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関東民放テレビでのCM放送回数の上位企業をグラフ化してみる(2011年10月分)

2011年11月25日

関東民放テレビでのCM放送回数の上位企業をグラフ化してみる(2011年10月分)

2011年11月25日07:06

テレビコマーシャルゼータ・ブリッジは2011年11月24日、2011年10月度における関東民放5放送局(いわゆるキー局)のテレビCMオンラインランキングを発表した。それによるとCMの放送回数がもっとも多かった企業・団体は、先月から続き花王だった。また、商品別オンエアランキングなどを見ると、先月同様に携帯コンテンツ関連会社の躍進が目立つ一方、新車や新サービスの活発な宣伝活動の様相が見えてくる結果となっている(【発表リリース】)。

今調査結果はゼータ・ブリッジの独自【リアルタイムCM自動認識システム】を用いて集計されたもので、対象となるのは15・30・60秒のCMのみ。また番組宣伝やインフォマーシャル(テレビショッピングの類)は除いている。

発表資料には多種多彩なデータが掲載されているが、そのうち企業別オンエアランキング(放送回数順位)の中から上位10位を抽出したのが次のグラフ。

↑ 企業別放送回数ランキング(2011年10月、上位10位)
↑ 企業別放送回数ランキング(2011年10月、上位10位)

ビデオリサーチコムハウスのデータを元にした記事【大企業のテレビCM出稿量推移をグラフ化してみる……(1)花王】などで解説しているが、花王は年明けに数を減らし、春以降は急激に戻したのち、夏期はやや落ち込みを見せる傾向がある。しかし今年は夏期での落ち込みを見せず、高い放送回数のまま秋季・冬季攻勢の時期に突入したようだ。

「今件が関東のデータのみを計測しているのが原因」とする仮説は先月検証したように、過去におけるビデオリサーチコムハウスの関西分データだけを参照しても、やはり夏期は毎年減少気味で、過去の事例の減りぶりは関東のみの傾向では無いことから、否定されている。今年の花王は、新商品などの展開の上で通期における一大攻勢をかけているのかもしれない。あるいは逆に、他社が一歩も二歩も引いており、相対的に花王が抜きんでている可能性もある。

また、【大企業のテレビCM出稿量推移をグラフ化してみる……(3)ハウス食品】で解説している、ハウス食品と興和(コーワ)が今月も顔を見せているが、順位はやや後退気味。各社が秋の新作攻勢に伴う新商品の公知CMを出稿したためか、「フリースポット契約」の広告の需要は減り気味のようだ。

ホンダの誕生10周年を記念したフィットの特別仕様車の公知携帯電話向けサービスの事業会社グリーや、そのライバル会社ディ・エヌ・エーは、今回は前者が5位、後者が14位。先月と比べてグリーは現状維持、ディー・エヌ・エーはやや後退。すでに夏休みも終了し、冬を間近にひかえているが、圧倒的な「戦力」による攻勢は未だに続いている。

自動車メーカーでは(表外だが)15位のホンダがトップ。誕生10周年を記念したフィットの特別仕様車の公知を行うため、大量のCMを展開したのが要因。

これら上位10位の企業におけるCM出稿を、テレビ局ごとにグラフ化したのが次の図。

↑ 企業別放送回数ランキング(2011年10月、上位10位)(局別)
↑ 企業別放送回数ランキング(2011年10月、上位10位)(局別)

最初のグラフで花王が突出しているが、今グラフでは「花王が日本テレビとフジテレビ」に大きく傾注しているのが分かる。また「興和の日本テレビ・フジテレビへの出稿が少ない」のは、この数か月の定番の動き。それぞれスポンサードしている番組のあるなしが、偏りを生み出す結果となっているのだろう。一方で日本コカ・コーラやサントリーなどのドリンク系企業はキー局すべてにほぼ同列の値を示しており、バランスの良さが際立っている。

さらに特異な例としては、先月に続き今月もグリーにおいて、テレビ東京のみ大きな値を出しているのが確認できる。上記で触れた「フリースポット契約」云々というよりは、アプローチしたいターゲットの属性との相性が良いものと思われる。「相性」という観点では「ダノンジャパン」がもっともその傾向を見せている(フジ・テレ朝はほとんど皆無)。

また今月は中堅順位以降の企業において、押し並べてTBSでの放送回数が多いのが目に留まる。偶然なのか、番組とCM対象商品との相性が良かったのかまではこのデータからだけではつかめないが、来月以降の動向も含めて留意しておくべき動きといえる。

最後に、企業別ではなく個別商品別のランキングは次の通りとなる。

↑ 商品別オンエアランキング(放送回数、2011年10月)
↑ 商品別オンエアランキング(放送回数、2011年10月)

グリーは同社のSNS「GREE(グリー)」をプッシュしており、色々なパターンはあれど全部まとめて集計されている。ディー・エヌ・エーもまた同社SNS「モバゲー」で集約した上で集計されていることもあり、個別商品ランキングでは携帯コンテンツ会社(SNS運営会社)が先月に続き上位を独占する形となった。その一方第四位にはダノンジャパンの「ダノンデンシア」、第九位にはユニリーバジャパンの「ラックス・スーパーダメージリペア」が入り、女性向け商品の積極的アプローチが目に留まる。

ダノンビオCMプレイヤー │ ダノンジャパン


↑ ダノンデンシア 登山編
↑ ダノンデンシア 登山編。【CMライブラリはこちら】

実際、「ダノンデンシア」の畳みかけるようなCM攻勢で名前を覚え、気になるので買ってみたという意見もブログなどでかなり確認することができる。



今件定期解説記事は「放送回数だけを考察材料とすることへの偏り」を甘んじながらのものとなる。誰もが自由に精査分析などの点で利用可能な、放送時間分の公開データを取得利用できないため、「第三者に公知するために用意されたリリースを元に、可能な範囲」でチェックと考察を行っている。あくまでも「参考材料の一つとして」「できる範囲での分析」との主旨にご理解をいただければ幸いだ。


■関連記事:
【大企業のテレビCM出稿量推移をグラフ化してみる……(1)花王】




これらの書籍が参考になります

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