主要国のモバイル・タブレット機によるトラフィック比率
2011/11/27 06:19


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今調査結果は計170か国以上・200万人を対象にしたcomSCOREのリサーチパネルからのデータを元にしている。また「パソコン」はデスクトップ以外にノートやネットブックなども含む。「モバイル」は一般携帯電話以外に(別途言及が無い限り)スマートフォンも含み、タブレット機は別途項目としている。
まずは主要国におけるインターネット上のトラフィック中、パソコン以外の端末経由のものの比率。トラフィックベースでの算出なので、一概にページ数や利用動向との比較はリスクを生じるが(【mixiの現状(2011年9月末時点)】でも解説しているように、パソコン向けサイトと携帯電話向け、スマートフォン向け、タブレット機向けサイトとでは、アクセス状況やページの閲覧傾向が異なる)、一つの指針として見る分には十分役に立つ。

↑ インターネット上のトラフィック中、パソコン(デスクトップ・ノート)以外の端末経由のもの(2011年8月)
以前別調査機関の調査結果として【東南アジア諸国におけるパソコンやタブレットPCなどの世帯保有率】で、シンガポールにおける携帯電話やタブレット機の所有率の高さについて言及したが、今件の値もそれを裏付けるものとなっている。日本もそれなりに高い値を示しているが、同時に「タブレット機の浸透がまだこれから」という状況も同時に推し量れるのが興味深い。
これをさらに対象国を絞り、「タブレット機」の動向をはっきりと示すため、「その他」の部分を分離したのが次のグラフ。「その他」について明確な説明は資料には無いが、ゲーム機などによるものと考えて問題は無い。

↑ インターネット上のトラフィック中、パソコン(デスクトップ・ノート)以外の端末経由のもの(2011年8月)(一部)
対全トラフィック比ではシンガポールの値が抜きんでているが、同時に「パソコン以外のトラフィック中」という視点で見ると、カナダのタブレット機比が高いのが見て取れる(要はグラフ全体の長さに対する、赤い部分の長さの比率)。
先日アマゾンから発売された「kindle fire」は、単なる電子書籍リーダーの枠を超え、安価でイージーなタブレット機としての認識が強まりつつある(【タブレットマシンの特性と選択肢】)。スマートフォンの加速度的な普及、iPadシリーズやアンドロイド・タブレット機への需要の高まりと合わせ、元資料のタイトルが示唆する「デジタル雑食動物の勢力拡大」は、国のインターネット環境によって差異はあるものの、確実に行われるものと見て良いだろう。
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