3割は「ゲームや教育ゲームの利用あり」…アメリカの子供とモバイルアプリの関係

2011/11/12 12:00

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モバイルアプリ利用中子供やその世帯の生活改善を目指し、またメディアや技術分野での各種情報提供を行うアメリカ国内の非営利団体【Common Sense Media】は2011年10月25日に、同国の現在の子供に関するデジタルメディアを中心としたメディアとの関わり合いについて調べた報告書【Zero to Eight: Children's Media Use in America(アメリカにおける0-8歳児のメディア利用状況)】を公開した。今回はその報告書の中から「一般携帯やiPod・iPadのようなモバイル端末のアプリ」と子供の関係に焦点を向けることにする。


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今件報告書で述べられている調査の様式は、2011年11月7日に先行する形で記事にした【自室にテレビがある5-8歳児は47%…アメリカの子供もやっぱりテレビ好き】で解説されている。詳細はそちらで確認してほしい。

【アメリカの子供間で生じるデジタルギャップ】などにもある通り、世帯年収によって差異はあるものの、今調査母体では3割近くが「保護者が子供のためにモバイル端末へアプリをダウンロードした経験」を持ち、4割近くは「子供がモバイル端末でゲームや動画視聴の経験」があると回答している。

↑ モバイル端末と子供の関係(アメリカ、0-8歳児がいる世帯、前記事のグラフを再構築)
↑ モバイル端末と子供の関係(アメリカ、0-8歳児がいる世帯、前記事のグラフを再構築)

それでは子供達は具体的にどのようなアプリを、モバイル端末で使った経験を持っているのだろうか。

↑ 子供がモバイル端末で次のアプリを使ったことはあるか(アメリカ、0-8歳児)
↑ 子供がモバイル端末で次のアプリを使ったことはあるか(アメリカ、0-8歳児)

全体的に「ない」回答率が高いのは、最初のグラフにもある通り、子供全体における「モバイル端末でのアプリ利用率」が4割に満たないから。各アプリの中では普通のゲームの利用率がもっとも高いが、それでも全体比では(たまに、までを含めても)3割程度でしか無い。参考までに加えておくと「スマートフォンやiPod、iPadなどの保有者」に限定すれば、この値は5割台にまで跳ね上がる。

次いで多いのは「教育系ゲーム」そしてやや比率は落ちるが「お絵かきや作曲など創作系ソフト」。多分に保護者が教育ツールとしてモバイル端末を子供に使わせている状況を考えれば、これらのアプリの利用率がそこそこなのも納得がいく。

子供のモバイル端末における教育ツールとしての利用性向が(全体比としては)想像していたよりは少ないと、首を傾げる人もいるかもしれない。この傾向の要因として、モバイル端末の普及率や子供への貸与率の問題以外に、子供の教育向け専用機器の存在が小さくない。詳しくは別途解説するが、子供自身のデジタルアイテムの保有率としては、携帯ゲーム機以上に(Leapster ExplorerやV-Smileのような)教育用のゲーム専用機器が高い値を示している。


↑ Leapster Explorer。ゲーム機のようだが、教育ソフト向けの端末となっている。
↑ Leapster Explorer。ゲーム機のようだが、教育ソフト向けの端末となっている。

日本ではあまり見られない傾向の一つとして、留意しておいた方が良いだろう。


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