内食率は6割から7割程…働く二人以上世帯の食費構成をグラフ化してみる(2015年)(最新)

2015/12/25 11:11

総務省統計局が2015年12月16日に同省公式サイトで発表した、【「2014年全国消費実態調査」】のうち、二人以上の世帯の家計収支及び貯蓄・負債に関する結果を基に、いくつかの観点から考察・状況把握を行っている。今回は「二人以上の世帯のうち勤労世帯(就業者が居る世帯。年金生活者など以外)における、世帯種類別の食費の中身」、言い換えれば「どれだけ外食や中食に頼っているか」をグラフ化し、実情を確認する。要は【一人暮らしをする若者の食費構成の変化をグラフ化してみる】の二人以上の勤労者世帯・世帯の種類別版な次第である。

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今調査に関する調査要目は先行記事【普通乗用車より軽自動車が所有される時代…自動車の車種・世帯種類別普及率をグラフ化してみる(2015年)(最新)】を参照のこと。

今回確認するのは、二人以上の世帯のうち勤労者世帯をいくつかのパターンに仕切り分けし、一か月の食料費項目の詳細を精査したもの。「外食」「調理済みの食料(中食)」、そして「素材となる食料」「その他(調味料や飲料、酒類など)」をまとめて「その他(素材食料)(≒内食)」、都合3区分に分類し、食料費全体に占める比率の変化を計算した。

↑ 二人以上世帯のうち勤労者世帯の世帯類型別1か月平均食料支出(2014年、品目構成)(食料支出全体に占める比率)
↑ 二人以上世帯のうち勤労者世帯の世帯類型別1か月平均食料支出(2014年、品目構成)(食料支出全体に占める比率)

まず最初に気がつくのは内食、つまり「その他(素材食料など)」の比率が6割から7割と比較的高めなこと。「一人暮らしをする若者の食費構成の変化をグラフ化してみる」で解説した一人暮らしの食生活と比べて、炊事をする家族構成員が居る可能性が高い、まとめて一度に一定量を調理するメリットが得やすいことから、内食の頻度が増えるのも当然ではある。

↑ 若年勤労単身世帯の食料の費目構成の推移(女性)(再録)
↑ 若年勤労単身世帯の食料の費目構成の推移(女性)(再録)

さらに個々の世帯構成別に見ると、

・夫婦のみと子供がいる夫婦世帯では外食、中食、内食比率に差異はほとんどない。子供の数と共に中食比率がわずかに減る程度。

・母子(父子)世帯は外食が少なめ。その分中食比率が高い。保護者の労働による拘束時間が長く調理に費やす時間が不足しているのが原因か。

・祖父母がいる世帯は内食比率が5%ポイントほど高くなる。炊事担当者が増える、高齢層向け食事は外食や中食では心もとないのが要因か。

などの傾向が見て取れる。

これを食費総額に対する比率ではなく、金額で見たのが次のグラフ。

↑ 二人以上世帯のうち勤労者世帯の世帯類型別1か月平均食料支出(2014年、品目構成)(円)
↑ 二人以上世帯のうち勤労者世帯の世帯類型別1か月平均食料支出(2014年、品目構成)(円)

世帯構成人数が一番多い「夫婦と子供と親」の総額が最大値を示すのは当然ではあるが、その一方で母子(父子)世帯の食費の厳しさも見て取れる。ただし構成人数とその中身で考察すると「夫婦のみ」も同じ2人ではあるが、母子(父子)世帯が「大人1人+子供」、「夫婦のみ」は「大人2人」。大人と子供の食費の違いを考えれば、やや少なめになるのも当然との見方もできる。

また夫婦世帯と子供数の関係を見るに、子供1人当たりにつき食費は月に5000円から6000円のプラスがなされるようだ。



やや余談となるが。前回調査の2009年分に関する記事で「各食生活関連の調査結果や小売業の商品展開戦略を見ると、今後「中食」のニーズは漸増していくことが予想される」との言及を行った。実際、各世帯構成別に構成比率の変移を見ると、大よその世帯で内食比率が減り、外食と中食が増えている。特に中食の伸びは大きく、すべての仕切り分けで増加を示している。

↑ 二人以上世帯のうち勤労者世帯の世帯類型別1か月平均食料支出(2014年、品目構成)(食料支出全体に占める比率)(2009年から2014年への変移、%ポイント)
↑ 二人以上世帯のうち勤労者世帯の世帯類型別1か月平均食料支出(2014年、品目構成)(食料支出全体に占める比率)(2009年から2014年への変移、%ポイント)

5年の間に食文化も大きく様変わりし、特にスーパーやコンビニにおける惣菜の充実ぶりには目を見張るものがある。中食の利用比率が増加しているのも当然の動きといえる。一方で変化度合いの差異を見るに、調理に割く時間のあるなし、子供への食育事情なども合わせ、色々と考えさせられる動きには違いない。


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