コンビニの出版物販売額をグラフ化してみる(前編:各社編)(2011年「出版物販売額の実態」版)

2011/11/09 12:10

先日【2011年版『出版物販売額の実態』を入手】で報告した通り、昨年【出版物の売り場毎の販売額推移をグラフ化してみる】などで用いた、出版業界のデータを網羅した『出版物販売額の実態』の最新版「2011年版」を入手することができた。そこで【出版物の売り場毎の販売額推移をグラフ化してみる(2011年「出版物販売額の実態」版)】などの例にあるように、逐次「2010年版」で作成したデータの更新と、内容の再検証を行っている。今回はコンビニの出版物販売額をグラフ化し精査した記事の前編について更新を行う事にする。なお最新版は昨年版と比べて過去のデータも再精査の上で修正が入っているため、昨年版を元にした記事内容やグラフと、違いが生じる可能性がある。

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コンビニの総売上高(出版物だけに限らず)は、すでに昨年の分は【コンビニ四天王の売上高などをグラフ化してみる(2010年版)】などで記した通り。今年は諸般事情で生成が遅れているが(震災絡みで資料の一つがまだ更新されていない)、今資料には51位までの直近データがずらりと記述されている。これを元に年間売上1000億円以上のコンビニ「8社」のグラフを生成しておこう。

↑ コンビニ売上高(2010年、1000億円以上)
↑ コンビニ売上高(2010年、1000億円以上)

去年の記事では「9社」だったが、今回は「8社」。1社が1000億円割れで脱落したからでは無く、【関西地区のam/pmもファミリーマートに転換へ】でも触れている通り、am/pmが最終的にファミリーマートに合併したため。ローソンとファミリーマートの順位に変わりはないものの、差異がかなり縮まっているのもそれが一因。その一方、上位4社を評した言い回し「四天王」に偽りはないことがあらためて確認できる。

それでは各コンビニにおける出版物売上高をグラフ化する。店舗数も多く全体売上も段違いなセブン・イレブンがトップであることに変わりは無い。今年は去年分データも併記し、変移も確認できるようにした。

↑ コンビニにおける出版物売上高(総売上高1000億円以上、2010年、億円、総売上順)
↑ コンビニにおける出版物売上高(総売上高1000億円以上、2010年、億円、総売上順)

「セブンイレブン」「ローソン」「ファミリーマート」「サークルKサンクス」の「四天王」がそれより下位のコンビニと比べると、売上高で大きく勝っていることに違いは無い。順位も同じ。しかし下位層で一部順位変動が起きているのが確認できる。具体的にはスリーエフが上位に繰り上がっている。

売上高と店舗数はそのまま正比例するわけではないが、相関関係に近いものがあるのには違いない。するとスリーエフでは1店舗あたりの出版物の販売数が大きいのではないか、とする推測が成り立つ。そこで、単純に出版物販売額を店舗数で割り、1店舗あたりの年間出版物販売額をグラフにしたのが次の図。セブンイレブンをも抜いて、スリーエフが848万円とトップに躍り出ている。

↑ コンビニにおける1店舗あたりの出版物売上高(全店で総売上高1000億円以上、2010年、万円)
↑ コンビニにおける1店舗あたりの出版物売上高(全店で総売上高1000億円以上、2010年、万円)

これは近年文教堂が行っている、スリーエフとの共同店舗(コンビニの雑誌部分のコーナーを拡大したようなスタイル)が多分に影響しているものと考えられる。実際、【文教堂の店舗一覧】でも右端の「備考欄」に「FC(スリーエフ)」の文字を多数見つけられる。また利用者からは「スリーエフと併設しているおかげで24時間(あるいは夜遅くまで)本屋が開店しているのでありがたい」との言及も複数確認できる。

そのような事情があれば、スリーエフがずば抜けて1店舗あたりの売上高が大きくても当然というもの。それを除けばほぼ総売り上げと同じ順列である。



純粋なコンビニで、という意味でトップに立つセブンイレブンの出版物売上高は年間690万円。つまり1日あたり1万9000円足らずという計算になる。同じくセブンイレブンの売上総額から1店舗当たりの金額を計算すると2億2276万円。一日約61万円。出版物が占める比率は3%台。少ないか多いかは微妙なところだが、これについては後編で精査していくことにしよう。

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