年収ピークは50代、では貯蓄は?…二人以上世帯の平均年収や貯蓄高をグラフ化してみる(2015年)(最新)

2015/12/30 05:14

2015年12月16日に総務省統計局は【「2014年全国消費実態調査」】の中で、二人以上の世帯の家計収支及び貯蓄・負債に関する部分の結果を公表した。これは二人以上の世帯(住居や生計を共にしている二人以上の集団。勤労者世帯だけでなく、年金生活者世帯も含む)の日常生活を金銭の上から確認できる資料・データが多数盛り込まれている。今回は公開値を元に、二人以上世帯における平均年収や貯蓄高の精査を行う。要は【一人暮らしの平均年収や貯蓄高をグラフ化してみる】の二人以上世帯版である。

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今調査の調査要目は先行する記事【普通乗用車より軽自動車が所有される時代…自動車の車種・世帯種類別普及率をグラフ化してみる(2015年)(最新)】を参照のこと。

今回確認するのは、二人以上世帯における世帯主の年齢階層別の年収と貯蓄。貯蓄は貯蓄ゼロの世帯も含めた平均。お金周りについては色々と(他の世帯のことが)気になる人も多いはずだ。さらにこの2つの値を元に、平均貯蓄年収比(年収何年分の貯蓄ができているか)も算出する。

↑ 世帯主年齢階級別貯蓄現在高及び年間収入(二人以上世帯、2014年)(万円)(無貯蓄世帯も含む平均)
↑ 世帯主年齢階級別貯蓄現在高及び年間収入(二人以上世帯、2014年)(万円)(無貯蓄世帯も含む平均)

年収は世帯主年齢と共に上昇し、50代がピークとなる。60代に入ると早期定年退職組も含めて定年退職することもあり、また再就職を果たしても収入は以前よりも減るため、年収は減少。70歳以上は年金やその他の収入で、実額の世帯収入は世帯主年齢が30歳未満とほぼ同等となる。

貯蓄が年収分を超えるのは、世帯主の年齢が30代に入ってから。もっとも40代までは漸増のレベルでしか無く、50代に入るとようやく大きな伸びを見せる。これは一つに「住宅ローンの支払いで貯蓄がしにくい」、もう一つは「50代以降は退職金で収入が大きく上乗せされる」のが要因。もっとも高齢の世帯主がいる世帯においては、年収が若年世帯と比べると減少しているのも「貯蓄年収比」が大きく跳ね上がる一因となっているのは否めない。

また単身世帯と比べると、年収は単身世帯の方が少ないのも一因だが、「貯蓄年収比」が低めなのが見て取れる。一方定年退職後の期間を見ると二人以上世帯では「貯蓄年収比」が増加を続けているのに対し、単身世帯では大きく減っており、「老後生活における二人以上世帯の、金銭面での安定感」を再認識させる動きが確認できる。

↑ 年齢階級別貯蓄現在高及び年間収入(単身世帯、男性)(万円)(2014年)(再録)
↑ 年齢階級別貯蓄現在高及び年間収入(単身世帯、男性)(万円)(2014年)(再録)

さて今件の2014年分以外に、1984年以降5年おきの「全国消費実態調査」における調査結果も取得可能な状態にある。そこで世帯主の年齢階層別に貯蓄年収比を計算し、その推移をグラフに落としたのが次の図。

↑ 世帯主年齢階級別貯蓄年収比推移(二人以上世帯、1984-2014年)
↑ 世帯主年齢階級別貯蓄年収比推移(二人以上世帯、1984-2014年)

年間収入は1999年以降額面上は漸減しているものの、その減少率よりも貯蓄額減少率が低いため、結果的に貯蓄年収比は横ばい、あるいはやや増加とのトレンドが最近の動向。しかし良く見ると、

・40代までは横ばい、あるいは漸減

・50代以降は漸増(一部横ばい)

・1984年から1989年にかけては大きな伸び、特に50代以上は著しい増加

が確認できる。上二つは世代間の収入格差、そして最後の一つはバブル時代における収入(特に退職金)の増加が要因。とりわけバブル時代では(詳しくは別記事で触れるが)住宅・土地のための負債額も100万円単位で増加しており、住宅購入者が増加したのと共に、住宅市場の相場が跳ね上がったことが分かる。つくづく1980年代のバブル時代のすさまじさを再確認できる次第である。


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