雑誌上で戦うアプリを提供して自社の有意性を体感してもらう広告

2011/10/24 12:00

反射神経も問われるスマートフォンの普及率も上がってきたことで、【誌上で試乗ができるARアプリ】【シンプルなAR(拡張現実)に「ナルホド」な雑誌広告】のように、雑誌とスマートフォンを組み合わせたプロモーション・宣伝の手法も増えてきた。今回紹介するのもその類で、専用のアプリを提供して雑誌をゲーム盤に見たてさせ、読者に対戦ゲームを楽しんでもらい、同時に会社が提供するサービスの有意性を存分に体感してもらおうという試みの宣伝である(【The ADS of the world】)。

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↑ Speed test by Sonera。
↑ Speed test by Sonera。

これはフィンランドで最大の勢力を誇る携帯電話事業者Soneraが4Gサービス(第4世代携帯電話)を開始したのに伴い、その高速性をアピールするため行われたプロモーション。世界最速のネットワーク網をアピールしたい、しかもインターネット上では無くて従来型のメディアの代表格の紙媒体で、さらに単純な紙上広告のような「ありきたりな手法」を用いずに……という、無理難題に近い要望に応える手法として行われたやり方。Soneraが提示した切り口は、ゲームを提供するというものだった。ゲームの名前は「Sonera 4G Reaction Speed Test」。直訳すると「Sonera提供の4Gを使ったスピード反応テストゲーム」。

雑誌の広告面にはゲームボードとなるビジュアルが描かれ、中央にはスマートフォン本体を置く指定がされている。利用者は専用アプリをダウンロードして起動、指定された場所に配する。

↑ 雑誌の広告部分を開き、アプリを起動させてスイッチオン
↑ 雑誌の広告部分を開き、アプリを起動させてスイッチオン

準備が出来たらアプリのスタートボタンを押し、対戦するプレイヤー二人がそれぞれ2本の指(人差し指と中指)を自分の陣営カラー内にある丸印のところに置いて待機。そしてアプリ上の色が変わるのを待つ。

↑ 指を配して自分サイドの色が変わるのをひたすら待つ
↑ 指を配して自分サイドの色が変わるのをひたすら待つ

アプリの色が自分の陣営色に変化したら、タッチのタイミング。雑誌から指を離してスマートフォンのタッチパネル部分に触って、反応できたことを「入力」する。その後、どちらの陣営が早くタッチ出来たかが表示され、一回戦は終了。これが三回繰り返され、早く反応出来た回数が多いほうの勝利となる。

↑ 色が変わったらスマートフォンのタッチパネルをぽんっと叩く。相手より速く反応できたら勝ち
↑ 色が変わったらスマートフォンのタッチパネルをぽんっと叩く。相手より速く反応できたら勝ち

ゲームに勝っても何か商品が提供されるわけではないが、仕組みは非常にシンプルで、誰でも気軽に楽しめるのがポイント。それこそ昼時の食堂で、休み時間のちょっとした暇つぶしに、バーでの話のネタになど、使える場面はいくらでも想定できる。そしてそれらの場で、いかに4Gサービスが高速であるかを、ゲームを介して知ることができるようになる。

ゲームの高速性と回線の高速性を結びつけるあたりは、ややこじつけの感は否めない。しかし「瞬時のリアクション、反射神経の良しあしが勝敗を分かつゲーム」で今サービスをアピールすることで、「速い」という印象は確実に刻まれることになる。しかもゲームのハードルが低く、対戦プレー系のゲームは意外に熱中しやすいことから、多くの人が体感しうることになる(何しろスマートフォンさえあれば、あとは該当広告が掲載されている雑誌を手にしているだけで、プレーできるのだから)。

日本での本格的展開はもう少し先になりそうな4Gサービスだが、それが現実のものとなれば、あるいは似たような広告もありかもしれない。そう思わせてくれる、シンプルで分かりやすい切り口といえよう。

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