花王の勢い止まらず、商品別ではグリー・モバゲーがトップ2に(民放テレビCM動向:2011年8月分)

2011/09/16 12:10

ゼータ・ブリッジは2011年9月15日、2011年8月度における関東民放5放送局(いわゆるキー局)のテレビCMオンラインランキングを発表した。それによるとCMの放送回数がもっとも多かった企業・団体は、先月から続き花王だった。また、商品別オンエアランキングなどを見ると、携帯コンテンツ関連会社の躍進が目立つ結果となっている([発表リリース])。

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データの取得場所や各種データの表す意味、さらには今件記事が関東地域のみを対象としていることに関する説明は一連の記事まとめ【定期更新記事:関東民放テレビCM動向(ゼータ・ブリッジ)】で行われている。そちらで確認してほしい。

発表資料には多種多彩なデータが掲載されているが、そのうち企業別オンエアランキング(放送回数順位)の中から上位10位を抽出したのが次のグラフ。

↑ 企業別放送回数ランキング(2011年8月、上位10位)
↑ 企業別放送回数ランキング(2011年8月、上位10位)

ビデオリサーチコムハウスのデータを元にした記事【大企業のテレビCM出稿量推移をグラフ化してみる……(1)花王】などで解説しているが、花王は年明けに数を減らし、春以降は急激に戻したのち、夏期はやや落ち込みを見せる傾向がある。一方で今年は今月も先月に続き、他社に大きく差を開けて大きな値を示している。

今件が関東のデータだけだからなのかもしれないが、過去におけるビデオリサーチコムハウスの関西分データだけを参照しても、やはり8-9月は毎年減少傾向にあるのが確認できる。今年は新商品などの展開の上で、一大攻勢をかけているのかもしれない。9月以降も上位陣の陣営に変わりがなければ(つまり花王が上位の座を維持し続けていれば)、それはほぼ間違い無い。

また、【大企業のテレビCM出稿量推移をグラフ化してみる……(3)ハウス食品】で解説している、ハウス食品と興和(コーワ)が今月も上位に位置している。興和は先月に続き、夏用の防虫商品など、数々の新商品の展開によるところが大きい。もちろん同時に、いわゆる「フリースポット契約」の広告が多数回放映された可能性は高く、それは広告出稿全体があまり思わしくない状態であることをも意味している。

携帯電話向けサービスの事業会社「グリー」や、そのライバル会社「ディ・エヌ・エー」は、今回は前者が5位、後者が14位。先月と比べて大きく躍進し、前後も入れ替わっている。これは夏休みに向けた「夏期攻勢」の動き(夏休みに入った子供達がこれらのサービスを多用する状況を想定)で、後述する商品別ランキングでそれが明確に確認できる。

前回第3位だった「日本コカ・コーラ」は第6位。自動販売機の節電周りでは色々と苦労しているが、夏に涼を取るためのアイテムとして欠かせない飲料水の雄としては、現状維持のためにも宣伝は必要と考えてのものだろう。

これら上位10位の企業におけるCM出稿を、テレビ局ごとにグラフ化したのが次の図。

↑ 企業別放送回数ランキング(2011年8月、上位10位)(局別)
↑ 企業別放送回数ランキング(2011年8月、上位10位)(局別)

最初のグラフで花王が突出、ハウス食品と興和が上位に位置しているが、今グラフでは花王が日本テレビとフジテレビ、ハウス食品がTBSテレビとテレビ東京、興和がTBSテレビとテレビ朝日に大きく傾注しているのが分かる。また興和のフジテレビへの出稿が異様に少ないのは、この数か月の定番の動き。それぞれスポンサードしている番組のあるなしが、偏りを生み出す結果となっているのだろう。

一方で日本コカ・コーラはキー局すべてにほぼ同列の値を示しており、バランスの良さが際立っている。ただしこの傾向はキリンビールなど他の飲料系でも見られるもので、飲料系メーカー共通のポリシーなのかもしれない。

最後に、企業別ではなく個別商品別のランキングは次の通りとなる。

↑ 商品別オンエアランキング(放送回数、2011年8月)
↑ 商品別オンエアランキング(放送回数、2011年8月)

「グリー」は同社のSNS「GREE(グリー)」をプッシュしており、色々なパターンはあれど全部まとめて集計されている。「ディー・エヌ・エー」もまた同社SNS「モバゲー」で集約した上で集計されていることもあり、個別商品ランキングでは携帯コンテンツ会社(SNS運営会社)が上位を独占する形となった。特にグリーの動きは目覚ましいが、これはCMキャラクタとしてTOKIOを起用し、人気ゲームの「探検ドリランド」に関連するCMを大量に流したことが要因。


↑ これはテレビCMではないが、屋外に配されたTOKIOの「探検ドリランド」の宣伝。【直接リンクはこちら】


↑ 「いい女も、モバゲー。」女子力向上アプリ 『浮気カメラ』
↑ 「いい女も、モバゲー。」女子力向上アプリ 『浮気カメラ』。

特に「グリー」は【グリーが東京ゲームショウに初出展、1000平方メートル超の大型ブースを展開】でお伝えしたように、先日から開催している東京ゲームショウ2011において大規模な出展をしており、さらなる規模の拡大を積極的に模索しているように見える。今後さらにダイナミックな攻勢をかけることも予想され、動きが注目される。

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