米タブレット機とニュースの購読事情を探る

2011/10/30 19:30

タブレット機アメリカの調査機関【Pew Reserch Center】は2011年10月25日、アメリカにおけるタブレット型パソコン(iPadなど、タブレット機)の利用状況に関する調査結果を発表した。そこからはアメリカでのタブレット機の利用性向、タブレット機の普及がもたらし得る未来像がすけて見えてくる。今回はその結果の中から、タブレット機とニュースとの関係の概要部分を抽出して見て行くことにする(【発表ページ】)。

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今調査のうち一部は2011年6月30日から7月31日にかけて、18歳以上のアメリカ国内に住む男女に対し、通話電話経由で英語で、電話に出た人に対して(固定電話の場合は「現在自宅にいる最年少の成人男性、または女性」に、携帯電話の場合は出た人が18歳以上の場合に、その人本人に)行ったもの。総回答者数は5014人(固定電話経由は3150人、携帯電話経由は1864人)で、タブレット利用者は504人(固定電話経由では293人、携帯電話経由では211人)。その上で回答結果に対し2010年3月の国勢調査データに基づき、各種ウェイトバックが行われている。他の調査(例えば2011年7月実施の、タブレット機保有者1159人に対する調査)もほぼ同様のスタイルで行われている。

まずはタブレット機の保有状況。調査母体全体(成人)に対し保有者は11%。日本がまだ2ケタに程遠い割合なのと比べると高めだが、スマートフォンと比べると「まだまだ」感はある。

↑ タブレット保有・利用状況(米、2011年7月、成人対象)
↑ タブレット保有・利用状況(米、2011年7月、成人対象)

一方、そのタブレット機保有者のうち77%は何らかの目的で毎日利用しており、過半数の人は毎日タブレット機でニュースを取得・視聴している。元資料では他にも「電子メールを毎日チェックしているのは54%」「ソーシャネルットワークは39%」「ゲームで遊んでいるのは30%」「電子書籍の購読17%」「動画視聴13%」という値が出ており、ニュースの取得は電子メール並みの頻度で行われているのが分かる。

これを「タブレット機保有者に対する比率」ではなく、調査母体全体で再計算したのが次のグラフ。

↑ タブレット保有・利用状況(米、2011年7月、成人対象、全体比)
↑ タブレット保有・利用状況(米、2011年7月、成人対象、全体比)

あくまでも概算だが、アメリカでは大人のうち17人に1人は「毎日タブレット機でニュースを確認している」計算になる。

「タブレット機保有者のうち毎日ニュースを読む人は53%」だが、これを「週一以上」にハードルを低くすると77%(1159人中894人)となる。この「それなりにニュースを読む人」に、ニュース購読の傾向を確認した結果が次のグラフ。

↑ タブレット保有者でニュースを読む人の傾向(対タブレット機で週一以上頻度でニュースを見る人比率)
↑ タブレット保有者でニュースを読む人の傾向(対タブレット機で週一以上頻度でニュースを見る人比率)

タブレット機でニュースを購読する際に、じっくりと目を通す人は4割強。タブレット機の所有以降、これまで以上にニュースソースを求めるようになった人は1/3、タブレット機利用によりニュース購読時間が増えた人は3割に登る。これを単に「タブレット機はニュースへの興味関心を積み増しする魔力を持つ」と読むのか、「元々タブレット機の保有者は大人全員比と比べて『高所得』『中堅層以降』『ニュース好き』な傾向があるので、必然的にニュース周りの値は高くなる」と分析すべきなのか、一概には断定できない。

元資料では「両方」と解説しており、恐らくそれが正解だろう。逆にいえば少なくとも現時点の「タブレット機保有者」では、ニュースのニーズが高いことには違いない。

最後に、少々視点を変えた「タブレット機とニュース購読」の関係。ニュースを読むとき、どのような環境を用いるかを聞いたものだが、今回調査では「ブラウザ経由」優勢という結果が出た。

↑ タブレット保有者でニュースを読む人の傾向(対タブレット機で週一以上頻度でニュースを読む人比率)
↑ タブレット保有者でニュースを読む人の傾向(対タブレット機で週一以上頻度でニュースを読む人比率)

ただし詳細は別記事で解説するが、アプリ利用によるニュース購読者は、ブラウザ経由のそれよりもニュースに関心を持つ。ここから、「タブレット機でのアプリ利用はそれなりのハードルなため、面倒くささなどから利用を断念し、ブラウザ経由で見る人が多い。それらのハードルを乗り越えた人は、それだけニュースに強い関心を抱いている」とリリースでは分析している。

大抵においてアプリ経由の方がニュースは購読しやすい(逆説的に、アプリはそのために用意されている)。また、購読者に対するマーケティングもしやすいというメリットもある。ニュース提供側(とりわけ新聞社)からすれば、いかに購読アプリを浸透させるかがポイントとなるに違いない。


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