世代別成人喫煙率をグラフ化してみる(2011年分反映版)

2011/11/27 06:25

喫煙・禁煙昨今の放射線周りの話とあわせ、「がん」にも注目が集まるようになり、連鎖的に発がんリスク関連から、そして昨年のたばこ値上げからも、喫煙率に対する関心が高まるようになった。当サイトでは「世代別成人喫煙率」(「年齢別成人喫煙率」から前回改称)を定期的に更新しているものの、データ元である【厚生労働省の最新たばこ情報】の更新が行われなくなり、「注目が高まる中、最新データを提供できないとは」とばかりに地団駄を踏む状態が続いていた。ところが今年の9月、【JT(2914)】【「アニュアルレポート」】で該当データを確認、2010年分の補完は出来た。そして先日最新版のアニュアルレポートの発行を待たず、【男性喫煙者40代以降は1日1箱だと不足気味?】で伝えたように、成人喫煙率の確定報に添えられた資料にて、2011年分の該当するデータを手に入れることが出来た。今回はそれを反映した上で、最新の喫煙率状況を中長期的な流れで把握できるグラフを作成することにした。

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今回入手したデータを元に作った、1965年以降版・2001年以降版が次のグラフ。

↑ 性別・世代別喫煙率の推移(JT調査から)(-2011年)
↑ 性別・世代別喫煙率の推移(JT調査から)(-2011年)

↑ 性別・世代別喫煙率の推移(JT調査から)(2001年-2011年)
↑ 性別・世代別喫煙率の推移(JT調査から)(2001年-2011年)

JT側では2006年前後の調査方法の変更に際し、「調査方法の変更により直接の連続性はない」としている。その変化内容について確認してみると、2006年以降は調査母体数をほぼ倍増すると共に、回収方法を「訪問回収」から「郵送回収」に変更したものであり、両調査結果の質の大勢には影響を与えないものと推定できる(回収率の変化もほとんど見られない)。そこで今件においては一応「2006年以前・以後のデータに直接的な連続性はない」が、同時に「喫煙率の動向を推し量る中長期的な観点でのデータ検証上では、その誤差は無視できるもの」としておく。

一年で大きく概要が変わることは無く、

・男性は減少傾向。特に60歳以降の高齢者、また最近では20-40代の若年-中堅層の喫煙率減少が著しい。
・女性は1980年前後を境に「高齢層>若年層」から「高齢層<若年層」に。
・女性は高齢者の喫煙率は減少傾向を見せているが、50歳以下、特に20-30代の喫煙率が前世紀末では上昇している。特に20代はこの40年で喫煙率が2倍増に。
・今世紀に入ってからは女性においては「若年層……横ばいか減少」「高齢層……横ばいか微増」となり、前世紀末期とは逆の動きを示している。

などの傾向が見られる。また2011年分に限れば、全世代が減少。これは先の記事でも触れているが、直近のたばこの大幅値上げ、さらには3月の東日本大地震・震災、その後の販売規制などが影響したと見られる。

2010年までは顕著に見られた上記箇条書きの最後の項目だが、今年は全階層で減少したため規則性が崩れた感はある。

↑ 性別・世代別喫煙率の推移(JT調査から)(2006年-2011年)
↑ 性別・世代別喫煙率の推移(JT調査から)(2006年-2011年)

男性は勢いの違いこそあるがすべて世代で減少傾向にある。特に若年層ほど喫煙率は急激に落ちている。女性若年層の漸減も去年までと同様だが、中堅層以降でも去年までの動きから転じて減少したのが把握できる。女性全体の喫煙率が12.1%から10.6%と、1.5ポイントも落ちたのは、この層の動きによるところが大きい。

ただし繰り返しになるが、この動きは「大幅値上げ」「震災」という二つの大きなイレギュラー要素を起因とする可能性が高い。横ばいと上昇は今世紀来10年以上続いている傾向であり、来年以降の動きには十分以上に留意しなければならない。その意味も合わせ、来年の動向が気になるところだ。

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