ネット通販は30代世帯が一番多用……二人以上世帯のコンビニ・デパート・ネット通販でのお金の使われ度合いをグラフ化してみる(2015年)(最新)

2015/12/28 05:20

総務省統計局は2015年12月16日、【「2014年全国消費実態調査」】のうち、二人以上の世帯の家計収支及び貯蓄・負債に関する結果を発表した。二人以上の世帯(住居や生計を共にしている二人以上の集まり)の日常生活を金銭面から推し量ることができる、貴重な資料・データが多数盛り込まれている。今回はその公開値を元に、「コンビニ、百貨店(=デパート)、インターネット通販に的を絞り、日常生活の買物の主要項目で、どれだけそれらのお店・購入ルートに頼っているか」に関して確認をしていく。要は【一人暮らしの日常生活、どこで何を買ってるの? ……一人暮らしのコンビニ・デパート・ネット通販でのお金の使われ具合をグラフ化してみる】の二人以上世帯版である。

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今調査の調査要目は先行する記事の【普通乗用車より軽自動車が所有される時代…自動車の車種・世帯種類別普及率をグラフ化してみる(2015年)(最新)】内の説明を参照のこと。

今回確認するのは二人以上世帯(勤労者世帯だけでなく年金生活者世帯も含まれることに注意)における世帯主の年齢階級別による、消費支出全体や主要用品区分毎の全体支出額のうち、どれ位の金額の割合を、該当店舗で消費しているかについて。例えば、コンビニで食料区分、30歳未満男性は6.4%が計上されているが、これは30歳未満の独身男性が、一か月に消費する食料関係費のうち6.4%をコンビニで購入している計算となる。

さらに【「高齢単身者のコンビニ離れ」……一人暮らしの買物先をグラフ化してみる(2015年)(最新)】など複数の記事で言及の通り、2014年分の全国消費実態調査の消費支出金額における購入先の調査結果では、多分の額(場合によっては半数以上)が「その他」に割り振られる不可解な数字が出ている。食費関連では「外食など」と報告書に説明がされているものの、非食品でも同様の傾向があるため、設問の上で何らかの不具合が生じていることは容易に想像ができる。そのため、今回の具体的な購入先の値も低めの値に留まっている。上記の6.4%の例ならば、実態としてはその2倍の12.8%前後と見た方がつじつまは合う。各種値はそれぞれの項目に係わる比較のための、相対的なものの意味合いが強いと認識してほしい。

ともあれ、まずはコンビニ。

↑ 世帯主の年齢階層別、費目別、購入先全体に占めるコンビニの割合(二人以上世帯)(2014年)
↑ 世帯主の年齢階層別、費目別、購入先全体に占めるコンビニの割合(二人以上世帯)(2014年)

縦軸の区切りが1%単位で、最大でも6.4%までしかないことから、二人以上世帯におけるコンビニへの傾注度はさほど高くないことが分かる(ただし上記の通り「その他」問題があるので、実質的には1割強ほどだろう)。しかも一様に世帯主の年齢と共に値は減り、「高齢世帯のコンビニ離れ」傾向が確認できる。

各項目中では「諸雑費」と「食料」がやや高め。分かりにくいのが「諸雑費」。区分を解説する【収支項目分類表(PDF)】や詳細データによれば「諸雑費」とは、

・床屋や美容院代
・理美容品(化粧品など含む)
・身の回り品(かばん、装飾品など)
・たばこ
・冠婚葬祭の各経費
・各種振込手数料

などが該当する。世帯主年齢階層の違いであまり値が落ちていないこと、商品単価が高いことなどから察するに、そして内部詳細実データからも確認できる通り、「諸雑費」の多くは「たばこ」によるもの。

続いて百貨店。これは前述したように、内容的にはデパートと変わりない。

↑ 世帯主の年齢階層別、費目別、購入先全体に占める百貨店の割合(二人以上世帯)(2014年)
↑ 世帯主の年齢階層別、費目別、購入先全体に占める百貨店の割合(二人以上世帯)(2014年)

全般的に「被服及び履物」の出費率が高い。特に世帯主が60代以降の世帯では1/4を超えた額をデパートで消費している計算になる。毎月のデパート売上レポートでは被服関係の売上減退が問題視されているが、それでも二人以上世帯、特に高齢層には大いに頼りにされているのが分かる。また若年層では「諸雑費」の割合がやや高めだが、化粧品や装飾品の購入が該当すると見てよい(世代を問わずに百貨店で購入割合の高い品目上位を見ると、「理美容用品」「化粧品」「身の回り用品」「かばん類」「装飾具」などが確認できる)。

最後にインターネット通販。

↑ 世帯主の年齢階層別、費目別、購入先全体に占めるインターネット通販の割合(二人以上世帯)(2014年)
↑ 世帯主の年齢階層別、費目別、購入先全体に占めるインターネット通販の割合(二人以上世帯)(2014年)

まず注目してほしいのは「消費支出全体」。30歳未満よりも30代世帯の方が値は高く、各世代の中でも最上位の値を示している。インターネットそのものの普及率は同程度でも、「外出しなくても買物が可能」な便利さは、幼い子供を抱えている割合が高い30代世帯の方が重宝がられると考えられる。

特に「家具・家事用品」が30代世帯では7.7%に跳ねあがっている状況(上記の通り「その他」問題から、実質的には15%程度だろう)を見るに、育児用品の調達に利用しているのは容易に想像ができる。詳細値を確認すると、「家庭用耐久財」「家事用耐久財」「家事雑貨」「家事用消耗品」への支出額が大きく、日々の生活の支えとして縦横無尽に利用していることがうかがえる。

世帯主の歳と共に急激に値を減らす各項目だが、「教育娯楽」のみ減少率が大人しい動きをしているのも目に留まる。趣味趣向のアイテムをネット通販で調達する便利さは、世代を超えて浸透している。特に高齢者の値が落ちにくいのは、国内外の旅行に係わる費用がこの項目に含まれているのが主な理由となる。



今回は当サイトでよく取り上げられる「コンビニ」「百貨店(=デパート)」「インターネット通販」の3つの流通ルートにおいて、「二人以上世帯」の消費性向の確認をした。夫婦世帯などにおける各ルートでの購入スタイルの傾向そのものはもちろん、先の一人暮らし版との比較も合わせ、今回のデータは色々な点で役立つこととなる。特に若年世帯と高齢世帯の差異は、それぞれの購入販路模索の上でも非常に有益に違いない。


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