東南アジア諸国の携帯電話とスマートフォンの浸透状況
2011/11/21 07:15


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今調査の調査対象はインドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナムの6か国。調査対象総数は8000人以上で15歳以上の男女を対象としている。なおデジタルコンシューマとは、デジタル機器の利用者層を意味する。
先に別記事で記したように、調査対象国の特性によって世帯保有率、そして今後購入を希望するデジタル機器は大きく異なるものの、スマートフォンに限ればどの国でも2-3割と高めの購入意欲を持たれている。

↑ 世帯保有率(デジタルコンシューマ対象)(再録)

↑ 今後1年間で購入意向のあるデジタル機器(15歳以上のデジタルコンシューマ対象)(再録)
そこでモバイル系端末に焦点を絞り、「現在」「個人で」所有しているか、今後購入を考えているかについて尋ねた結果が次のグラフ。上のグラフの「世帯単位」ではなく「個人単位」であること、「携帯電話」はインターネットへのアクセスが出来る・出来ないを尋ねていないことに注意した上で見て欲しい。

↑ モバイル系端末の所有・購入意向(15歳以上のデジタルコンシューマ対象)
インターネットへのアクセスの可・不可を問わなければ、携帯電話は(少なくともデジタルコンシューマの間では)ほぼ飽和状態にあることが分かる。例えばシンガポールでは100%という値が出ているが、総務省の【世界情報通信事情(シンガポール)】を見ると2009年の時点で携帯電話の普及率は140.4%とあり、この100%という値も十分理解ができる。

該当6か国ではデジタル系アイテム浸透でやや歩みが遅れがちのベトナムを除けば、いずれの国も差異はあれども所有率・購入予定率は低くない。既存所有者に購入予定者を足した「近未来推定所有率」は7-8割に至る。
スマートフォン周りの記事で何度か言及しているが、スマートフォンは一般携帯電話よりもパソコンに近い出入力が期待でき、しかもパソコンをはるかに超えた機動力を持つ。インターネットへのアクセスも、固定回線と比べれば携帯電話同様に、はるかにハードルは低い(インドネシアのパターンが好例)。今後数年のうちに東南アジア諸国のインターネット事情は、大きく変化するに違いない。
■関連記事:
【モバイル大展開…ニールセンのレポートからインドネシアのネット事情をかいま見る】
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