モバイル大展開…ニールセンのレポートからインドネシアのネット事情をかいま見る

2011/09/13 12:10

インドネシア以前【モバイルインターネットの広がりをかいつまんでみる……インドと中国】でも触れたように、アジア諸国のインターネットとモバイル絡みの話としては、人口の多さもあってかインドや中国の挙動に熱い視線が注がれている。一方でインドネシアはその両国ほどでは無いものの、他のアジア諸国とは少々異なる趣から、スポットライトを当てられることがある。その良い例が【Facebookの利用者数と増加率上位国をグラフ化してみる(2011年7月分)】にも挙げたFacebookの利用者数動向で、インドネシアはアメリカに次いで第二位についている。そしてその多くがモバイル端末経由という実情もある。先日ニールセンが発表した【東南アジアのデジタル消費者レポート(の販促用ダイジェスト)】では、その一端を推し量れる材料が提示されていた。今回は資料的な意味合いも兼ねて、それらをまとめておくことにしよう。

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今件データは2011年9月30日にニールセンから発売される「東南アジア・デジタル消費者レポート(Southeast Asia Digital Consumer Report)」のダイジェスト版で、現時点では調査母体・調査方法などは明記されさていないことをあらかじめ留意しておく必要がある。

まず最初に挙げるのは、各国のネットユーザーのうちどのくらいの人が携帯電話経由でアクセスしているか。インドネシアは実に半数近くという値が出ている。「携帯電話以外のハンドセット(「ハンドセット」とは元々電話機の送受信機を意味する。説明がリリースには無いが、タブレット機やSkypeあたりだろうか)」も合わせると6割強。

↑ モバイル経由でのインターネットアクセス率(各国の全ネットユーザー比)
↑ モバイル経由でのインターネットアクセス率(各国の全ネットユーザー比)

また、資料には「(インドネシアでは)今後1年間におけるアクセス意向を見ると、53%がモバイル、30%がネット接続可能な携帯端末を挙げている」とする表現もあり、今後さらにモバイルネット化が加速するのが想像できる。

一方で人口比に占めるインターネット利用率は、インドネシアは他の東南アジア諸国と比べると低め。次のグラフは15歳以上人口に占めるネット利用率だが、東南アジア全体で38%なのに対し、インドネシアでは21%に留まっている。

↑ 東南アジア各国のインターネット利用率(15歳以上の人口比)
↑ 東南アジア各国のインターネット利用率(15歳以上の人口比)

インドネシアのネット利用率が低いのは【Facebook利用者数の各国対人口比をグラフ化してみる】で、Facebook利用者の対人口比を算出した際に、利用者数そのものでは第二位の同国がずいぶんと下の順位にあることからも理解できよう。

最後に、インドネシアのインターネット事情を端的に把握できる、ある意味最も重要なグラフを呈しておく。これはインドネシアにおけるインターネットの接続場所として説明されているデータだが、インターネットカフェ経由が65%、そしてモバイルやその他携帯端末などによるアクセスが46%であり、職場や自宅からのアクセスが2割前後しかない。アジア全体における自宅からのアクセス比率が67%なのと比較すると、随分とネット事情が異なっているのが分かる。

↑ インドネシアのインターネット接続場所(プラスα)
↑ インドネシアのインターネット接続場所(プラスα)

プライベートな情報のやり取りも多いFacebookにおいて、インドネシアでは携帯電話などのモバイル端末経由の利用が多いのも、これで理解ができるというもの。

これらインドネシアにおける事情について、リリース内ではニールセンのインドネシアのメディア部門担当マネージング・ディレクターのプラティーニョ氏の言として、

「多くのインドネシア人にとって、携帯電話やタブレット端末に代表されるネット接続可能な携帯端末は自宅の高速ブロードバンド・サービスに比べ、手軽にインターネットに接続できる手段です。今後1年間やそれ以降、モバイルや携帯端末経由のネット・アクセスは飛躍的に伸びるでしょう」

「消費者がネット接続する場所は、コンピューター及び自宅での高速ネット接続環境の有無を反映する傾向にあります。シンガポールを見ると、ネット・インフラの整備や価格設定がインターネットの利用や自宅からのアクセスを後押ししています。対してインドネシアの消費者は、自宅以外の接続方法及び場所に頼らざるを得ないのです」

インドネシアと非常に貴重で価値ある情報を呈している。これは【いざという時に思い返す、「しっかりとした足元」の大切さ】【新興国とスマートフォンの躍進ぶりを改めて納得・ケニアのケース】などでも触れているが、新興国などで急速に通信インフラを浸透させていく際に、コストパフォーマンスなどの点で有益な手法とされる、無線による通信網の拡大が、インドネシアでは優先的に行われ、利用されていることを意味する。

今後はアジア地域のネット動向においては、冒頭で触れたインドや中国はもちろんだが、今回ニールセンのレポートでスポットライトが当てられたインドネシアにも注意を払うべきだろう。特にモバイル周りの動きでは、面白い流れが見えてきそうではある。

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