米報道機関のツイッター利用動向をグラフ化してみる

2011/11/18 06:47

CNNのタイムラインアメリカの調査機関【Pew Reserch Center】は2011年11月14日、アメリカ国内の報道機関とツイッターの利用に関する調査報告書を発表した。そこには各報道機関がツイッターをどのように利用しているのか、その利用動向を公開アカウントの一覧などを元に、実際のツイート(書き込み、つぶやき)などを拾い集めた上で精査し、分析した結果が盛り込まれている。今回はその報告書からいくつかのデータを拾い集めてグラフ化を行い、概要の把握を試みることにする(【How Mainstream Media Outlets Use Twitter】)。

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まずは報道機関が発したツイートに、リンクが含まれているか否か。ツイートの大部分は各機関の主要サイトに掲載された記事の告知で、いわば「詳細はこちら」的なものとなっている。2011年2月14日-20日に計測したツイートの集計結果では、実に93%が「自社サイトへの誘導URL付き」。

↑ 各報道機関によるメインアカンウントでのツイート内容とリンクについて
↑ 各報道機関によるメインアカンウントでのツイート内容とリンクについて

これは各機関が主にツイッターをRSS的に、つまり新記事公知用としてツイッターを活用していることを意味する。一方、リンクなしのツイートも6%ほどあり、短文で済むお知らせや意見などもそれなりの割合でツイートされていることが分かる。

続いて主要報道機関のツイート数。これも観測時期は2011年2月14日-20日。

↑ 各報道機関による主なアカウントでの週単位のツイート数
↑ 各報道機関による主なアカウントでの週単位のツイート数

一番多いのはワシントンポストで600強。次いで【「紙媒体をおびやかすネットメディア10社」を実際に見てみる】などでも紹介した「The Huffington Post(ハフィントン・ポスト)」で400強。一方でCNNは90、FoxNewsは48、MSNBCは33に過ぎない。計測時期のニュース動向で多分に左右されるところもあるが、概要的には「機関毎の特性・方針が良く出ている」「テレビ局系は少なめ(ABC Newsのような例外もある」などが見て取れる。

↑ ワシントンポストのタイムライン(ツイート一覧)。確かに更新頻度は高い
↑ ワシントンポストのタイムライン(ツイート一覧)。確かに更新頻度は高い

余談ではあるが、トップのワシントンポストは昨年、同社のコラムニストが「実験と称して」意図的にデマをツイートしたとして、該当記者を停職処分にしている(【米ワシントン・ポスト紙のコラムニスト、ツイッターで偽情報流して停職処分】)。

最後にフォロワー数の増加。報告書では「フォロワーが実際に各ツイートを見るか否かは分からないものの、フォロワー数の増加は(新聞における読者数の増加と同じように)成功を示すポイントの一つとして認識されている」と説明し、確定的な情報では無いものの、指針の一つとして使え得ると説明している

(※フォロワー:該当するツイッターのアカウントを後追いする、アカウントの数。ツイッター上のツイートは、各フォロワーに対してのツイートとなる。例えば10人フォロワーがいる人が何かをツイートすれば、その内容はフォロワー10人に対して一斉に「ツイートした」ことになる。RSSの購読者のようなもの。詳細は【ツイッターのフォロー数・フォロワー数分布をグラフ化してみる】参照のこと)

↑ フォロワー数増加率(2011年2月-10月)
↑ フォロワー数増加率(2011年2月-10月)

先のグラフとは逆で、比較的テレビ系機関の増加率が高い。一方で「テレビ系では唯一ツイート数が多め」のABCニュースが、フォロワー数増加率では低い値に留まっているという、皮肉な結果となっている。

またそれとは別に全体像として、半年強の間にどの報道機関も少なからぬフォロワー数の増加を見せており、報道機関のツイートが注目を集め続けていることが再確認できる(例えばCNNのメインアカウントのフォロワー数は318万9200人、ワシントンポストは71万2000人に及ぶ。上昇率と合わせて見れば、どれだけの数が増加したのか、その多さが理解できる)。



1年ほど前までは、日本では半ば好奇心の対象として扱われがちのツイッターだったが、昨今ではスマートフォンの普及率上昇に伴い、浸透度を深め、汎用的なツールとして一般化しつつある。報道機関もFacebookなどと共に、ソーシャルメディアの活用法の一つとして、ツイッターの有効活用を模索しているが、先行する欧米と比べると今一つ二つの感は否めない。

例えば上記のワシントンポストの場合、メインアカウントでは本紙サイトの更新情報を提供し、同時に同社と提携を結んでいるニュースブロガーや社員アカウントによる情報を公式リツイートするというように、ニュースの配信の仕組みそのものと密接に絡めた活用をしている。この方針でツイートすることで、同アカウントのフォロワーは、ワシントンポストの公式サイトでのニュース、そして同社が提携している提携ブロガーなどの最新記事も合わせて確認できる次第。

日本の文化特性にマッチするか否かは十分検討する必要があるが、先例(実証実験とその結果)が海外に山ほどあるのだから、これを参考にしない手はないはずだ。

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