同い年の人は親切そうに見えるけど…米の子供達のソーシャルメディア内での考え方や現実問題をグラフ化してみる

2011/11/26 12:00

子供のソーシャルメディア利用アメリカの調査機関【Pew Reserch Center】は2011年11月9日、アメリカの子供達におけるソーシャルメディア上での他人との意志疎通、そこから生まれるさまざまな感情や「いじめ」に関する調査結果を発表した。その内容からは以前【米社会の子供達のネットとの付き合い方を箇条書きにしてみる】でも紹介した、多種多様な問題点や現状を知ることができる。今回はその中から、ソーシャルメディアを使っている子供達の心情の一部に探りを入れることにする(【Teens, kindness and cruelty on social network sites】)。

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今調査のうち、子供に対する調査は2011年4月19日から7月14日にかけて、アメリカ国内に住む12-17歳の子供(799人、うちインターネット利用者は770人)とその保護者に対し、英語とスペイン語を用いた電話インタビューによって行われた。大人のデータは2011年7月25日から8月26日にかけて18歳以上の男女・携帯電話経由者916人を含む2260人に対し、英語・スペイン語による電話インタビューで行われている。また「ソーシャルメディアユーザー」とは、「ソーシャルネットワークやツイッターを使っている」と報告した人と定義する(子供の場合、623人・調査母体全体の78.0%が該当する)。さらに両調査の調査結果は国勢調査などのデータによって、ウェイトバックがかけられた数字を使用している。

先に別記事で挙げたように、今調査母体では約3/4がFacebookに、1/10がツイッターに加入している。

↑ ソーシャルメディアのアカウント取得性向(米12-17歳、概算値)
↑ ソーシャルメディアのアカウント取得性向(米12-17歳、概算値)(再録)

それではそれら「ソーシャルメディアユーザー」な子供達は、自分と同世代の他の子供達のことをどのように思っているのだろうか。18歳以上の大人にも同じ質問をして答えてもらい、比較したのが次のグラフ。

↑ 自分の経験から考えると、自分と同じ年齢の人達は、ソーシャルメディア内でどのような傾向を持つか(米、ソーシャルメディア利用者限定)
↑ 自分の経験から考えると、自分と同じ年齢の人達は、ソーシャルメディア内でどのような傾向を持つか(米、ソーシャルメディア利用者限定)

子供・大人を問わず「同世代のソーシャルメディアユーザーは大体親切だ」と考えている人が多数派であることに違いは無い。しかし大人より子供の方か否定的考えが多いのが分かる。大人では5%しかなかった「大体不親切」という意見が、子供では20%にも達している。そのようにイメージしているだけなのか、本当に子供のコミュニティはギスギスしたものなのかまでは分からないが(社会の実情をまだ十分に知らず比較が出来ないため、悲観的になっているだけかもしれない)、いずれにしても大人よりも強い不信感を抱いているのが分かる。

これを属性別に見ると、男性より女性の方が「対人不信感」が強いのが分かる。

↑ 自分の経験から考えると、自分と同じ年齢の人達は、ソーシャルメディア内でどのような傾向を持つか(米、ソーシャルメディア利用者限定)(属性別)
↑ 自分の経験から考えると、自分と同じ年齢の人達は、ソーシャルメディア内でどのような傾向を持つか(米、ソーシャルメディア利用者限定)(属性別)

さらに、より幼い方が不信感を強く抱いており、特に女性の12-13歳では1/3が「同じ年頃の女の子は不親切なことが多い」と考えている。

これらのポジティブ・ネガティブな思いを再確認できるのが次の項目。ソーシャルメディア内で発生しそうな、心理的に影響を与える事象を提示し、その経験があるか否かを尋ねたもの。知人とのやりとりで良い気分になった経験を持つ人は65%に達しており、大勢の人がポジティブな印象を持ちそうな感はある。

↑ ソーシャルメディア内で(の行為がきっかけで)自分自身が次のような(ことをされた)経験があるか(米12-17歳、ソーシャルメディア利用者限定)
↑ ソーシャルメディア内で(の行為がきっかけで)自分自身が次のような(ことをされた)経験があるか(米12-17歳、ソーシャルメディア利用者限定)

やや値は下がるが58%の人は「親近感を一層強く感じるようになった」と回答し、ソーシャルメディアがコミュニケーションの増幅に寄与した経験を持つ。

一方で回答率は低めになるが、ネガティブな経験をした子供も少なくない。選択肢の中でもっとも多いのは「誰かと討論、対立することになった」。1/4の子供が体験している。さらに大きな影響として「友人関係に終止符を打つことになった(相手がいる)」で22%。元資料によれば「ツイッター利用者に限れば34%・非利用者は20%」「毎日利用者は26%・週一利用者は20%・それ以下の利用者は8%」とあり、表現力の幼稚さ(ツイッターでは140文字までしか一度に書き込めない)と利用頻度の高さが、友人関係を壊しやすさとの相関関係があるとの結果が出ている。

さらに少数になるが「学校に行くのが嫌になる」「親とのトラブル」「リアルなケンカ・トラブル」など、ソーシャルメディア経由での「ネガティブな経験」を持つ子供が少なからぬ数に登っているのが分かる。20%に達している「同世代のソーシャルメディア内の子供は、どちらかといえば不親切な人達だ」という印象も、これらの経験をベースとしているのだろう。

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