東京電力管轄で夏期に使われる冷房電力が全電力の何割を占めているかをグラフ化してみる

2011/11/07 06:14

エアコンイメージ先日【冬場の時間単位での電力需給推移をグラフ化してみる】で冬場における電力需給推移をグラフ化したが、そのデータを探している最中に東京電力の各種状況を記したデータ【数表でみる東京電力】を見つけることが出来た。興味がそそられるデータが数多く盛り込まれているが、今回はそのうちこれまでに見つけられなかった、「冷房で使う電力量が、ピーク時には全体のどの程度なのか」、その時代経過に伴う変移をグラフ化する。

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具体的には「II.電力需要(PDF)」の「(5)最大電力(送電端)に占める冷房等夏期需要(推定値)」が該当する。これは冷房利用がピークになる8月で、最大電力を発した3日間を平均したもの(一部年度は7月、あるいは9月。要は最大月の最大日3日間)。

夏期の一般家庭における在宅時の、ピークタイムでの電力需給では、約半分ほどがエアコン(つまり冷房)によるものという結果が出ている(【「家庭での節電計画を分かりやすく・スマートに」を考えてみる】)。これは日本全体での値なので、東電とはややズレが生じているはずだが、大いに参考になる。

↑ 家庭部門のピーク時における電力需要構成(14-15時)
↑ 家庭部門のピーク時における電力需要構成(14-15時)(再録)

今回の値は一般家庭だけでなく、工場や各種店舗、事務所での冷房など、商工業区分も合わせた全体における、冷房需要。積上げ型の棒グラフでは電力需要全体と、そのうち最大でどれほどが冷房として使われたのか、そして折れ線グラフとして冷房などの需要が全電力需要の何%を占めているかを記してみた。

↑ 最大電力(送電端)に占める冷房など夏期需要(推定値)(送電端8月最大3日平均)
↑ 最大電力(送電端)に占める冷房など夏期需要(推定値)(送電端8月最大3日平均)

冷房による電力比率が最大値を示したのは1994年の40%。2001年度にもギリギリで39%を記録しているが、1975年度以降は30%台で留まっている。GDPは緩やかながらも上昇を続けている一方で消費電力全体が横ばいなのは、ひとえに省エネ技術の進歩のたまものといえる。

また【テレビやパソコンなどの普及率をグラフ化してみる(下)……乗用車やエアコン、デジカメなど(2011年分反映版)】などにもある通り、エアコンの普及率は急速に高まっており、それと共に冷房による電力需要も増加しているものの、1994年あたりで増加が頭打ちとなり、後は横ばいを続けている。これは一つが「エアコンの利用は気温・湿度の高低に左右されるところが大きい」こと、そしてもう一つが「技術革新で省エネ化が進み、単純に稼働エアコン数が増えても、それに比例する形で冷房電力需給が増える形にはならなくなった」のが原因(【40余年にわたる一世帯あたりの電力消費量推移をグラフ化してみる】なども参照のこと。家電製品の普及が進んでいるにも関わらず、一世帯あたりの電力消費量は1990年代中盤以降横ばいを推移している)。

↑ 東京電力管轄最大電力と東京の最高気温(当方にて作成)
↑ 東京電力管轄最大電力と東京の最高気温(再録。夏期の電力需給は気温の上下と深い関係がある)

冷房による電力使用率はもっとも使われる時で、「住宅や工場、職場も含めた全体では約1/3」「住宅だけなら(住宅使用分の)約半分」という値そのもの、そして前者の「全体割合」は30年強の間変化していないことは、知っておいた方が良いだろう。

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