を棒グラフにしたのが次の図。

↑ 日本の国連安保障理事会への常任理事国入りについて(経年推移)↑ 日本の国連安全保障理事会への常任理事国入りについて(経年推移)

一番古いデータの1994年の時点ですでに賛成派が過半数に達しているが、意思を決めかねる人も3割近くいる。そして年々「賛成派増加」「分からない・反対派が減少」の流れで進んでいくものの、2003年から一時的な「賛成派の減少」「反対派の増加」が確認できる。これは2003年のイラク戦争、そしてその後の平和維持活動によるところが大きい。しかしその流れも数年で収まり、再び「賛成派の増加」で状況は推移しつつある。

今年においては冒頭で触れたように「賛成反対両派の減少」「分からない派の増加」との動きが見られる。これは多分に東日本大地震・震災による影響の大きさ、そして相次ぐ現政権党の外交上の不手際・失敗・能力不足などを見て、「今はその時ではない」とする判断が働いた結果といえる。

今後、仮に常任理事国数が増加するにしても、候補となる国の意思だけで決まるわけではない。そして国内情勢はもとより海外情勢も合わせ、常任理事国云々ではない状況にあるのも事実。今後国内世論がどのような変化を見せて行くのか、注目したいところだ。

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