年金や育児の情報、何を使って調べたい?

2011/10/11 12:10

窓口で問合せ厚生労働省は2011年8月23日、社会保障に関するアンケートの調査結果を発表した。「2011年版厚生労働白書」の資料素材として用いるデータ収集の一環で、先日【5割強は「負担増でも社会保障維持拡大」、「負担維持で保証引き下げ容認」は2割】などで伝えた同省発表による「2009年時点での社会保障における公的・私的サービスに関する意識調査」と類するテーマにスポットライトを当てている。今回はこの調査結果の中から、「今後社会保障(医療や健康保険、年金、介護、妊娠・出産・育児支援、雇用などで受けられるサービス)の知識を得るためにどのような手段を使いたいか」について確認していくことにする(【発表リリース】)。

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今調査は2011年2月10日から2月22日かけて居住地・年齢・性別による構成比に応じて2300人を無作為抽出し、郵送配布・郵送回収によって実施したもので、有効回答数は1342票。男女比は46対54、年齢階層比は20代146人・30代217人・40代230人・50代234人・60代297人・70代218人。

各種社会保障の内容を知るには、何らかの形で情報を取得する必要がある。逆に行政機関側からすれば、いかに多くの人に適切に情報を知ってもらうかがポイントとなる。例えば新聞普及率が低い地域で新聞の折り込みチラシを使ったり、携帯電話を使わない世代が多い地域で携帯サイトに情報公開をしても、高い公知効果は望めない。

今件は情報の受け手側から、「今後社会保障の知識を得る際に、どのようなツールを使いたいか」について聞いたもの。「どのメディアを日常よく使っているか」と置き換えて見ることもできるため、「メディア利用度」の観点からも重要度の高い数字といえる。

↑ 今後社会保障の知識を得るために使いたい手段
↑ 今後社会保障の知識を得るために使いたい手段

今調査では「新聞」「テレビ・ラジオ」「インターネット」が5割超え、「公的機関への問い合わせ」「広報・パンフレット」が4割台と比較的高い値をしめる結果となった。「書籍・雑誌」「勤務先・学校」「家族・知人」は1-2割ほどでしかなく、少なくとも社会保障関連の情報公知には不向きなメディア(、あるいは手法)といえる。

これを男女別に見ると、男女間における「差異のあるなし」のメディア区分が見えてくる。

↑ 今後社会保障の知識を得るために使いたい手段(男女別)
↑ 今後社会保障の知識を得るために使いたい手段(男女別)

「新聞」「テレビ・ラジオ」「書籍・雑誌」などの「4マス」は男女でほぼ変わらない。一方「インターネット」は男性の方が利用意思を持つ人が多く、「広報・パンフ」や「公共機関への問い合わせ」「家族・知人」は女性の方が多い。男性で「インターネット」の利用が多いのは、仕事でもネットを良く使っているから、女性でリアルな手段(直接他人と対話したり、資料を取り寄せる)に高い意思を持つのは興味関心の高さと、時間の余裕があるのが要因だろう。

世代別に再区分すると、各世代のメディア接触や対人環境の事情が透けて見えてくる。

↑ 今後社会保障の知識を得るために使いたい手段(世代別)
↑ 今後社会保障の知識を得るために使いたい手段(世代別)

「新聞」「テレビ・ラジオ」「広報・パンフ」は歳を経るに連れて今後の利用性向が高まる傾向がある。ただし「広報・パンフ」は65歳以降大きく下げており、定年退職をきっかけに消極的になるように見える。「書籍・雑誌」は元々利用性向が低いせいなのか、世代間の差異が見られないのが興味深い。

一方「インターネット」「家族・知人」は歳を重ねるに連れて減少する。前者は容易に理解できるが、後者が減るのはやや首を傾げるところ。外向性が減っていくのだろうか(もっとも定年前後でやや持ち直す動きはある)。「勤務先・学校」も同様の動きを見せているが、定年退職の65歳を区切りに大きく減る。これは「勤め先でついでに」が出来なくなるので、当然の話。

今件は「社会保障の情報」というやや特殊な情報を対象としたものだが、日常生活での情報取得にどのようなツールを用いたいか、おぼろげながら見えてくる値といえる。もちろん直接的に「社会保障の公知をする場合、どのメディア・方法を使うのが効果的か」を考察するには大変役立つものとなるに違いない。


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