アメリカへの親近感過去最高の81.9%に

2011/12/06 05:24

外交内閣府は2011年12月5日、外交に関する世論調査を発表した。それによると調査時点においてアメリカへの親近感を抱いている人は8割を超え81.9%に達していることが分かった。この値は同調査を1978年に開始して以降最高値のものとなる。提示された選択肢の中では次いで韓国・ヨーロッパ諸国・大洋州諸国がほぼ同列で高く、インドと中南米・カリブ諸国がやはり同じ水準で続いている。ロシアは親しみを感じない人の割合が、感じる人の2倍以上確認できる。中国は大きく「親しみを感じる」割合が減退した前回調査結果と比べ、なお「親しみを感じない」人の割合が多いものの、やや値を戻しているのが確認できる(【発表リリース】)。

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今調査は2011年9月29日から10月16日にかけて層化2段無作為抽出法によって全国20歳以上の人の中から選ばれた3000人を対象に、調査員による個別面接聴取法によって行われたもので、有効回答数は1912人。男女比は909対1003、年齢階層比は20代158・30代281・40代283・50代318・60代436・70歳以上436。

諸外国、あるいは地域毎に親しみを抱いているか、感じているかを「親しみを感じる」「どちらかというと親しみを感じる」「分からない」「どちらかというと親しみを感じない」「親しみを感じない」の5選択肢の中から回答してもらったグラフが次の図。

↑ 諸外国との親近感
↑ 諸外国との親近感(2011年)

留意すべきは「親しみを感じない」(赤系統項目)は回答者によって、「単純に親しみの対象にならない」と「憎悪の対象となる」の二通りに解釈できること。赤系統の回答率が多い国・地域が、即「憎まれている」という判断にはつながらない。

結果を見ると冒頭にもあるように、まずはアメリカへの親近感の高さが目に留まる。親しみを覚えない人は2割足らずで、今回の提示された国などではもっとも少ない。また、過去最高の親近度の高さを見せている。これは【対米89%、好感度もうなぎ昇り…対外国・震災対策評価をグラフ化してみる】などで解説しているように、先の東日本大地震・震災における「オペレーション・トモダチ」をはじめとした大規模な救援活動によるところが大きい。次いでヨーロッパ諸国と韓国が並ぶが、前者と比べて後者は一層「感じる」「感じない」双方で高めの値を示しており、両極端の傾向が見て取れる。

他方、ロシアや中国など、いわゆる(元)共産圏諸国との親近感は薄めの傾向がある。中国は前回「親しみを感じない」の項目だけで47.3%と半数近くの値を示しており、拒絶感が透けて見える結果が出ていたが、今回はやや値を戻し、親近感が積み増しされている。他方ロシアはやや「親しみを感じない」値が増えており、昨今のロシア動向(メドベージェフ大統領による北方領土訪問)が影響したように見える。



元資料では経年変移、さらには「現在の日本との関係」についても結果が出ているが、主要国について概要をまとめると、

対アメリカ……親近感は一様に高い。関係は直近でやや悪化だが高い水準。
対ロシア……親近感は一様に低いまま、直近はさらに下降。関係も良好とは言い難い。
対中国……イラク戦争までは半々、それ以降は親近感低下。昨年猛烈に悪化し、今年はやや持ち直し。
対韓国……「この数年」では良好。ただし数年の周期で悪化と良化を繰り返す。
対インド……好感度漸増。ただし「分からない」という人も多い。

などの動きが見て取れる。基本的な各国との関係・姿勢に加え、昨今の国際情勢、外交姿勢、そして先の震災への対応が大きく反映される形となっている。

ここ数年の隣国の強硬姿勢やイラク戦争(とその後の自衛隊による平和維持活動)が諸外国に対する心境に影響を与えている様子が確認でき、興味深い傾向といえよう。


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