4割は「暫定基準値以下」の食材を気にする、小学生未満の子供には9割が懸念

2011/10/19 06:31

気になるパルシステム生活共同組合連合会は2011年10月11日、家族の食卓に関する調査結果を発表した。それによると主婦から構成される調査母体において、放射性物質が国の暫定基準値以下のレベルではあるものの検出された場合、その食材を食べることに抵抗がある人は約4割であることが分かった。若年層ほど抵抗感が強く、20代では5割近くに達している。一方、主婦本人ではなくて配偶者や子供に食べさせるか否かの判断では、対夫の場合はわずかながら、対子供の場合はその子供が幼いほど強い懸念を生じる傾向が確認されている。特に子供が6歳以下の場合、9割近い人が抵抗を覚えるとしている(【発表リリース】)。

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今調査は2011年9月14日から21日にかけて、携帯電話利用によるインターネット経由で20-59歳の主婦に対して行われたもので、有効回答数は1000人。年齢階層は20代・30代・40代・50代で均等割り当て。6歳以下の未就学児童がいる人は279人、小学生の子供がいる人は230人、中学生以上の子供がいる人は476人。調査機関はネットエイジア。

食品衛生法など法令上の定めにより、現時点で厚生労働省から【放射能汚染された食品の取り扱いについて】【食品中の放射性物質の検査について】で提示されている通り、食品中の放射性物質については暫定基準値に基づいた規制が行われている。無論企業や自治体によってはこの暫定基準値より厳しい値で検査確認をしているところもあるが、「国レベルで」「法的拘束力を伴う」食品などの販売停止措置が行われるのは、暫定基準値を超えたものとなる。

今件はこの「国の暫定基準値」に関して、それ以下ではあるが放射性物質が検出された場合、対象食材を口にすることに抵抗があるか否かを尋ねたもの。まずは回答者である主婦本人では次のような結果となった。

↑ 食材の放射性物質検査の結果において、放射性物質が国の暫定基準値以下のレベルで検出された場合、その食材を食べることに対して抵抗があるか(自分自身)
↑ 食材の放射性物質検査の結果において、放射性物質が国の暫定基準値以下のレベルで検出された場合、その食材を食べることに対して抵抗があるか(自分自身)

全体では主婦自身の場合約4割が抵抗を感じると答えている。「どちらともいえない」という判断留保が2割強、そして4割近くが「抵抗なし派」となる。世代別では若年層ほど抵抗感が強く、歳を経るほど感じない動きを見せる。とはいえ20代と50代の差異は1割程度でしか無い。

これが主婦本人ではなく、自分の家族を対象とすると大きな動きを見せる。

↑ 食材の放射性物質検査の結果において、放射性物質が国の暫定基準値以下のレベルで検出された場合、その食材を食べることに対して抵抗があるか(対象別)
↑ 食材の放射性物質検査の結果において、放射性物質が国の暫定基準値以下のレベルで検出された場合、その食材を食べることに対して抵抗があるか(対象別)

配偶者に対しては「抵抗なし派」がやや少ないくらいで、大した違いは無い。ところが子供を対象とした場合、6歳以下の場合は9割近くが抵抗を覚え、小学生でも8割超、中学生でも6割超が「例え国の暫定基準値以下のレベルでも、口にさせるのは抵抗がある」という意思表示をしている。

判断蓄積性などを考えれば、対象が幼いほど強い懸念を覚えるのは当然の結果。また別所でも触れているが、「国の暫定基準値」は定められているものの検査が理路整然と行われているとは言い難い。情報開示の姿勢も自治体などでまちまち、さらには国内外問わず有象無象の「自称専門家」らが主張を繰り広げて情報を錯綜させていることもあり、受け手となる消費者が不安を覚え、リスクの低い手段をとってもおかしくはない。

数年前のいわゆる「中国餃子問題」同様、結局は「判断を下すべき立ち位置にある人達が、自らの職務として与えられた権限と責任のもと、厳格な決断を下せるか」「正しい情報が提示されるか」「消費者が選択できる余地があるか」が大きなカギとなる。今件数字を見る限り、残念ながらどの点においても満足した状況にはないようだ。


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