震災を経て被災三県で強まる家族や友人、夫婦のつながり
2011/11/25 07:05


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今調査は2011年10月12日から17日にかけて携帯電話を使ったインターネット経由で、東日本大地震・震災前に有職者(パート・アルバイト含む)の立場にあり、岩手県・宮城県・福島県に居住していた20-60代の男女に対して行われたもので、有効回答数は3000人。男女比は1680対1320。
今調査母体に対し、家族や友人、恋人や夫婦との間のつながりや絆はどのように変化したのか。そして地方自治体や国・政府への信頼はどのような変移をとげたのか。強化された、弱体化したなど全部で6つの選択肢の中から一つを選んでもらった結果が次のグラフ。

↑ 震災後についての変化
上3つが回答者の身近にいる人達に対する心境変化。多少の差異はあれど、震災後につながりや絆が強くなったとする人は3-4割に達し、関係が冷えたとする人は2-3%前後でしか無い。特に変わらないとする5割強を挟み、全体的には強まったとする意見が多数を占める結果となっている。もっともこの傾向は被災地だけに限らず、程度の差こそあれど他の地域でも見受けることができる。
一方で下2つ、公的機関に対する心境は概して悪い。地方自治体は「特に変わらない」とする意見がほぼ「身近にいる人達」と同じで、信頼感が弱まったとする意見が約3割、強まったとする意見が1割で、大体1対3。それが対国・政府となると「特に変わらない」とする意見も3割に届かず、否定派・信頼感の弱体化を意志する回答が7割近く・68.9%に及んでいる。特に「非常に弱体化した(信頼感を大きく損ねた)」とする項目だけで46.1%に達しているあたり、震災後の政府の対応や姿勢に対し、強い憤りを覚えていることが想像できる。
似たような(被災三県に対する)評価調査は以前別調査機関の結果を【現行政府の震災対応、評価は3割足らず・評価せずは7割近く】で紹介したが、それと比べてもキツい結果といえる(2011年9月頭での調査)。

↑ 東日本大地震・震災による被害や原発事故への政府の対応に対する全体的評価(再録)
状況認識と、遅延を謙虚に反省した上での改善施政(姿勢)が一考に見られないため、心理状況の変化・偏向化が起きているのかもしれない。
■関連記事:
【震災対応、自衛隊への評価は9割を超える】
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