【更新】投資は堅実性、そして手軽さと低リスクで選びたい

2011/09/14 19:30

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投資田中貴金属は2011年9月13日、一般消費者の投資に関する意識調査結果を発表した。それによると調査母体においては、「自己責任」を背景に自分でも投資を行いたいとする気概はあるものの、マネーゲームを嫌い、分散・長期投資を望む傾向の強さが確認できる結果が出た。また金融商品を選ぶ際のテーマには「手軽さ」と「低リスク」のキーワードが浮かび上がる項目が回答上位に来ており、ハードルが低く確実性の高い投資を求めているようすがうかがえる([発表リリース])。


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今調査は2011年9月2日から4日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1000人。男女比は1対1、年齢階層比は未公開。

昨今の株価低迷、為替の乱高下・為替取引の規制強化の一方で金(きん)価格の高騰の報道もあり、「投資」という言葉で想い浮かべるイメージとしては、金融商品の中では以前と比べて「金投資」へのスポットライトが当てられるようになった。それらの状況も合わせ、投資に関する意識として幾つかの選択肢を挙げ、それぞれについて「とてもそう思う」「まあそう思う」「どちらともいえない」「あまりそう思わない」「まったくそう思わない」のうち1つを選んでもらい、そのうち「とてもそう思う」「まあそう思う」を合計した結果が次のグラフ。

要は肯定派の割合を示したものだが、もっとも多くの人が同意した投資関連の意見は「マネーゲームになるような投資はしたくない」。約3/4の人がその通りだと回答している。

↑ 投資に対する意識(肯定派…「とてもそう思う」「まあそう思う」の合計(他の選択肢は「どちらともいえない」「あまりそう思わない」「まったくそう思わない」)
↑ 投資に対する意識(肯定派…「とてもそう思う」「まあそう思う」の合計(他の選択肢は「どちらともいえない」「あまりそう思わない」「まったくそう思わない」)

お金の大切さは重々承知しており、だからこそ「遊びでやり取りするような」投資(投機)はしたくないという意見が多いのも道理の行く話。一方で冒頭に触れたように、投資対象となる金融商品の立ち位置で、株式や投資信託への注目度が相対的に下がり、金(きん)価格などが上がる現状では、「株式以外の資産運用もしたい」と考える人が多くなるのも当然といえる。いわば「投資手段のリスク分散」というもので、その手段が株式以外にもあることを知ったが故の結論である。同時に「投資は長期のスタンスで」という、堅実性を伴う意見も多くを占めている。

また、投資への積極性意欲が見える意見への同意も多い一方で、現在の各種投資市場が以前にも増して不安定なことから、確かな情報を求める意見へも賛意の多さが目に留まる。

それではそれら金融商品を選ぶ上で、どのような点を重視したいと考えているのか。複数回答で聞いたのが次のグラフだが、「手軽さ」と「低リスク」という2つのキーワードが浮かぶ結果となった。

↑ 金融商品を選ぶときに重視する点(複数回答)
↑ 金融商品を選ぶときに重視する点(複数回答)

「少額でも」「取引手数料が安い」の2点はインターネット証券取引が流行り出した時期に最重要項目として話題に登ったポイントで、今でも多くの人がこの点を重視しているのが分かる。取引手数料が高いと売買そのものに躊躇してしまうし、少額からのスタートができないと、「はじめの一歩」そのものがおぼつかなくなってしまう。

そしてその一方で、「資産ゼロへの転落リスクが無い」「将来の値上がりが期待できる」という、「ローリスク・とにかくリターン」的な投資先を求めている動きも見える。また、「元本保証」よりも「万が一の時に価値がゼロにならない」方が上である点を見ると、「一定の低めなリスクまでなら許容できる」という心境の方が大勢を占めていることも見て取れる。



投資・金融商品は「リスクとリターンのバランスの自己判断」が重要で、かつ「ローリスク・ハイリターン」という調子の良いものは原則存在しない(そのようなモノがあれば皆が殺到し、あっという間に「リターン」部分が目減りしてしまうのがオチ)。極限までのローリスク下でのリターンを求めるのなら、普通預金・定期預金・積立預金がベストといえる(わずかだが利子がつく)。

「なんだ、今までやってきたことと同じではないか」と肩透かしをする人もいるかもしれないが、世の中実のところそのようなもの。他の金融商品は多かれ少なかれ、それらの預貯金と比べ、高いリターンと共に高いリスクを持つことになる。リスク・リターンと向き合い、納得できてこそ初めて、それらの金融商品に手を出すべきである。


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