夫婦の「出会いのきっかけ」をグラフ化してみる(最新)

2016/10/11 05:20

国立社会保障・人口問題研究所が2016年9月15日に公式サイトにて公開した、日本国の結婚や夫婦の出生力の動向などを長期的に調査・計量する「出生動向基本調査」の最新版「第15回出生動向基本調査」の調査結果(独身者対象の調査と夫婦対象調査の双方)では、夫婦・独身者の結婚や出産に関する状況把握に役立つ結果が多数確認できる。今回はその中から、現在夫婦生活を営んでいる人における、夫婦間の「出会い」に焦点を合わせ、その実情や変移を見ていくことにする(発表リリース:【第15回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)】)。

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夫婦間 出会いのきっかけ 何だろう


今調査に関する調査対象母集団や集計様式に関しては、出生動向基本調査に関わる先行記事の【日本の「恋愛結婚」「見合い結婚」の推移をグラフ化してみる(最新)】を参照のこと。

現在夫婦生活を営んでいる男女において、知り合った・出会ったきっかけはさまざま。資料では調査年毎の調査結果が記録されているが、直近となる2015年分では「友人・兄弟姉妹を通じて」がもっとも多く30.9%、次いで「職場や仕事」でが29.1%との結果が出ている。もちろんいずれも恋愛結婚。

↑ 夫婦が出会ったきっかけ
↑ 夫婦が出会ったきっかけ

グラフでは見合い結婚(純粋なお見合い以外に結婚相談所を介して知り合った事例も含まれている)は赤系統で着色している。以前の記事「日本の「恋愛結婚」「見合い結婚」の推移をグラフ化してみる」でも解説しているが、大よそ時代の流れと共に恋愛結婚率が高まり、見合い結婚率が低下しているのが分かる。

また恋愛結婚の主要因である「職場や仕事で」「友人・兄弟姉妹を通じて」だが、「職場や仕事で」は経年と共に1992年までは増加していたものの、その後漸減する方向に転じている。一方で「友人・兄弟姉妹を通じて」はずっと増加を続けていたが、3割で頭打ちの状態となっている。今世紀に入ってから「職場結婚」より「周囲からの紹介で」のパターンが目立つようになったことに違いは無い(正社員比率の減少も一因だろう)。

さらにその他の具体的選択肢の回答率も大きな変化が無い一方で、「その他・不詳」の回答率が漸増している動きを見ると、夫婦に至るまでの男女における出会いの機会の多様化が起きているのかもしれない。例えばインターネットメディアでの意思疎通(ネットゲームやソーシャルメディア)がきっかけの場合、「その他」に回答するケースは多分にあると考えられる。

恋愛結婚に至った理由をもう少しじっくりと


上記グラフでは項目ごとの経年推移が少々見難いので、恋愛結婚に限定して項目ごとに変移を棒グラフ化する。

↑ 夫婦が出会ったきっかけ(恋愛結婚の詳細、結婚全体に占める比率)
↑ 夫婦が出会ったきっかけ(恋愛結婚の詳細、結婚全体に占める比率)

「友人・兄弟姉妹を通じて」が一貫して比率を増加させていたが、2005年以降は横ばいに推移。一方で「職場や仕事で」は1992年をピークに、確実に減退方向に走っているのが分かる。また絶対比率は小さめだが、「学校で」は漸増、「街中や旅先で」は漸減の動きを見せていたが、漸増への切り返しを示している。「サークル・クラブ・習いごとで」はほぼ横ばい。「アルバイトで」は漸減している。



「職場や仕事で」「友人・兄弟姉妹を通じて」の上位傾向は、取得可能な最古の公開値である1982年分以降変わらない。そして「見合い結婚」が年々減少する中で、その2項目に加えて「学校で」が台頭し始め、今世紀に入ってからは「職場や仕事で」「友人・兄弟姉妹を通じて」「学校で」が、現在夫婦生活を過ごしている男女における、出会ったきっかけの上位3項目として君臨している。いずれもが非日常的な場での出会いでは無く、日常的な生活の場が「恋愛結婚における」出会いの場であるのが分かる。

要は恋愛結婚におけるキューピッドは、日常生活の中にこっそりと潜んでいる「かもしれない」次第ではある。

余談ではあるが、今件「出会ったきっかけ」は夫婦間だけでなく、単身者だが現在異性の交際相手がいる人に対しても問い合わせが成されている。直近分となる2015年分に付き、単身者と夫婦(=付き合い続けゴールインした人たち)との差を比較したのが次のグラフ。単身者の値は男女それぞれ別であることから、対象者の数を基に加重平均を行っている。

↑ 夫婦が出会ったきっかけ(夫婦・18-34歳の未婚者で異性の交際相手がいる人別(男女別を加重平均))(2015年)
↑ 夫婦が出会ったきっかけ(夫婦・18-34歳の未婚者で異性の交際相手がいる人別(男女別を加重平均))(2015年)

単身者で異性と付き合いがある人がそのまますべて結婚に至れば、両者の値にはさほど違いは生じないはず。しかしながら実際には「学校で」「アルバイトで」「サークル・クラブ・習い事」をきっかけにして付き合っている人の割合は、未婚者の方が高い。逆に「職場や仕事」「友人・兄弟姉妹を通じて」は夫婦の方が高い値が出ている。

単純比較はややリスクが高いが、それを承知の上で推測すると、「学校で」「アルバイトで」「サークル・クラブ・習い事」がきっかけに付き合っているカップルは結婚に至る可能性がやや低めで、「職場や仕事」「友人・兄弟姉妹を通じて」は高めと見ることができる。周囲のしがらみが関わってくるとすれば、納得のいく結果には違いない。


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