目標達成率19%、年末商戦に向けて「力を溜めている」状態とも…ニンテンドー3DS販売数動向(2011年度2Q)

2011/10/28 19:30

[任天堂(7974)]は2011年10月27日、2011年度(2012年3月期、2011年4月-2012年3月)第2四半期決算短信及び各種資料を公開した。業績概要は【第2四半期決算短信(PDF)】や各報道で伝えられている通り、為替差損やニンテンドー3DSのソフト・ハード両面での売れ行き不振などから思わしいものではなく、通期予想も1981年に連結決算移行後はじめての最終赤字を予想するものとなった。今回はそれらの業績はさておき、【任天堂、携帯ゲーム機「3DS」を2万5000円から1万5000円に値下げ・先行購入者には特典で対応】で触れたニンテンドー3DSの販売動向をまとめ、グラフ化してみることにする。

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↑ 3DSアクアブルー
↑ ニンテンドー3DS(アクアブルー)

データの取得場所の解説、対象としている機種(3DSシリーズ)の概要などは一連の記事まとめページ【定期更新記事:ニンテンドー3DS販売動向(任天堂)】で説明されている。そちらで確認をしてほしい。

今回発表されたデータを元に、先の記事と同様に同機の販売動向をグラフ化したのが次の図。

↑ ニンテンドー3DS本体販売動向(万台)
↑ ニンテンドー3DS本体販売動向(万台)

夏休みがはさまっていることもあるが、前四半期(赤茶)と比べて今四半期(緑)はすべての区域で売上を大きく伸ばしたことが分かる。値下げ効果はそれなりにあったように見える。なお最初の期「2010年4月-2011年3月」は一年分の時間区分となっているが、発売日が2011年2月26日以降(日本での発売が世界で最初)のため、実質的に他の期同様四半期と見て問題は無い。

これを販売時期に区分し、それぞれの時期における各地域での販売数を積み上げた形にしたのが次のグラフ。第1四半期の不調ぶり、そして値下げ効果が相当効果的だったことが改めて見えてくる。

↑ ニンテンドー3DS本体販売動向(万台)(期別推移)
↑ ニンテンドー3DS本体販売動向(万台)(期別推移)

日本での値下げ発表は7月28日、値下げ開始は8月11日。値下げ発表後は買い控えが起きるので売上はそれ以前より落ち、そして実質的には値下げ効果が発揮された時期は2か月足らずでしか無い(日本国内の話)。にもかかわらず販売台数は日本国内だけで4倍強に達している。

海外でも同様の動きで、例えばアメリカでは当初249.99ドルから8月12日以降169.99ドルに値下げしている(【What Is the Nintendo 3DS Ambassador Program?】))。アメリカでは実に7倍近いセールスを挙げており、ある意味日本以上に価格が大きな要因足り得たことが分かる。

一方任天堂では以前から何度となく言われているように、そして今回発表された各種資料にもあるように、今期(2012年3月期)におけるニンテンドー3DSの全世界での販売目標台数を1600万台と定めている。そこでその進捗状況をグラフ化したのが次の図となる。

↑ ニンテンドー3DS本体販売動向(万台)(2011年4月-2012年3月期における目標販売台数1600万台に対する達成状況)(2011年9月末時点での同期内販売累計)
↑ ニンテンドー3DS本体販売動向(万台)(2011年4月-2012年3月期における目標販売台数1600万台に対する達成状況)(2011年9月末時点での同期内販売累計)

達成率はおおよそ19%。単純に時間計算ではすでに半期(50%)が経過した時点の値としては、少々心もとない。一部報道などによれば、いわゆる年末年始商戦に期待を寄せているとし、現時点ではこの目標数に変更は無いとの事。



ニンテンドー3DSおもちゃ・ゲーム類は年末年始が一番のかきいれどき。そして任天堂は毎年のように年末年始のゲームソフトランキングで、軒並み上位陣を独占していることからも分かるように、この時期には非常に強い底力を発揮する。

しかし今年は震災などによる消費性向の動き、一般携帯電話やスマートフォンの普及、そしてソーシャルメディア・ソーシャルゲームの浸透によるゲーム・エンタテインメント部門でのユーザーニーズの変化など、これまでとは違う不安定要素が待ちかまえている。

大勢が見えてくる第3四半期決算短信(例年通りなら来年1月末前後発表)で、任天堂側の読みが当たるか否かは大体確認ができるはず。その時にはまたグラフを再構築し、状況をながめることにしよう。


■関連記事:
【任天堂、携帯ゲーム機「3DS」を2万5000円から1万5000円に値下げ・先行購入者には特典で対応】

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